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カテゴリ:高校受験
私の塾の地区で一つの目標となる高校は伝統からいっても、やはり水海道一高である。塾を始めた9年ほど前は、岩井中学校から1学年30名~40名は進学できていたと思う。しかし、現中2生の学年は合計10名、各クラスから1名または2名しか行けない状態になった。
それでは、合格するために、どのくらいの学力が確保されていればいいのか。 業者の「合格基準偏差値」をみると多少ばらつきがあるものの58前後である。 教えている実感としても、「55」前後だと当日の本人の調子や倍率その他周囲の影響を受けるが、「57」あれば大丈夫だと思う。科目別の数学だと県立入試の平均点が50点強くらいなので、70点取れれば科目別偏差値で58~59になりOKということになる。 それでは、茨城県立入試の数学で70点を取ることは難しいのか。答えは否である。 問題構成をみると、10年以上レギュラーメンバーとして不動の「基本計算」が10問(配点40点。)ここを確実に取る。大問「3」で角度、方程式、確率で配点15点。(できれば15点全部取りたいが、まあ2問で10点でもよい。) そして大問「4」~大問「8」は関数と図形、動点、図形などの問題が原則として小問2つずつ出るが、この片方の小問(各問題の{1})は非常に簡単である。定期テストレベルである。そこを正解して4点×5問で20点。 このようにしていくと70点~75点の点数は比較的容易に取れる。 そんなわけで、合格点を「塾が作ってしまう」ことは、さほど困難な作業ではない。 「空間図形の中の(2)は最初から捨てる」「証明は白紙」。機械的に取れるところで確実に点数を取る。 こんなやり方は高校入学後のことを考えるととんでもない。高校側からしても「困ったサイテーの学習」であろう。しかし、時期的にまた学力的に切羽詰まると、保護者から「とにかく、なんとか、しがみついても合格させてほしい」というリクエストもあり、この「点数構成法」を発動してしまう。 さすがに偏差値が60を超える高校だとこうはいかない。そして茨城の数学で90点を取ることは(年度によっては85点を取ることは)極めて難しい。1000人に1人程度しかできない問題もある。私の塾から現高3生の学年は竹園を2名受験して2名合格した。実力テストや模試で460点を取っても、まったく誉めることなく、常に厳しく、残りの40点をネチネチとつめていった。教える側も教わる側も、苦しく楽しい時間であった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014.04.22 20:51:35
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