テーマ:★留学生活★(629)
カテゴリ:留学とキャリア
昨日の記事に(1)なんてつけといて、いきなり話題を変えま~す(笑)
アメリカ東海岸の大学院で勉強なさっているCAT0857さんのブログで「営業留学」というのを扱ってる記事を発見。 曰く、留学の際に、その大学の日本での知名度が大学選択の評価基準の大部分を占めるケースが多い。ぶっちゃけて言えば、日本の人(家族親戚友人、未来の就職先で)「あれ、キミはそんなにすごい大学に留学してたの」と言われさえすれば、専攻学部の良し悪しはどうでもいい、って傾向が少なからずあるようで。 それは、正確には留学生自身が悪いのではなく、履歴書に「ハーバード大卒」なんてあったら、学部なんて目もくれずに賞賛しちゃう相手側が問題なんだろうなあ。 こういう傾向を上手く利用して、例えばハーバード(大学院)でも全然人気のない、入学基準も低い専攻を選ぶのは、(本人が良いのなら)別に悪いことではないとは思うのだけど。 「東大よりハーバードに行こう」というアルク社が企画したブログも、確かに目を引くんだけど、そもそも何でハーバードじゃないといけないんだろうな、と思ったりもする。 「海外の大学で、何を勉強したいのか」より、「どの大学に行きたいのか」をアピールするあたり、すごい日本的だなあ、と思ったのは、私だけでしょうか? (もちろん、東大のブロガーさん達は、彼らなりに情報収集して計画を立てた上での決断をしているのだけど、読み手は素直に「東大行くくらい頭良いなら、ハーバードにもいけるんだなあ」って思っちゃう。多分、そういった読者をひきつける目的でのタイトル戦略でもあるのだろうけど。) 純粋に勉学の面で言えば、有名大学に行く利点は、学部大の場合、専攻がはっきりしないまま入った後、「これを専攻したい」って思った際に、その大学ではその専攻が全米でも上位に入っているチャンスが多いこと、かなあ。理系で突出した大学に留学して、文系を専攻したいと思ったら、レベルの低いその大学で我慢するか、トランスファーするかで、結構面倒だし。 一方、日本で就職、っていうことを考えると、 「とにかく入れる大学に入って、「留学」(どこの学校に、は問わずに)という事実そのものを売りこむ(主に英語力)」 か、 「日本で名の知れた大学に入って、ネームバリューで勝負」 に分かれるのかもしれない。 ネームバリューで勝負!だと、一般の日本人が知ってる大学なんて、ハーバード、イェールくらいじゃないだろうか?それだと的がかなり高いんで、じゃあ、その中でも簡単な学部で卒業しよう、あるいはCATさんの記事の例にあるように、ハーバードって名の付いたエクステンションなんかに行こう、って考えるのは、まあ、戦略とも言える。 んーまあ、「ハーバードエクステンション卒です」って正直に書いて、企業側が2つ返事で雇って、仕事の内容を評価して「いやーやっぱりハーバード卒はすごいね」なんて言っているのであれば、さらに、そういう傾向を察知して、日本人留学生誘致用のイェール英語学校、なんていうのが設立されても、みんなの得になるので、これもありかなあ、と思うけど。 そうすると、真面目に大学で専門の学業を勉強している人は、損だよね。ネームバリューだけが評価基準になったら、アメリカの大学でもとにかく入学すればいい!GPA2でも、卒業証書がもらえればいい!ってことになって、ウチのサイトでPRしてる(入学後の)スタディスキルズなんて、必要なくなっちゃうし(あ、それは、困る)。 前にも書いたけど、私がバークレイを選んだいきさつってのは、高校留学時代にサンフランシスコ近郊にホームステイして、もとヒッピーのホストファザーに「アメリカで一番いい大学だ」といわれたのを素直に信じたからなんですが(いや、実際、よかったっすよ)。就職時のネームバリュー、というのも、期待しないではなかった。だけど、実際卒業後就職するとなると、別にどこの大学出た、なんて、これっぽっちも気にしてもらえなかった。どの専攻だったか、なんてのは、なおさら。面接で、平和学って、何?て聞かれた場合の応えもちゃんと用意していたのに(涙) (田舎だったからねえ…。高校の名前言った方が、感心されたよ。) まあこれは、出るとこに出なかった自分の戦略ミスでもある。けど、バークレイくらいの、アメリカでは誰でも知ってるような学校でも、留学に興味のない一般の日本人には知名度はかなり低い、っていうのは、心に留めておいたほうがいいですね。大事なのは「日本における」知名度であって、アメリカ国内での評価は、あまり関係ない。(日本で就職する場合です。あくまで。外資系は知らないけど、採用者によるかもね。) なんにしても、一番迷惑なのは、ハーバードとかの有名大学の、卒業の難しい学部に挑んできちっと勉強した人、苦労してMBA(これも、ネームバリューが大きい気がする)を取った人じゃないかなあ。こういうネームバリューのおかげで雇用されたはいいけど、専門分野を身につけたその人の本当の価値は問われず、普通の大卒と同じような給料、扱いを受けたら、やっぱりたまんないだろうなあ。ハーバード出た女の子も、日本の大学を出た先輩の下で、雑用と通訳やらされるかもしれないし。 こういう型が出来上がると、日本で就職を狙う人はなるべくネームバリューが高くて、かつ卒業しやすいところを狙い、本当にしっかり勉強した人は海外で就職、又は起業、って図が定着しそうな。いいのかなあ。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[留学とキャリア] カテゴリの最新記事
|
|