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先日、5月20日の日記(情報は自分で確認を)に、
私の書いたものや、頂いた書き込みに、 現役脳外科医さんが、補足の書き込みをしてくださってますので、 こちらにコピーしておきます。 未破裂脳動脈瘤の治療のコイリングとクリッピングについてです。 テレビでは、開頭しなくても治せる夢の治療のように、 コイルのことをを放映していたので、 こちらも読んでおいていただけるといいと思います。 手術そのものが難しいかどうか、、、 今は、器械も手技も進歩して安全性は高くなっているけれど、 難しい脳動脈瘤はクリップにしてもコイルにしても難しい。 特に、「未」破裂の場合は、「今の命」ではなく、 その後の患者さんの長い人生を考えなければ行けない。 クリッピングの場合は、手術中に、術者が賢ければ「これは止めた方がいい」と判断して、 クリップをかけずに戻って来ることも出来ます。 一度かけた後に外すことも出来ます。 でもコイルは一度入れ始めたら、もう後戻りは出来ないんです。そこが難しい。 術後管理で経過を観察していくのに、コイリングで行った場合、 MRIやCT検査はできず、脳血管造影検査しかできないのか? コイルの材質が開発されて変わればいいのか? MRIは、磁性体金属が頭の中にあると、動いたり熱を発生したりする危険性があるため、 チタンなどの非磁性体でないといけないのです。 チタン以外にもコバルトクロム合金のエルジロイなどもクリップ材料として使われています。 安全性に加えて、画像の安定性というか、我々の言葉でアーティファクトというのですが 金属製のものが少しでもあるとMRIの画像が歪んだり、爆発したように写らなかったりするんです。 お化粧にはいっている鉄粉や工場で削って飛散して頭にくっついた金属片でもMRIは画像が写らなくなります。 CTは金属が頭の中にはいっていても安全です。熱を発生したり動いたりしません。 ただ、やはりアーティファクトが生じて、クリップやコイルの周囲に白い線がたくさんはいって 何が何だかわからない画像になってしまいます。 それが最近のチタン製クリップでは、ほとんどクリップも何もないかのようにきれいに写ります。 そういうことも(つまり術後のCTやMRIでの観察、それも5年とか10年という期間)病気の治療としてとても大切なことなんです。 さらに、べつの方の書き込みも( mayako さんです) 私のサイトの掲示板やブログにもコイルで本当に楽に後遺症もなくバッチリ!と言う声もありますが、 私がリンクをいただいている 陶山先生のブログ に 動脈瘤に入れたコイルが崩れて血管内に出て来てしまい、様子見なんて事もあることが書いてあり、 「こんなこともあるんだ!」とビックリしました。 何を選ぶか、医師と患者とよくよく話し合って決めなければいけませんね! 陶山先生のブログ * * * * * * * * * * * * * * * * * みなさん御協力ありがとうございます。 疑問に答えてくださって感謝します。 脳外科医 balaine さん くも膜下出血から生還し、今も患者の mayako さん 今回の日記のきっかけとなった患者の chiaさん 掲示板◆脳腫瘍患者の広場◆ は (^^)rこちらから お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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