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カテゴリ:こころ
アマゾンのことを、とリクエストをいただいたので、嬉しく
なって、アマゾンの思い出を書きたいと思います。

サンパウロに長く住んでいましたが、同じブラジルとはいえ、
サンパウロからアマゾンまでは、東京からシンガポールほど
も離れています。アマゾンに行くというと、ブラジル人に
「なんで?」と聞かれます。

初めてのブラジルへのフライトで、ペルーからリオデジャ
ネイロへ向かう途中、夜明け前の飛行機の窓の外に、暗い
広い海を見たのです。海の上を飛んでいるはずがないのに、
眼下に広がる黒い闇はどう見ても海でした。

そして段々明るくなってきたとき、その海の中にキラっと
光る筋が見えたのです。「水?」目を凝らして見続けて
いると、真っ黒な海がだんだん緑色に明けてきたのです。
光っていたのは蛇行する川の筋でした。

アマゾン!!!!

海のような森。光る川。そのスケールに圧倒されて、わた
しは、ブラジルの大地に降り立つ前に、アマゾンに恋焦が
れてしまったのです。

その後、何度もブラジルと日本を往復したのですが、この
眺めには2度と出会うことはありませんでした。時差の
解消のために、飛行機の中で眠るのが上手くなったから
かもしれませんが、たまに起きていたときでも、アマゾン
の上空はたいてい雲に覆われていたのです。

初めは1年の滞在予定だったので、どんな無理をしても
アマゾンを旅しようと心に決めました。それも河口から
上ってみたい。偶然空からの姿を見ることができたアマ
ゾン河を、海からたどってみたい。

目的にかなう旅は、スペインの客船で、サントス(サンパウ
ロ州の港)から北上し、赤道を超え、アマゾン河をマナウス
まで上るという観光旅行でした。船は大西洋を横断する外洋
航海船で、かなり大きな船です。10日間の船旅は、3等
でもかなり贅沢なものでしたが、女の子の一人旅なので、
安全を優先させることにしました。

いよいよ明日の朝にはアマゾン河に入ります、という案内を
聞いて、朝早くから甲板に立ちました。なんと、海の色が
茶色なのです。まだ河口から何キロも離れているというのに、
アマゾンの運んでくる土色の水が海を染めているのでした。

昼前、「いよいよアマゾン河に入りました」と船内アナウン
スがあっても、まだ川岸は左右どちらにも見えません。広い
茶色い海原です。見た目は海の上としか思えません。でも、
間違いなく河だということが、昼食のテーブルで判りました。

食事が美味しいのです!バクバクいけるんです。

実はずっと軽い船酔い状態だったということに、ここで初
めて気づきました。「そうか、河だから船酔いが止まった
んだ」と。

アマゾン河の河口を見るために、わざわざサントスから船
に乗る人も少ないでしょうが、アマゾンの広さを身体で
感じることができて、無理して来てほんとうに良かったと、
心から思いました。そして、美味しい昼食をアマゾン河の
贈り物だと思って、思いっきり食べたのです。





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最終更新日  2005年01月09日 00時18分29秒
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