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留学生のためのスタディスキルズ推進ブログ

2007.11.14
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カテゴリ:留学-学習編
昨日の英会話、講師のEさんが、面白い記事をネタにしてくれたので、なかなか実りのある(?)会話に。

あまり突っ込みどころが多かったので、教材を紹介しちゃいます。ネット記事を使っているので、企業秘密とかの問題はないはず??

http://psychologytoday.com/articles/pto-20070622-000002.xml

上の記事を読んでくれないと、この記事もぜんぜん面白くないと思いますが。読んだら以下を。




(読んだ??)



さて興味深いのは、これらのTruths About Human Nature(前置きとしてPolitically Incorrectとしているところを見ると、書き手自身もぜんぜん本気にしてないんだろう。笑)についての説明が、すごくもっともらしいこと。

素直に聞けば、確かにそうかも。って、納得してしまう人だって、いそうである。

おまけに、10ある言い分がそれぞれ巧みに関連しあっていて、読み進めて行くとだんだんつじつまが合う錯覚にも陥る。

ここで、素直に、「そうだったのかー、それは、いいことを学んだなー」と感動してしまうのが受身学習に慣れきっている学生。
Critical Thinkingのできる人間になりたければ、まず、もう一度記事を読んで、突っ込みどころを探してみよう。


初めはちょっと難しいけど、「理論の欠点を探す」手順としては一応型みたいなものがある。

まず、「事実の確認」。もっともらしく出されたデータを鵜呑みにしないで、出典を調べてそれらが実在するデータか、実在するとしても、筆者によって、いいとこだけ抜き出されていたり、わざと文脈を変えて紹介されていないか、もとの資料を調べることが必要。(少なくとも、そういったことを疑える視点を身につける)

例えば、記事中の、「金持ちの家庭には男子が多く生まれる傾向がある」というの、これ、ホントかよっ!?と、思わない??もしこれがウソだと、このデータから導き出される結論にも、ぜんぜん説得力がなくなってしまうから、これが事実かどうか、っていうのは、大切だけど、記事からはいまいち分からない。そんな時は、他の資料をあたって、確認すべし。


その2としては、上のデータの存在を確認して、果たして存在していたとして、そのデータを得るために行なった実験や調査の方法を疑ってかからないといけない。いったい、どんな時代や時期に、どんな風に集めたサンプルをどんな風に調べたのか、この辺に穴が見つかると、データの信憑性が崩れ、相手の理論も崩れる。

「金持ちの家庭」と一言で言っても、例えばアメリカで一定の年収を得ている家庭とそうでない家庭の子供の性別を比較したとして、「金持ち家庭」が一定の地域や人種、年齢に偏ってしまう可能性はある。そうなると、「金持ちだから男子が生まれたのか、たまたま金持ちの家族が多い特定の地域では、男子が生まれる率も高い、という傾向が偶然にあるのか」は、断定できない。

また、別の欄にある「人類は、歴史的に一夫多妻制をとる社会が多い」というステートメントも、何千年の歴史に渡って、地球全土で行なわれたという証拠があるのか、それとも、証拠の品である書物や道具が見つかっている社会に限って行ってるのか(もしそうだったら、関連があるのは人類と一夫多妻制じゃなくて、文化と一夫多妻制かも知れない。歴史的証拠になるような文化遺産を残せない社会については、わかんないままだし。)っていうぽいんとがはっきりしないと、「この理由は、より強いものが遺伝子を更正に残せるように云々...って説明も、根拠が弱くなる。


さらに3番目、これが一番大事かもしれないけど、データが存在していて、そのデータも正当な調査方法で行なわれた正確性の高いものだったとして、その要素のみが結論となる事項に影響を与えたのか、それとも他の要素を考慮すべきなのか、を考えないといけない。

これは、「他の要素」を、批判する側が見出さないといけないから、けっこう難しいけど、例を見てみると納得できる。

例えば、「イスラム教徒は、一夫多妻制のため、妻をもてない弱い男が、欲求不満を果たすため暴力的な行為に傾倒する(→自殺テロがみなイスラム教徒である理由)」という説。そんなバカな(汗)と、まず思うべし。
西洋資本主義社会からの圧迫、貧困、イスラム教をわざと暴力的に解釈するカルトの存在、そういうの全部ひっくるめて、その上で一夫多妻制という特徴も考慮して(エッチできないから、とかいう単純な理由でなく、階級差別とか、女性の扱い方とか、そんな点も考えてみた上で)、結果として自殺テロ、という行為が特定の地域で横行しているのでは、という結論に行きつくべきだろう。

この点を示す例でもう1つ、授業のディスカッション中に笑ったのが

「家庭に男子が生まれると、父親は自分の財産やステータスを息子に残そうとするので(遺伝子存続の本能)、女の子が生まれた家庭より離婚率が低くなる」説。

...愛情、という要素を、頭っから無視している所が、なかなかオモシロイ(笑)。

お父さん、娘がいたらかわいくって家でることなんて出来ないよねー。と、E先生(女性)と自分たちの父親の話をしつつ盛り上がった。
「専門家」の提示する「データ」に振り回されると、こういう常識の立場から現象をみる目にフィルターがかかってしまう。

こういう風に、他人の論の欠点を見つけることって、物事を批判的に見つめて問題に対する本当の原因と解決策を見出すのにはぜったい必要。特にこのような視点が欠けていると自覚している人は、パートナーとか、グループを探して、人の意見を聞きつつ、自分の視点を少しずつ築いていくといいと思う。

この辺が、Think Criticallyのコツであり、これが分かると素人の論文とかインタビューとか、突っ込みどころ満載で読んでて楽しくなること請け合い。さらに、自分で論文書いたりスピーチしたりする時も、自分で自分の論に突っ込みいれて、よりしっかりした理屈を練るのに役立ちます。


つーわけで、ほんと、リンクの記事は面白いのでぜひ読んで、感想とかあったらコメント欄にでも書いといてください~(^^)


おまけ

かつて、ものすごく本気に信じてたグラハム=ハンコック氏の著作、「神々の指紋」も、Critical Thinkerからは相当たたかれていたようだ。この記事も最近読んだけど興味深かった。というか、あんなに夢中で読んだのに、ちょっとがっくり。ウブだったよな...(涙)

読み比べてみるのがお奨めですが、面倒な人は上の記事だけでも(^^)

神々の指紋(上)←こちら、在庫切れとか。他の書店で。
神々の指紋(下)
「神々の指紋」の超真相






Last updated  2007.11.15 04:02:11
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