就職しても、その仕事
が継続するか解らない。
雇用形態がコペルニクス的転回をしたことは先に述べた。すなわち、年功序列、終身雇用制度の崩壊である。能力のある者は、力を発揮して,起業するか,ヘッドハンターを受けるかして自己の能力を試すのである。
今、起業の多くは、IT産業かアパレル産業が多いと聞く。基幹産業は、最近は諸外国にまかされれるようになっている。農業も鉄鋼も漁業も今や外国の安価な労働力にはかなわない。かつて、アメリカが自動車工業において日本に負けたように、日本の企業が国際競争力に勝てるのはごく一部の企業のみである。だから、起業そのものが、不安定な状況に置かれている。
ところで、「能力があると考えている者」が,起業しようにも、日本の銀行は,不良債権の処理に躍起となって金を準備してくれない。又、どこからかヘッドハンターが現れてくれることを期待した「能力があると考える者」のところへは,一向にヘッドハンターは現れない。そりゃーそーだ。アメリカやヨーロッパではないんだ。日本では,職を変わるごとに待遇が落ちる社会システムなんだから,よりよき仕事に就くなんて事は,今の段階では感がえられない。
(つづく)
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