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じゃくの音楽日記帳

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マーラー演奏会(2018年)

2018.12.31
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今年ももう終わりです。このところ何かと忙しくブログを書けていませんが、今年のまとめを簡単に、書けるだけ書いておこうと思います。まずは2018年に聴いたマーラーコンサート。

1番    オラモ&ロイヤルストックホルムフィル 9月  3日 サントリー
       ​メータ&バイエルン放響        11月22日 東京芸術劇場
   沼尻竜典&日フィル          12月  7日 サントリー
   ハーディング&パリ管         12月18日 サントリー

2番    マイスター&読響           6月28日 サントリー

5番    ズヴェーデン&ニューヨークフィル   3月14日 サントリー
   沼尻竜典&京響            9月30日 びわ湖ホール
   井上道義&読響            10月  3日 東京芸術劇場
   ラトル&ロンドン響          9月28日 みなとみらい

今年は図らずも1番をたくさん聞いた年になりました。そのうち、オラモが運命と巨人、ハーディングが田園と巨人、いずれもベートーヴェンと組み合わせたプログラムでした。どちらも、マーラーも良かったけど、ベートーヴェンがすごく良かったので、次の次あたり(予定)の記事に書こうと思います。
圧巻はメータ&バイエルンの巨人で、記事に書いた通りです。
沼尻さんの巨人は、普通に良かったですが、メータの巨人から2週間しか経ってなく、自分の心にメータの余韻が色濃く残っているときに聴いたためか、今一つ入り込めませんでした。順番が逆だったら良かったかもです(^^;)。

2番は、マイスター&読響です。​​2016年の6番​​、2017年の3番についで3度目のマイスターのマーラーでした。​2016年の6番は素晴らしかった​ですけど、3番・2番を聴いた印象としては、悪くはないんですけど、形が整い過ぎているような物足りなさを感じました。マーラーの中では多分6番が、一番マイスターに合っている曲なのだろう、と思います。

3番は2種3回のみ。フルシャ&バンベルク響の素朴なあたたかみのある3番が素敵でした。

5番は春のメータ&イスラエルフィルを楽しみにしていましたが、メータの体調不良で公演中止となりました。その代わりに秋の1番が聴けましたから、人間万事塞翁がうまーらー?

今年は7番の演奏会が沢山行われました。唯一行く予定だったヤンソンスの7番がメータの巨人に変更になり、結局1回も聴かずに終わってしまいました。何か一つは聴いておけば良かったです(^^;)。

空前の8番ラッシュ​だった今年の秋、僕は3種を聴きました。最初は、坂入健司郎&東京ユヴェントスフィルでした。以前の記事にも書いたとおり、素晴らしい体験でした。その記事に書き落としたことをひとつここに追記しておきます。第一部の音楽が、力強いだけでなくて美しく響く8番って、それほど多くありません。(最近では2017年の広上&京響​がそうでした。)この坂入さんの8番も、第一部の豊かな美しさがひしひしと伝わってきて、第一部からしてかなり感動しちゃいました。

その直後に予定されていたのが、沼尻&京響のびわ湖での8番でした。しかし、公演が近づいてきたころに発表された台風進路予想が、なんと本番予定日のまさに演奏中にほぼピタリと一致して、台風がホールのほぼ真上を通る、というありえないドンピシャでした!これは公演中止だろうか、と思っていたところ、直前になってホールから、「本番前日に、本番の代わりに演奏会を行います。もともとのチケットを持っている方はそのチケットで両日とも聴けます」との発表がありました。沼尻さんとホールの大英断ですね。それで急遽スケジュールを何とか調整して、前日の公演を聴きに行くことができました。(翌日の公演は台風のため中止となりましたので、結果的にはこれが唯一の公演となりました。)そのようにして聴けた8番は、3番と9番の印象から、きめ細かな演奏を予想していたのですが、始まってみると意外に色彩感に乏しく単調な感じがしました。しかし、第二部の半ば以降は巨大な盛り上がりが生起してきて、テンポが落ち、非常にスケールの大きな雄大なフィニッシュを聴かせていただきました。歌手陣はみな好調でした。なかでも特筆すべきは第二ソプラノの砂川涼子さんで、説得力のある歌で輝いていて素晴らしかったです。砂川さんと言えば、かつて​びわ湖のコルンゴルト「死の都」の初日​で、マリエッタ&マリー役で圧倒的な歌を聴かせてくれた​ことが忘れられません。

3つ目の8番は井上道義&読響。さすがに井上さんの指揮は手慣れたものだし、読響や声楽陣の実力も感じました。

終わってみると、坂入さんの明るく豊かな音楽性が、やはりというか凄いというか、心に深く残る音楽体験となった、8番3種盛りの秋でした。

9番は、沼尻&神奈川フィルが記事に書いたように味わい深いものでした。
ラトル&ロンドン響も、終楽章の対位法の深い表現に渋みを感じた9番でした。

以上駆け足で、2018年マーラーコンサートでした。






Last updated  2018.12.31 21:06:27
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2018.11.30
メータ&バイエルン放響の巨人を聴きました。

指揮:ズビン・メータ
管弦楽:バイエルン放送交響楽団

モーツァルト 交響曲第41番 ジュピター
マーラー 交響曲第1番 巨人

11月22日 東京芸術劇場

そもそもはヤンソンス&バイエルン放響によるアジアツアーが予定されていました。しかしヤンソンスが体調不良に陥り、その代役としてメータがアジアツアーを率いることになり、その日本ツアー5回公演の初日です。

