じゃくの音楽日記帳

2012/12/31(月)20:29

ウォンウィンツァン ピアノコンサート

演奏会(2012年)(20)

今年も聴きました、ウォンウィンツァンさんのピアノコンサート。 11月18日 浜離宮朝日ホール 入場時、プログラムのほかに、ジョン・レノンへの手紙、と題した2枚の文章が配布されました。 被災地を思いやり、原発の問題意識を持ち、発言し続けているウォンウィンツァンさん。 日本と中国の血が流れるウォンウィンツァンさん。 そんなウォンさんがジョン・レノンにあてた手紙の内容は、 ウォンウィンツァンさんのブログのこちらの記事で読んでいただけます。 そして今年のピアノも、魂があらわれる、すばらしいものでした。 プログラムの前半はオリジナル曲を、即興的テイストをまじえての演奏に、ただただ感動です。 後半は、サティの曲を中心としたプログラムでした。 そして最後は「ふるさと」。ウォンさんの内なる強い想いが、ピアノの音を介して、その場のみなと気持ちがつながったひとときでした。 アンコールは、新曲の披露でした。これがまた、即興を交えて、すごく良かったです! ウォ ンウィンツァンさんのコンサートでは、普段だと、アンコールが終わるとすぐにウォンさんが舞台裏に引っ込んで、それであっけないほどすぐに拍手がやんで、 お開きになってしまいます。内容の充実ぶりとは無関係に、クラシックのコンサートではありえないほど、すぐに終わってしまいます。ところが今回は、アン コールの曲があまりにすばらしかったのでブラボーも出るし(ウォンさんのコンサートでは異例)、舞台裏にウォンさんが引っ込んで一度は鳴り止んだ拍手が、 自然発生的にふたたび湧き起こり、彼を舞台に呼び戻すべくひたすら続けられたのです。 ウォンさんはかなり長いこと出てこなかったのです が、拍手は粘り強く続き、ついにウォンさんが舞台に再登場。本当に困った顔で、「さらなるアンコールなんて予定していない、こんなこと初めてだ、どうしよ う」と仰りながら、ピアノに座って、「さぁどうしよう、何をやりましょう」と仰ったら、すかさず客席から、「ジャズ!」(「ブルース!」だったかも)とい うリクエストがとび、ウォンさんは、それにこたえてひとくさり、2曲目のアンコールを弾いて、それでお開きとなりました。 来年もまた、ウォンさんのかけがえのないピアノを聴きたいと思います。願わくばそのときに日本が、世界が、今の方向のあやまちに気づいて、少しでも良い方向に進み始めていますように。

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