西友の、３階に・は・いろんなものが、売っているっ

キッチン用品、化粧品、トイレグッズにバスグッズ、

洗剤、洋服、マクラにクッション、

グラサン、バイザー、パ・ン・ス・ト☆

さすが我らがＳＥＩＹＵ・だ・ぜ、ちぇきらっちょ


・・・


「萌えな気分を味わってみたいアナタへ！」

それはわたしにそう、語りかけていた。

一瞬、背中を何かが走る感覚を覚えた。

「萌えな気分を味わってみたいアナタへ！」

あたりをきょろきょろ見回した。

誰かが側にいないか確認しようとした。

「萌えな気分を味わってみたいアナタへ！」

楽しいのだろうか。怖いのだろうか。心地いいのだろうか。

「萌えな気分を味わってみたいアナタへ！」

左のわき腹から徐々に離れ、小刻みに震えながら恐る恐るのびていく左手

「萌えな気分を味わってみたいアナタへ！」

あとちょっと・・・あとちょっと・・・


ヴー　ヴー　ヴー　ヴー


携帯が鳴った。

「あ、もしもし、ひまになったよー」

「あ、わかったっ。じゃぁ今から行くねっ」


正気に戻ったわたしは、１８０度向きをかえ、

まっすぐ前を見据えたまま学校へと急いだ


心の中にはおおきなしこりが残った


●解説●

授業のない時間帯に西友でぶらぶらしていたら

「萌えな気分を味わいたいアナタへ！」

っていうキャッチフレーズの商品が並んでいました

そのキャッチコピーに釘付けになるあまり

それが何なのか覚えていません

ただただ、そのキャッチコピーが気になってしかたなかった

だって

萌えな気分ですよ

味わってみたいと思いませんかっ


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