この日は、当初はマーラー7番が予定されていました。ヤンソンスの7番を聴けることを非常に楽しみにしていましたが、メータに代わり、そして曲目が大きく変更されることが発表されました。希望者には払い戻しが行われました。楽しみにしていた7番から巨人への変更というのはいささか残念ではありました。しかし、メータと言えば今年春のイスラエルフィルとの来日ツアーが、体調不良のため中止されたばかりです。悪性腫瘍の治療をしていたということです。そのメータが、病み上がりにもかかわらず代役を引き受けて振ってくれることにメータの心意気を感じ、払い戻しは露ほども考えず、聴きに来ました。​2年前のウィーンフィルとのブルックナー7番​の名演の記憶もあり、どんな演奏になるのだろうという楽しみがありました。

会場に来てみると、キャンセルした人が多かったようで、客席は半分程度の入りでした。驚くことに、指揮台には椅子が置かれていて、指揮台までのスロープもセットされていました。メータは、片手に杖をつき、片腕を他の人に支えながら、とてもゆっくりした足取りで歩んでの入退場でした。2年前のウィーンフィルとの時には全くお元気で普通に歩いていたので、これほど足が弱っているとは思ってもみませんでした。しかし指揮そのものは体力の衰えを微塵も感じさせない、気力の充実したものでした。

巨人について書きます。弦楽は、下手から第1Vn, Vc, Va, 第2Vnの両翼配置で、Vcの後ろにCbで、16-14-12-10-8でした。ホルンは上手側に2列に7人。すなわちごくオーソドックスな配置です。ちょっと変わっていたのがハープの位置でした。ピッコロとコントラバスとの間に位置し、かつ木管と同じ雛壇の一番端っこに乗っていたので、まさにピッコロのすぐ隣で、木管との一体感がありました。

曲はゆっくりしたテンポで始まりました。様々な木管による下降四度の動機が、彫り深く表現されます。やがて舞台裏のトランペットによるファンファーレは、普通に下手のドアを開けてその外で吹かれました。ただし、ドアの開け方が凝ったものでした。3回のファンファーレの最初はドアをほんの少し開けるだけ、次は少し開け幅を広くし、3回目はさらに広く開けるという方式で、だんだんと大きくはっきりとファンファーレが聞こえてくるという効果を上げていました。その後もメータは遅めのテンポを基調に、適度なテンポ変化も持って、進めていきます。上体の動きは大きくはないけれど十分な気力と余裕があり、安心しました。

第1楽章のあと、花の章が演奏されました。柔らかく美しくメロディを奏でたトランペット奏者は、多分首席のハーネス・ロイビンさん(​あの3番ポストホルンの最強の請負人​)だと思います。

そしてそのあと、第二楽章(本日は第三楽章)スケルツォ、遅めのテンポを基調にしながらも、生き生きとし、堂々としていて、素晴らしいです!僕は聴いていて、このあたりから、メータの紡ぎだす音楽の佇まいに、大きな風格を強く感ずるようになりました。うまく言えないですけど、古典派の優れた音楽が持つ端正で純粋な造形美のようなものを、このマーラーのスケルツォから感じたんです。これまで巨人を聴いてきて、このように思ったことは、もしかして初めてかもしれません。

第三楽章(本日は第四楽章)も、そのような一種の貫禄を持ちながら進んでいきます。弦のポルタメントとか、さりげなく目立たないんですけど、ツボにはまっていて本当に素敵です。そしてバイエルン放響の木管奏者たちの実に上手いこと。それぞれが個性を存分に主張しながら、突出しすぎることなく、すべてが調和しています。それから、ハープが超絶的に素晴らしいです。何気ないような一音に大きな存在感があります。ハープに関しては、上にも書いた木管のお友達みたいな位置取りも、とてもいい感じです。もっともこの奏者だったらどこで弾いても素晴らしいだろうと思います。

第四楽章(本日は第五楽章)になり、音楽はますます格調高く、ますます深く響きます。特に第二主題部の歌は、この曲からこれほどの深みが出てくるとは、と信じられないほどの体験でした。コンサートで聴いていてごく稀に、「もしかして今この音楽は作曲者の意図を超えた深みに達しているのでは」、と思うことがあります。今夜の巨人がそれでした。メータの指揮は無駄な力みがなく、ここをこうしてやろうという作為を感じさせません。そしてそこから現れてくる音楽は、実に腰が据わっているというか、盤石の安定性があり、自然で、巨大で、そしてワクワクする楽しさがあります。

奇跡のように素晴らしい音楽は順調に進んでいき、とうとう終わってしまいました。長い拍手が続き、メータはオケの各奏者を立たせました。オケは​2年前のヤンソンスとのマーラー9番​と同じで、みな唖然とするほどに素晴らしかったです。たとえば空を自在に舞うようなフルート首席のトリルとか、ちょっとなかなか聴けないものでした。

そのあと、アンコールもやってくれました。ヨハン・シュトラウス二世の、「爆発ポルカ」。いやいや、すごいサービスです、ありがたいことこの上ありません(^^)。

アンコールも終わり、やがてメータもオケも引っ込みましたが、その後も拍手が鳴り止まず、メータは車椅子で舞台に再度登場し、盛大な拍手喝采にこたえてくれました。

・・・巨人は、中学生のときにワルターのレコードで没入し、そこからクラシックに浸っていった、僕の原点の曲です。大人になってからは聴く頻度はかなり減っていたけれど、この齢になって再びこれほどの感銘を受けるとは、思いもよりませんでした。

