愛犬ジュンとのなんじゃもんじゃウォーク

2009/04/23(木)02:01

C・Wニコル氏

読む-本・WEB・BLOG(54)

人や著作物や映画との出会いは、私には【偶然の産物】であることが 圧倒的である。 マスコミなどでお目にかかる有名人の中には、私が好かない方も多い。 随分前に亡くなられてしまった【開高 健さん】は、当初は好かない 有名人の一人だった。 しかし、現役の頃、社員食堂に【開高 健さん】の講演案内が張られており 受講費は会社負担とあったので、仕事でむしゃくしゃしていた私は定時に 切り上げ、虎ノ門の会場に向かった。 教室くらいの小さな会場で、一番に到着してしまい、鼻を突き合わせるような 一番前の席を陣取った。 講演の初っ端、彼は持参したワインの口を開け来場者にも勧めながら、 話を始めた。 今にも落ちそうなオンボロ飛行機に乗り、南米の奥地に出かけ皆の知らない 【洋ラン】が咲き誇っているとか・・・ その当時、私はシンビジウムからデンドロ・・・ 手の届く範囲の洋ランに 凝り始めていた。(開高氏は釣り-オーパで有名だったが、私が釣りに 嵌まったのはずーっと後のことである。) 講演の主催は【日本秘書教会】で、終了後振り返ったら参加者は全て 女性でビビッタ記憶も残っている。 この講演に参加してから、それまでの身勝手な私の先入観は霧散した。 釣りにのめりこんでからは、開高さんが「雨後の水たまりを見つけても、 そこに釣り糸を垂れたくなる」と言っていることに、全く同感だった。 (ただし、私の釣りの動機は開高さんの影響を受けたわけではない。) ひょんなことから、好きでもなかった人に好感を持てるようになることに 幸せを感じる。 食べ物でも嫌いなものが減っていくのは健康的なことである。 【開高 健さん】と似たような存在が、【C・Wニコル氏】だった。 彼のことはGT HAWKINSのコマーシャルと自然愛好家であるということ くらいしか知らなかった。 なんとなく、暗い感じがして好きにはなれなかった。 ところが、メルマガの書評で彼の著作【誇り高き日本人でいたい】を 氏が幼い頃、再婚した母の連れが【C・Wニコル氏】に気に入られるかを 気に留め、弁護士を通して氏に「お母さんの名前がニコルに変わったのは 知っている?」と訊ねたら、「知っていますとも、僕もニコルになりたいです」 と、言って義父を男泣きさせたというくだりが紹介されており、興味を引かれた。 このところ【浪花節】が大好きな歳になったせいかもしれない。 早速、アマゾンで検索し購入。 アマゾンの商売はうまい。 読者の書評やら、五つ星評価やら、「読まれた方はこんなんもこうてます。」 と、追加購入を煽る。 のせられて、【人生は犬で決まる】も買ってしまい、今日読み終えた。 私は読後感は書かない。 が、先の【誇り高き日本人でいたい】では、氏はイギリス-ウェールズ出身の ケルト人だと主張していたことが印象的だった。 (ただし95年に日本国籍を取得しているとのこと。) イギリスのことは歴史などでよく知っているつもりだったが、UK(連合王国) とかグレートブリテンとか、どれが本当の国名なんだ?と、どうでもよいことが 気にかかっていた。 イギリスはイングランド・スコットランド・ウェールズ地方に分かれており、 なるほどUKかと理解する。 日本と同じ島国であるということは、小学生の頃から授業で教えられたが、 隣に相性の悪いアイルランドがあることが、韓国・北朝鮮を隣にする日本と ますます似てくる。 関心がとめどなく分裂症のように、あちこちに飛ぶ。 なにかわからないが、読後にうれしさがこみ上げたのだろう。 好きな方がまた増えたのはありがたい。 【人生は犬で決まる】は愛犬家をひきつける書名だが、 なるほど私の後半人生はジュンで決められているようだ。

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る