留学生のためのスタディスキルズ推進ブログ

2006/01/23(月)21:22

留学生が、国に貢献できること

昨日の話からちょっと飛んで、「今の留学生は」ということについていろいろ考えさせられる事を。 留学、って言うのも、多くの人にとっては「海外への憧れ」が基盤になってると思う。 すっごくひねくれて考えると「日本より海外の方がいい物を持っているから、私はそれを学びたい」ってことだよね。 私の留学の動機がモロこれで、実際、事実の部分も多いと今でも思っている。 ただ、「海外崇拝」が「日本否定」になる必要は、必ずしもないはず。 なのに、留学を経験した人の多くは 「日本は遅れてる!オレがこの国を(アメリカのように)変えてやる!」 という、「日本批判派」と、 「アメリカ(海外)なんて、サイテー。日本が一番だよ」 という、ヘンなナショナリズムを芽生えさせる人に分けられるんじゃないだろうか? (あと、留学しても遊びで海外旅行に行った位にしか思わず、留学後も考え方に何の変化もない人。案外これが大多数??←自分含めて(笑)) こういう人が、社会にでて、会社や政府で重要な位置を占めるようになると、 「日本は世界の波に乗って、変革すべきか」 「それとも従来の方法を押し通すべきか」 の2極端なオプションの間で争う。 (もちろん、留学生に限らないけど) 抽象的で何言ってるのかわかんないですが、例を挙げるとゆとり教育。 「西欧は週5日で、のびのびとした教育を提供している。日本は詰め込み教育で子供を腐らせていて、これでは国際人は育たん!」 とかいって、単純に学校教育の時間と質を落としてしまった。 で、思うような結果がでないと 「従来の日本の教育でないと日本の誇る人材は育たない!」 という人達が、逆に土日や放課後の使える限りの時間を使って詰め込み教育をさらに強化させてる。 会社で導入され始めた成果主義、去年から騒がれてる「会社は誰のもの」って議論も、似たような図式に当てはまるのでは? これを、「アメリカと、アメリカナイズドされた日本人の日本侵略」ととって、勝つか負けるかの行方を追ってみんな一生懸命になってるように感じてる人も多いと思うけど、「アメリカ侵略」は、最近の現象ではない。 大昔から、日本人は中国、インド、ちょっと後になってオランダ、さらに黒船来航でアメリカ始めとする西洋諸国など、いろんなところに「留学生」を送り込んで、海外の知識を吸収してきた。 で、敗戦後にアメリカが事実上「侵略」してきて、憲法やら教育制度やらビジネス形体なんかを変えてしまった。 それでも日本が独特の日本であり続けたのには、 「海外の文化や制度を受け入れながらも、日本の伝統を生かしていく」 日本人の才能のおかげだと思う。 そういった才能は、漢字を輸入してひらがなを作るとか、大量生産システムを導入しながらも品質と値段ではどこの国にも劣らない商品を作るとか、アメリカ生まれのアニメーションを、まるで日本の国産品のようにしてしまう、なんていうところに見受けられる。 今、そういった傾向がなくなってきているんじゃないだろうか? 海外のものを、日本向けに改造することなく、輸入された姿のまま使おうとして、ぼろが出ているケースがいっぱいあるような気がする。 そもそも、「海外文化の輸入という仕事を担う人」(留学生含む)に、日本のシステムに関する知識がなさすぎるんじゃないだろうか。多くの留学生は、日本の社会に出る前に海外に渡り、海外の知識を吸収してくる。 そうすると、もう、自分の学んだことしか役に立つ知識と思えなくなって、とにかくその知識を日本の社会に組み入れることが、自分の使命だ!と思うようになってしまうんじゃないだろうか。 さらに言えば、「自分が海外で様々な知識を得るのは、非常に責任のある任務なんだ。これを、自分の国の発展にぜひ活かして恩返ししなければ」なんて使命感がなくなってしまった。海外で学んだ知識や技術は、「社会のため」でなく、「自分のため」に使うべきで、海外かぶれのカッコいいとこ見せて昇進、昇給に有利になるなら、別にそれが社会に与える影響なんて、考えなくてもいい環境が出来てる。 海外の情報世界に今までにないレベルでのアクセスを持っている今の世代の人が、もうちょっと日本の誇りとする文化、技術とか、それらを継承し、より高めていく責任感なんかを感じると、日本人独特の才能が十分発揮されて、今ある社会問題もどんどん解決されると思うのだけど。 自分は...というと、20年後に日本を背負って立つ人間2人に遺伝子を提供し、現在教育中(笑)。 い、いや、スタディースキルズを通して、猿真似でなくものを考えられる人間になる、ということの大切さを伝えて行きたいと思います(^^; ★★みんなの留学体験を、ブログで学ぼう(留学ランキング)★★ 日本の未来は、この人たちにかかっているぞ!!

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