今82歳のメータ。2年前のブルックナーといい、今回のマーラーといい、いまや次元の異なる高みに到達して、いよいよ充実のときを迎えています。「巨匠」という言葉が昨今大安売りで使われていますが、今のメータこそ、真の巨匠、と思います。願わくばいつまでもお元気で、このような音楽をまた聴かせていただければと思います。


おまけ:蛇足ながら今回幻となったマーラー7番について。今回の日本ツアーで、7番以外の演目はすべてそのまま演奏され、変更されたのはマーラー7番だけです。僕は、曲目変更のお知らせを聞いて、今のメータにとって7番を振るのは体力的に厳しいのかなと想像していました。しかし今夜の演奏を聴いて、またその数日後に演奏された「英雄の生涯」(これも素晴らしかった!)を聴いて、今のメータならマーラー7番を振ることも十分できたと思います。ひょとしたらヤンソンスが、「7番は折角自分が仕上げたので、いずれ自分がアジアツアーでやりたいから、今回はとっておいてくれますか」とメータに頼んだのではなかろうか、などと妄想しています(^^)。






Last updated  2018.12.02 18:43:21
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2018.09.17
3番で大きな感動をいただいた、坂入健司郎&東京ユヴェントスフィルのマーラー​、今度は創立10周年の節目に8番です。とても楽しみにやって参りました。期待通り、まっすぐで、明るく輝く、感動の8番を聴かせていただきました!

指揮:坂入健司郎
管弦楽:東京ユヴェントス・フィルハーモニー
(コンサートミストレス:青木尚佳)
第一ソプラノ:森谷真理
第二ソプラノ:中江早希
第三ソプラノ:中山美紀
第一アルト:谷地畝晶子
第二アルト:中島郁子
テノール:宮里直樹
バリトン:今井俊輔
バス:清水那由太

児童合唱:NHK東京児童合唱団
合唱:東京ユヴェントス・フィルハーモニー合唱団

マーラー 交響曲第8番

東京ユヴェントス・フィルハーモニー 創立10周年記念演奏会
9月16日 ミューザ川崎シンフォニーホール





配置です。弦楽は下手から第一Vn、Vc、Va、第二Vnの対抗配置で、Cbは舞台後方に13台が二列に横に並びました。弦楽の後方は、一番下手寄りにハープ3台、その右にチェレスタ、ピアノ、ハルモニウム、マンドリンが固まっています。上手側は打楽器群で、鐘(チューブラーベルと板のベルの両方)、シンバル、ティンパニ、タムタムなどの打楽器群が並んでいます。木管を挟んで左右に、下手側にはホルン、上手側にはトランペット、トロンボーン、チューバが位置しています。3番のときと同じく、左右対称性を意識したきれいな配置です。

独唱者は、Cbの後ろ、舞台の最後部に7人が横一列に並びました。合唱団は舞台とパイプオルガンの間の客席を使い、児童合唱95名が前方に、その後方に大人の合唱団200名超が、中央ブロックに男声、左右ブロックに女声と、これも左右対称に位置しました。

第一部が始まりました。中庸のテンポで進んで行きます。合唱団の人数はこの曲としては多くはないですが、その分オケの音とのバランスが良い感じです。特にオルガンの低音、Cbの低音がしっかり良く聴こえて安定感がありました。鐘は、板の鐘を見た時は、この曲に合うのかなと心配しましたが、チューブラーベルと一緒に鳴らすことで、明るさと適度な重さを備えた、なかなか良い音が響いてきます。坂入さんは中庸なテンポをベースとしながらツボを得た緩急変化をつけていて、聴いていてゾクゾク・ワクワクする、充実した第一部が進んでいきます。児童合唱も、さすがのN児の実力に加えて、大人と子供の人数がおおよそ2:1で、児童合唱がしっかり聴こえてくるのも良い感じです。

やがて第一部の終わりに近づいたとき、パイプオルガンの前に金管バンダが登場し、そこで吹きました。事前説明で、バンダは4階客席を使うとありましたので、これはちょっとびっくりしました。なんらかの事情で方針を変更したのだろうか、しかしこのバンダはやはりホールの後ろの方から吹かせて欲しいな、と思いました。

第一部が終わると、坂入さんは譜面台のすぐ裏に置かれた低い木製の椅子に腰かけて、水分補給をして一休みです。3番の時も同じように座って休む場面がありました。これは和みます(^^)。その間、第二部で登場するオケ奏者の入場や、オケのチューニングが行われました。

第二部が始まりました。マーラー3番を聴いたときに、このオケの弦楽セクションの美音ぶりに驚いたものですが、今回も変わらず、アマオケとは思えない美しい音です。特にチェロセクションはほれぼれする歌を随所で聴かせてくれます。管の各セクションも、前回からさらに進化を遂げていたと思います。木管が独唱者と一緒に同じメロディを奏でるところでは、木管の音色と独唱の声が絶妙なバランスで美しく調和して響いてきます。

曲が進み、マリアを崇める博士(テノール)の歌い始めあたりから、音楽はさらにしなやかに、深みを帯びてきました。そしてヴァイオリンの調べにハープとハルモニウムが伴うところでは、坂入さんはテンポを落とし、じっくりと歌ってくれます。ハープが冴えわたっていました。こういう歌心の美しさは、坂入さんの真骨頂の一つではないでしょうか。うっとりと聴き入りました。

