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2006.07.16
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カテゴリ:留学-生活編
一年以上前の記事に書いたのだけど、村上春樹氏のやがて哀しき外国語再び。

やがて哀しき外国語

英語が好きで勉強しているわけでなく、海外暮らしで必要上仕方なく使っている立場からの、けっこう投げやりな「英会話論」が、ちょっと面白いので、引用させてもらいます。
(プロの、というか、日本でトップクラスの翻訳家の言葉として読んでみると、なかなか面白いかも)


…自分の思っている事を日本語ですらすらと口語的に表現できない人は、外国語をいくら熱心に勉強したところで、その言葉でもやはり上手くは話せないだろう。これはもともと性格的傾向の問題であって、なおそうと思って簡単になおせるものではない。


…すらすら外国語が喋れてコミュニケートできるからといって個人と個人の気持ちがすんなりと通じ合うというものでもないと僕は思う。すらすらとコミュニケートできればできるほど絶望感がより深まっていくということだってあるし、つっかえつっかえ話し合えばこそ気持ちが通じ合うということだってある。


自分は、どの言語にも関わらずすごく「会話下手」なので、これにはすごく共感できる。

もともとそんなに外交的な性格ではないので、高校あたりから留学を目指して英語を勉強し始めた時も、基本的には読み書きが出来るように、という事を中心にして、会話の練習というものは、ほとんどしなかった。

会話なんて、リスニングが出来て(=相手の言っていることが分かって)、頭の中でとっさに文章が作れる文法力があれば、あとは実践の慣れでどうにでもなるだろう、と思っていたのだ。
(実際、世間でもそういっている「英語の達人」は多い)

だけど、会話をするっていうのは、さまざまな言葉から話し手の意思を読んで、それにぴたっとあう言葉を返す技術が必要で、これは、英語(に限らず、日本語でも、他の言語でも)の知識があるからといって、どうなるものでもない。
(言語の知識が必要なのは当然だけど)。

冗談で相手が言った言葉を額面どおり受け取って、場違いなコメントを返したり、軽い会話の質問を真面目に考え込んでしまったり、大げさなリアクションをして会話の流れを切ってしまったり、というのは、英語で会話している日本人に多いと思う。

(一番典型的なのは、"Your English is perfect."とか誉められて、「え~っ?きゃ~。ノーノぉ~~」と照れまくり、"My English is really bad." とまで言ってしまう例。これじゃ、相手に"You are wrong"といっているようなもんで、相手がどう返事していいか困ってしまう。"Thanks, I wish I could communicate better, though."とでも返事をすれば、そこから話が発展しやすいんだけど)

英語のレベル、というより、ユーモアのセンスとか、異文化理解とか、そして何より、会話そのものを操る能力に大きく関係しているので、英会話がぎこちない人というのは、日本語で会話してもどうも話がかみ合わない人が多いのでは。

そうなると、英会話できないから、と英語を勉強するのは、見当違いで、まずは会話センスを身につけろ、ということになる。その上で、日本の会話のテンポと海外の会話のテンポの違いとかを勉強(これは、実践に拠るところが多いけど、内気な人には海外のドラマやトークショーなんかお役立ち)、そして英語力、という風になるんだろう。

自分も、メキシコに来て6年目になってしまったけど、普段コミュニケーションするのが5歳と2歳の子供だけで、普通の大人と10分以上の会話をする、という事がないので、たまに話をするとものすごく疲れる。

言ってることはほぼ理解できるし、普通の会話するくらいの語学力はあるのだけど、相手の言うことに、どういう風に答えるのが適切なのか、という手ごたえがさっぱり分からないまま会話をするので、神経が磨り減るのだ。

大学に留学していた頃の英語力のが、いまのスペイン語よりはなかったのではないかと思うけど、学生同士の会話のテンポが身についていたので、自分のできない英語を、そのテンポに合わせる、という事はできた。

それで、英会話も上達したけど、例えば今、社会人のアメリカ人とビジネスの話をしろ、と言われると、自分が身につけた会話のテンポとはまた違ったものになるので、英語の知識自体はあるにしても会話はやっぱり疲れるし、場違いな事を言うと思う。

こうなると、外国人と上手くコミュニケーションをするには、というと、村上氏のいうように、性格的傾向から直していかないといけないんだろう。言語の違いに関わらず、進んで違うタイプの人たちとの会話に積極的に参加して、自己表現法を身につけていかないとダメなのかも。

最後に、村上氏の「外国人に外国語で自分の気持ちを正確に伝えるコツ」を。
(日本語でも同じだけど)

(1) 自分が何を言いたいのかという事をまず自分がはっきりと把握すること。そして、そのポイントを、なるべく早い機会にまず短い言葉で明確にすること。

(2) 自分がきちんと理解しているシンプルな言葉で語ること。難しい言葉、カッコいいことば、思わせぶりな言葉は不必要である。

(3) 大事な部分はできるだけパラフレーズする(言い換える)こと。ゆっくりと喋ること。できれば簡単な比喩を入れる。


英語に長ければ長けるほど、これらを実行するのが難しい(特に2番はね。できる事を見せようとしてカッコつけの言葉を使ってみたくなる。とくに他の日本人の前では。笑)。自分も、他人との会話の際には気をつけたいです。

(つーか、もっと他人と話す機会を作らないと。汗)


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Last updated  2006.07.16 20:55:35
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