テーマ:3.11災害を生きる(93)
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石巻市の大川小では
全校児童108人のうち74人が 死亡・行方不明になった。 地震発生後、津波が来るまでに 50分もあったが、高台への非難誘導が 遅れたのが原因だった。 三陸地方には 「津波てんでんこ」 という言い伝えがある。 津波が来たら肉親に構わず 各自てんでんばらばらに 高台へと逃げろ、という意味である。 大川小では、地震後に 校庭で悠長に点呼を取っていたというから 日本的教育的ではあるが、 地元の経験則から生まれた 「津波てんでんこ」の教えが 生かされなかったことになる。 また、この日、学校長は 娘の卒業式のために有給休暇で 不在だった。 リーダー不在が統率のとれた 退避行動ができなかった一因かもしれないが、 教頭がそれに変わり指揮をすべきだった。 裏山は倒木の危険性があって回避すべきだ、 とかいう議論が教員間であったようだが、 緊急時にするような議論ではないし、 市教委の避難マニュアルも不備だったという。 現に、早期避難で ほとんど犠牲者を出していない 学校が大多数であった。 2万数千人という犠牲者が出ているから 大川小の74人の犠牲は 新聞の小欄でしか報道されていないが 平時の日本なら、子どもが それだけ亡くなったら大事件であろう。 教職員も9人も亡くなったので 痛ましい災害であったが 学校人には「子どもの命を預かっている」 という重い責務があることを 全国の職員には胸に留めておいてほしい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
June 5, 2011 08:13:30 AM
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