その後も音楽は急がずたゆまず、次第に大きく熱くなっていきました。やがて最後の大合唱に向けて、第1505小節と1506の間の、第二コーラスの女声部だけがスラーで残るところに来ました。(広上さんが長く強調して独特の効果をあげるところです。「​広上&京響のマーラー8番を聴く​」の記事に詳しく書きました。)ここは、かなり短めではありましたが、女声部だけが残る瞬間が、はっきりと聴きとれました。

そして最後のバンダの出番が近づいてきますが、そういえばバンダがなかなかオルガンのところに出てきません。「そうか、今度は後方からなのだな」、と悟ったうちに、坂入さんの気迫の指示のもと、果たしてホール後方から、堂々たるバンダが吹き鳴らされ、絶大な効果を発揮しました。なるほど第二部のバンダ効果を最大限にするために、第一部はあえてオルガンのところで吹かせたのか、と合点がいきました。そのまま圧倒的な終結を迎えました。

坂入さんの素直であふれる歌心と、しなやかで大きな音楽の流れ、ここぞというところの熱いパワーをひしひしと感じました。本当にすごい指揮者です。オケも素晴らしいです。ソロが美しかったコンミス、柔らかく美しい音色のトランペット首席さんなどプロの奏者がいらっしゃるとはいえ、基本アマオケで、ここまでの演奏を成し遂げてしまうとは、ミラクルです。

坂入さんと、演奏された皆様、またしても素晴らしい音楽を、大きな感動を、ありがとうございました!






Last updated  2018.09.25 15:38:06
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2018.08.17

今年9月中旬から10月中旬まで、日本で空前のマーラー8番ラッシュがあります。
5週間のうちにプロオケ・アマオケ合わせて7種8回!!の8番が、コンサートで響き渡ります。

(最初の記事では4週間で6種7回と書きましたが、その後もう一つの8番を認識しましたので、5週間に7種8回に書き替えました。)

 9月10日 川﨑聡&相愛大学音楽学部相愛フィルハーモニア  フェスティバルホール
 9月16日 坂入健司郎&東京ユヴェントス・フィルハーモニー ミューザ川崎
 9月22日 小泉和裕&九州交響楽団             アクロス福岡
 9月30日 沼尻竜典&京都交響楽団             びわ湖ホール
10月 4日 井上道義&読売日本交響楽団           東京芸術劇場
10月 8日 田中宗利&関西グスタフ・マーラー交響楽団    京都コンサートホール
10月12日 小泉和裕&名古屋フィルハーモニー交響楽団    名古屋・日本特殊陶業市民会館
10月13日 同上

他にもあるのかな?知っている人いらしたら教えてください(^^)。
マーラーの記念年でも8番の記念年でもゲーテの記念年でもファウストの記念年でもないのに、
なぜ?

これ全部行くという8番マニアの人いるのかな?(^^;)。







Last updated  2018.08.18 01:28:08
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2018.08.06
だいぶ日にちが立ってしまいましたが、フルシャのマーラー3番のことを是非書いておきたく思います。すでに忘れかけているところもありますが、心あたたまる、良い3番でした!

指揮 ヤクブ・フルシャ
管弦楽 バンベルク交響楽団
メゾソプラノ:ステファニー・イラーニ
女声合唱: 東京混声合唱団
児童合唱: NHK東京児童合唱団

マーラー 交響曲第3番

6月29日 サントリーホール

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フルシャのマーラーを聴くのは初めてです。バンベルク響も、ブルックナーは何回か聴いていますがマーラーは多分初めてです。どんな3番になるのか楽しみに参りました。

入場してステージの方を見ると、P席の最上部、オルガン鍵盤のすぐ右に黄金色に輝くチューブラーベルが鎮座しているのが目にとまりました!この配置には、期待が一気に高まります。

ハープは舞台上手中程に2台、その後ろ、一番上手にコントラバス8台。

ステージ奥には横一列に打楽器が置いてあります。二組のティンパニがほぼ中央に並び、そしてさらによく見ると、やたらシンバルが多いことが目につきます。1枚吊り下げてばちで叩くためのシンバルがいくつかある他に、両手で持って叩くためのシンバルが、なんと上手側に2個、下手側にも2個、合計4個置いてあるのです!これは第一楽章半ばで使われるに違いありません。期待感はますます高まります。

やがてオケが入場です。弦楽は下手側から、第1Vn、Va、Vc、第2Vn、Cb、すなわちヴァイオリン対向配置です。

第一楽章が始まりました。ホルン主題提示は、やや速めのテンポで、ギアダウンなし、頂点のシンバルは2人の奏者が左右対称の位置で叩きました。

そしてホルン主題再現の場面では、期待通り、右奥に2人、左奥に2人、左右対称に位置した4人のシンバル奏者が、ガッチリと鳴らしてくれました。楽章冒頭の提示部で2人、再現部で4人と、マーラーの指示を忠実に実行し、しかも人数だけでなく、左右対称の位置で視覚的にも最大の効果を発揮することを狙った、およそ考えられる理想的なシンバル演奏が実現していました。

ただしホルン主題再現の直前の舞台裏の小太鼓は、舞台裏ではありましたが、すぐそばから盛大に聞こえてきてしまいました。

あと夏の行進の弦半分のところは、記憶がうすれかけていますが、確かコントラバス以外は後方半分のプルト、コントラバスだけが前方半分のプルトで弾いていました。

ところでこの演奏、オケのパフォーマンスとしては、あんまりピシッとしてません。トロンボーンのソロがちょっと外すなど、ちょっとした綻びがちらほらあるし、縦の線もバラけそうになり、あれっと思うことが時々ありながら進んでいきます。今回の日本ツアーの最終日でやや疲れが出ているのでしょうか、しかもこのツアーでマーラー3番をやるのは今日1回だけなので、このような演奏になるのでしょうか。

