2024/03/29(金)00:57
模試と読書
高1の入学直後に行われた模試の小説文は田辺聖子先生の『ラーメン煮えたもご存じない』からの出題だった。
すぐ購入して全部読んだ。
それ以降、高校時代は、読書といっても何を読んだらいいかわからないので小説文も説明文も模試の出典になったものを読むようになった。
駿台模試あたりになると元の本が難し過ぎて何が書かれてえるのかよく(さっぱり)わからないことも多かったけれど背伸びをしてずいぶんと読んだ。
「全体の中のこの部分を切り取って問題に使ってくるのか」というのも興味をひかれた。
高校のそばにあった大塚屋さんは小さな本屋だったけれども天井まで本が積んであって不思議と隅の方に一冊だけ目当ての本があったものだ。
昔は進学校の近くには付属のように本屋があって1000人に1人くらいは文系にしろ理系にしろ小難しい本の需要というのがあったのだと思う。
これは問題集や参考書でも同様で、使う使わないはさておき、あれこれ参考書や問題集を漁るのは楽しみだった。
家の近所の本屋との大きな差だった。
大学を卒業してからも長年、それぞれ住んだ町で、毎日、必ずターミナル駅の大型書店、住まいの近くの小書店とハシゴしていたのだけれど…。
大学時代は編集者になりたかったので週刊誌は週に十冊くらい読んでいた。しかも隅の隅の付け足し記事が好きで。一文字残さず読み切った。風呂読みも習慣だった。
いま発行されている週刊誌じたいが十冊もなくなってしまった。
週刊朝日、読売、宝石、サンデー毎日、アサヒ芸能、週刊実話、新潮、文春、ポパイ、ホットドッグプレス、メンズノンノ、アンアン、週刊ベースボール、number。
今では週刊誌は年に一回、サンデー毎日の大学合格総まとめ特集号くらいのものだ。
最近は本屋に行くことさえほとんどなくなってしまい、黒川博行の刑事物と今野敏の『隠蔽捜査』シリーズくらいしか読まなくなってしまった。
本だけからしか得られないものがある。特に高校生には本を読むことをおすすめします。