しかしそれにもかかわらず、この演奏、聴いていてあまり不満を感じません。むしろその逆で、聴いているうちにどんどん魅力が強まっていきます。この演奏には、僕にとってとても大事な、夏が来る喜びというか、自然の美しさというか、そういうものに満ち満ちているんです。モダンではなく、ピシッと引き締まってもいない。その反対方向で、いい意味での“田舎の魅力”とでもいえるような、素朴で大らかな魅力がたっぷりと含まれた演奏です。指揮者とオケが音楽を心から楽しんで演奏している感じで、とっても素敵です。

第一楽章が終わると、P席に合唱団が入場してきました。前方3列が女声合唱、その後方2〜3列に児童合唱です。すなわち児童合唱とベルを高い位置にするという、マーラーの指示を心得て実行した好配置です。

合唱団の入場の途中で、下手側から独唱者が目立たないようにそっと入って来ました。指揮者も独唱者も、できるだけ拍手が起こらないように、明らかに気を使っている立ち居振舞いでした。それに気づかないで拍手をする人が若干名いらしたのは、ちょっと残念でした。独唱者は指揮者のすぐ左前に置かれた椅子に座りました。

第二楽章、テンポがちょっと速めに始まり、どうなるかな、と思いましたが、その後にはなかなかにやさしくチャーミングな味が出てきて、良かったです。

第三楽章も、やや速めのテンポ設定で始まりましたが、なかなか良いです。とりわけポストホルンが、色々とユニークで良かったです。まず旋律線の歌わせ方。分散和音の信号ラッパ的なところはスタカートを強調して信号ラッパ風に、歌うようなメロディーのところはゆったりレガートにと、歌い分けをかなりはっきりさせていました。それから音量というか、距離感。ポストホルンの音は左前方の、かなり遠くの方から響いて来ました。僕の席からは舞台横のドアは良く見えなかったので、後から友人に尋ねたところ、舞台左側のドアを、最初はほんの少し開け、途中から開け幅を少し大きくして、という風に細かく調整していたということです。このようなドアの開け幅調整による細かな配慮は、かつて準メルクルが国立音大オケを振ったときにやっていたくらいで、そうそう遭遇しない方法です。もっとも僕の耳では聴感上そのような微妙な音量あるいは距離感の変化を鋭敏に捉えることはできませんでした。ともかく今回のポストホルンの特徴は、徹底的に遠いということです。これだけ十分に遠いのは珍しいです。これまで僕が聴いた内では、チョンミョンフンとN響のNHKホールの時のポストホルンがかなり遠くから聞こえて来ましたが、今夜のはおそらくそれを凌ぐ、史上最長距離(^。^)だったかもしれません。はるか遠くから、とても小さい音で響いてくるポストホルンです。

そしてこのポストホルンの楽節で何より素晴らしかったのは、舞台上のオケの紡ぎ出す音楽が、立体的なことでした。たとえば弦楽の静かなトレモロ。第1ヴァイオリンが密やかにやさしく奏でられたと思えば、続いて対向配置の第2ヴァイオリンがやや強めに入ってくるという感じで、あたかも森や野原にそよぐ風が微妙に方向と強さが揺らぐようなニュアンスが感じられました。また、時折入ってくる木管のひと吹きが、森の鳥たちがポストホルンをうっとり聴きながら囀りあうような、生き生きとした息吹が感じられました。舞台上のホルン群も、遠くから響いてくるポストホルンに呼応するかのように、伸びやかな歌を歌います。

楽章の終わりが近づくと、ポストホルンの音は遠く、ますます小さくなっていき、そうしてホルン他の舞台上の楽器の奏でる歌に埋もれて、よく聴き取れないくらいになりました。僕は今まで、この楽節はポストホルンが主役で舞台上のオケが伴奏だと思っていたのですが、この演奏は違いました。ポストホルンを伴奏にして、舞台上のオケが主役?いやそう言うよりも、どちらも主役と言うべきでしょうか。ポストホルンとオケの色々な楽器が対等に響き合い、多層的な音楽になっていました。

スコアでは、ポストホルンは遠くから始まり、少し近づき、そしてだんだんと遠くなり、さらに遠くなって終わるように指示されています。とすればマーラーは、ポストホルンの終わりの方に関しては、まさにこのように、オケの音にほとんど埋もれるようにかすかに聞こえるようにイメージしていたのかもしれないな、と思いました。この辺りのフルシャの感性、素晴らしいです。

第三楽章が終わり、少しの間合いが置かれ、そしておもむろに独唱者が立ち上がりました。合唱団は座ったままです。そして第四楽章が始まったとたんに、場の雰囲気が一変しました。ゆっくりとしたテンポで、ハープとコントラバスの弱音が、静かに、深々と響き、ホールが夜の帳に覆われます。ハープのすぐ後ろにコントラバスという配置は、コントラバスがハープに合わせやすいでしょうから、この部分の演奏に適した配置、と思いました。そして歌い出した独唱が素晴らしい!詩の意味を噛みしめるように歌われ、じわじわと胸に沁みて来ます。

今夜の独唱のイラーニさんは、元々の予定の方の代役(1か月前に発表)でしたので、ちょっと心配していました。しかもこの方、入場してから指揮者のすぐ横に座ったまま、出番までずっと苦虫を噛み潰したような表情をしていたので、もしかしてこの方、代役で呼ばれたことを苦々しく思っているのだろうかと言う疑念がよぎるほどでしたが、浅はかでした。あの苦い表情は、ご自分のこれから歌う内容に集中し、没入していたためだったと思われます。聴き応えのある、素晴らしい歌唱でした。
第四楽章が終わると、すぐに指揮者の合図で全合唱団が一斉にザッと音を立てて起立しスタンバイし、すかさず第五楽章が始まりました。僕の便宜的な呼び方でいえば、B方式になります。(アタッカの○○方式については、「​関西グスタフ・マーラー響のマーラー3番を聴く、その3​」の記事をご参照ください。)

第五楽章の鐘はやや控えめでした。一方で児童合唱は小さい子が多く、とても元気な歌声で歌ってくれました。年齢の長じた子供の多い合唱で洗練された歌を聴かせてくれるのもいいですが、このような小さい子供たちによる歌の素朴で力強い歌は、技術的なことを別にして魅力的で、今回の演奏全体の方向とも良くマッチしていました。人数も、もはや記憶が定かでありませんが、女声合唱50人に対し54人と大勢だったのも良かったと思います。独唱者は、第五楽章の自分の出番が終わると、少しして頃合いを見てから楽章の途中で着席しました。

第五楽章から第六楽章へは、申し分ない完璧なA方式のアタッカでした。そして合唱団は曲がしばらく進んでから静かに着席しました。オーソドックスな方法でした。結局今回の3番のアタッカは、BA方式ということになります。しかし最初Bとはいっても、気合のはいった緊張感の保たれたアタッカで、あとのAにほぼ劣らない充実さがありました。

そして第六楽章も、第一楽章と同様に、素朴で大らかな歌が素直にうたわれた、とてもいい演奏でした。最後の練習番号29からはややテンポを速めるスタイルでした。

最後の和音の余韻が消えていってから、フルシャが手を降ろすまできっちりとホール内に静寂が保たれたのも、うれしいことでした。

主催音楽事務所カジモトの記事によると、マーラー3番はフルシャの熱望で実現したプログラムということです。そういうフルシャの気持ちが十分に伝わってきて、聴いていて幸福な気持ちになる3番でした。演奏された皆々様、ありがとうございました!



独唱のイラーニさんです。






Last updated  2018.08.06 01:27:27
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2018.06.16
沼尻さんと神奈川フィルによるマーラー9番を聴きました。

指揮 沼尻竜典
管弦楽 神奈川フィル
マーラー 交響曲第9番
5月19日 みなとみらいホール

沼尻さんの音楽は、これまであまり沢山聴いたことはありませんが、どれも皆、とても充実した体験でした。​沼尻さんのマーラーは、2012年に群響との3番を聴きました​。素晴らしい3番でした。

それ以来となる沼尻さんのマーラー、今度は9番です。
弦は通常配置で、14-12-10-8-7。ハープは下手に2台、打楽器群の一番下手側に板の鐘。

3番がそうであったように、この9番も、中庸のテンポで進められて行きます。それから、ダイナミクスの変化幅も中庸です。テンポが中庸、音量変化も中庸ですが、しかし聴こえて来る音楽は、内容のすこぶる充実した、非凡な響きなのです。

大きな音量のところでは、盛大に鳴らすのではなく、各楽器の音量バランスにかなり気を使って響かせていました。とりわけティンパニーは、徹底してかなり抑え気味としていました。その結果、強音のところでも全体の響きが、全くうるさくないです。これ相当凄いことだと思います。一方音量の小さいところでは、音の小ささにはあまりこだわらず、しっかりした発音を優先させる方向でした。例えば、ハープ。実に冴え渡った音をポツン、ポツンと随所で響かせていて、大変な存在感がありました。マーラーで、特に9番では、このようにハープを意味深く響かせることは個人的にはかなりの重要ポイントの一つです。それから木管。各楽器の音色の違い、性質の違いがしっかりに描き分けられ、バスクラはバスクラらしく、エスクラはエスクラらしく、しかもそれが節度を心得ていてやりすぎず、あざとくありません。

そして特筆すべきは1番ホルンでした。女性奏者で、優しく、美音で、その清冽な音色が心に染みることと言ったらありません。驚くべき名演奏でした。そしてアシストと2,3,4番ホルンはやや渋めの音色で、1番との音色の対比が鮮やかでした。このホルン隊、全員がほぼノーミスで、完成度が極めて高かったです。

僕が以前金聖響さんの一連のマーラーを聴いたときには、ホルンに関してこういう印象は全くありませんでした。そこで後日調べたら、今回1番ホルンを吹いたのは豊田さんという首席奏者で、2013年11月に正式に神奈川フィルの首席奏者に就任されたそうです。なるほど、自分の聴いた金さんと神奈川フィルのマーラーチクルスは、2010年4月~2011年5月の3番、2番、4番、5番、9番と、あとは2014年3月の6番再演(1回目は2011年3月の震災時でした)なので、6番を除くと、豊田さんの就任以前ということになります。

さて演奏全体に話を戻すと、第4楽章の途中まで、同じスタイルで中身の濃い演奏が進んでいきました。このままで終わったとしても、相当充実度の高い9番となったはずでした。

しかし沼尻さんの音楽は、これだけでは終わりませんでした。中庸で進んで来たテンポが、第4楽章後半で、ぐっと落とされたのです。極端に遅いということはないのですが、それまでとの変化幅が比較的大きいので、音楽の様相は格段に深みと凄みをを増しました。いよいよ曲の終結に向かうべくして向かっていく、その音楽の佇まいに、ある種の高貴さを感じます。おそるべし沼尻マーラー。

やがて最後の弦の音を伸ばしながら、沼尻さんはゆっくりと両手を下げていき、垂らし切ったところで音が止みました。両手を下げ切ったまましばし不動の沼尻さんを、満場の静寂が包みます。やがておもむろに沼尻さんが体を小さく動かし、それを合図に拍手が少しずつ始まって、大きくなっていきました。

記憶がすでに曖昧ですが、個人を最初に立たせたのはティンパニー奏者だったと思います。9番でティンパニー奏者を最初に立たせるというのはかなり異例です。沼尻さんがティンパニーの扱いに相当なこだわりを持ち入念に指示し、それを奏者がしっかり実践した演奏だったのだと思います。続いていろいろな奏者が立たされ、やがて1番ホルンが立つと、盛大なブラボーが飛び交いました。

感動で、ある種の放心状態のままにホールを出ると、ロビーに団員の方々がパラパラと並び、帰るお客さんに挨拶したり知り合いの方とお話していました。こういうのはいいですね。以前大フィルでも良く経験しました。通路の最後、出口辺りに1番ホルンを吹かれた豊田さんがいらしたので、熱い賞賛と感謝の言葉をかけさせていただき、幸せな余韻を感じながら帰路に着きました。






Last updated  2018.06.16 02:02:08
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2018.04.17
大野和士&都響のマーラー3番、二日目。今日はサントリーホールです。
サントリーホールの前の広場では、時々いろいろな催し物が行われます。今日はマルシェの出店が二つだけ、出店していました。


美味しそうなシフォンケーキなど売っていて誘惑されそうになりましたが、食べておなかが幸せに満たされるとコンサート中に眠ってしまうので、がんばって通過しました(^^;)。

お店の間を通り抜けた右がホール入り口です。まだ開場まで時間があるので、閑散としていました。


メゾソプラノ:リリ・パーシキヴィ
女声合唱:新国立劇場合唱団
児童合唱:東京少年少女合唱隊
管弦楽:東京都交響楽団
指揮:大野和士

マーラー 交響曲第3番

4月10日 サントリーホール

オケの配置は初日と同じです。
合唱は、サントリーなのでPブロックの利用です。通常はPブロックを全部空けて、合唱団を入れますが、今日はPの中のセンターブロックだけ空けて、左右のブロックは普通にお客さんを入れていました。定期演奏会なので、座席変更を最小限にするための措置だったのでしょう。一人だけ、センターブロックに座っている方がいて、係の人が近づいて何やらバタバタしていました。間違って発券してしまったようです。新たに発券し直し、他のP席に移動し一件落着しました。ヤンソンス&コンセルトヘボウの3番の時のP席不手際事件を思い出しました。記事はこちらです。

配置で残念だったのはチューブラーベルです。折角のPブロックを利用せず、初日と同じに他の打楽器と同じ高さで普通に舞台上に置かれていました。

第1楽章開始のホルン主題、今日はシンバルの人数を確認したところ、一人でした。
トロンボーンのソロは昨日の不調から回復しました。もう少し深みが欲しいと感じたのは、テンポが速めだったためかもしれません。

途中の夏の行進の弦半分のところ(練習番号21~25と、62~65)は、今日見ていたら自分として新たな発見がありました。前半(21~25)は普通に前方半分で弾いていたと思いますが、後半(62~65)が違いました。そもそも私、後半の弦半分は練習番号63から始まると思っていましたが、それが間違いであったことをこの時初めて知りました(^^;)。あとでスコアを見なおしたら、後半の弦半分の始まりは、62からでした。すなわち62から低弦のみ(VcとCb)が半分で弾き始め、これに第一第二のVnとVaが半分で63から参加してきて、そして66から弦が全員で演奏する、という風になっていました。

今日
見ていたら、62からの低弦が、後方プルト半分だけで弾き始めたので、ここから弦半分が始まるということを知った次第です。そしてそのまま聴いていて、63になったら、そこから入ってくる第一第二VnとVaが、前方プルト半分だけで弾き始めました。低弦は後ろだったのが、ここでは前に切り替わったわけですから、いささか驚きました。(63からのVcとCbが、そのまま後方半分で弾き続けたのか、それとも前方半分に切り替わって弾いたのかは、動転してしまって確認しそこないました。)

今回のようにパートあるいは楽節?によってどっち半分で弾かせるかを変えるという方法は、僕が気づいた範囲では、これまで見たことがありません。指揮者の位置で聴くと、最初(62)の低弦はやや離れたところで弾かれ、63から近づいてきて、その後全員でということになるので、面白いかもしれません。

第1楽章全体のテンポ設定、音楽の作りは昨日と同じです。しかし音としては、文化会館の翌日のサントリーですから、とてもよく響いて聞こえてきますし、オケの鳴りっぷりも良い感じです。ホルンも昨日より冴えています。

昨日と同じに、第1楽章が終わると、全合唱団が入場しました。合唱団の配置は、特に高さへのこだわりのないもので、児童合唱が前の2列、その後ろ3列が女声合唱でした。児童合唱団は29人で、小さい子から比較的大きい子まで幅広い年齢層にわたっていました。2列とも外側ほど小さい子が位置し、端の方の小さい子は椅子から外れて階段にちょこんと腰かけていたのがほほえましかったです。女声合唱は38人でした。

独唱者の入場のタイミング、沸き起こった拍手、独唱者の一礼、みな昨日と同じでした。いや昨日よりも拍手は盛大で、一礼はより深々としていました。

第3楽章のポストホルンは、P席後方、オルガン左手のドアを開けて、その外で吹かれました。程よい距離感で良いポストホルンでした。ポストホルンのところのテンポは割合ゆったりでしたが、楽章半ばでそれが終わって舞台上のトランペットが信号ラッパを吹くところの直前、一番ホルンの高音での静かな分散和音(第344小節)、ここは普通まどろみの最後の余韻のようなゆっくりとしたテンポで奏され、次の小節の信号ラッパがまどろみを打ち破るような感じで鳴らされますが、ここのホルンが早めのテンポであっさりと過ぎていったのが意外でした。

第4楽章は、昨日のホルンの小事故はなく、安心して聞けました。

第4、第5、第6の三つの楽章のアタッカについては、きのうと同じBB方式でした。細かなやり方も全く同じでしたが、第5・第6楽章のアタッカは、昨日よりも緊張感が保たれていました。

最終楽章も、昨日と同じように演奏されました。昨日完璧だった最後の金管コラール(練習番号26~)は、ごくわずかな音の乱れはありましたが、十分なパフォーマンスでした。

最後の和音の余韻が消えていったあと、昨日に続いて今夜も、大野さんの指揮棒が高く上げられている間は拍手が起こらず静寂が保たれました。すばらしいことです。

カーテンコールでも昨日と同じに、ポストホルンパートを吹いた方が、トランペットを持って登場し、盛大な拍手を浴びました。二日間を完璧に終えて、満面の笑みで拍手にこたえられていました。

今日も立派な、良い演奏でした。ホールの違いで、音は昨日より格段に良く響いたし、オケの仕上がりという点でも、ホルン・トロンボーンをはじめ、昨夜を上回っていたと思います。しかし僕としては、昨日の方が、受けた感銘が大きかったです。なぜだかわかりませんが、音楽ってそういうものですね。






Last updated  2018.04.18 09:45:35
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2018.04.15
大野和士&都響のマーラー3番を聴きました。大野さんのマーラー3番を聴くのは、1998年の東京フィル、2011年の京響に次いで3回目です。京響との3番は、「大野&京響のマーラー3番を聴く」 の記事に書きました。

今回は二日連続で、東京文化会館とサントリーホールの2回公演です。まずは初日です。
当日、少し早く上野に到着したので、上野公園を少し散策することにしました。


春の夕暮れのひととき、公園そばのカフェでまったりと過ごしました。いろいろなハーブのブレンド具合が絶妙で、すごく香りが良く、美味しいハーブティーでした。


昼間はいい天気で温かでしたが、陽が落ちるころから急に風が肌寒くなってきました。カフェを出て文化会館に向かい、ホールに入りました。

メゾソプラノ:リリ・パーシキヴィ
女声合唱:新国立劇場合唱団
児童合唱:東京少年少女合唱隊
管弦楽:東京都交響楽団
指揮:大野和士

マーラー 交響曲第3番

4月9日 
東京文化会館

配置です。
弦は、ヴァイオリンだけ対抗にして、下手から第1Vn,Va,Vc,第2Vn,Cbでした。ハープは舞台の一番下手の客席より。合唱は舞台後部の雛壇に普通に横に並びました。並び方は、児童合唱が前方のセンターよりで、女声合唱がそれを囲むようにその横と後方に位置しました。チューブラーベルは特に高い位置ではなく、ほかの打楽器と同じ高さで舞台の下手寄りに置かれていました。独唱者用の椅子は指揮者のすぐ左前に置かれていました。要するにごく普通の配置です。

第1楽章のホルン主題は、かっちりとした感じで始まりました。ギアダウンはなし。シンバルの人数は見逃しましたが、翌日二日目は一人だったので、おそらく一人だったと思います。
トロンボーンのソロは今ひとつ本調子でありませんでした。
途中の夏の行進の弦半分のところ(練習番号21~25と、63~65)は、京響のときは珍しく後方半分のプルトに弾かせていました。今回は、普通に前方のプルトに弾かせているようでした。(ただし二日目に良く見ていたところ、僕が今まで思い違いをしていたことに気が付きましたし、さらに細かい工夫がされていることがわかりました。初日はそれを見逃したのかと思います。詳しくは二日目の記事に書きます。)
ホルン主題再現の前の小太鼓は、普通に舞台裏できちんと叩かせ、そのあと二人の打楽器奏者が速足で再入場し、ホルン主題再現頂点のシンバルはしっかり3人が雛壇上で盛大に叩いていました。

第1楽章全体としては、力が入った勇ましさが目立つ反面、喜びというか楽しい感じはちょっと乏しく、聴いていて多少肩が凝るような窮屈さを感じました。テンポはやや速めで、大きなテンポ変化なく進み、楽章最後近くだけはかなりテンポを落として大きな盛り上がりを作っていました。

第1楽章が終わると、全合唱団が入場しました。(合唱団の人数はこの日には数えられませんでしたが、翌二日目に人数を数えたところ、児童合唱29人、女声合唱38人でした。)
合唱団入場のあいだにオケは念入りにチューニングをしました。ハープもかなり一生懸命チューニングしていました。(第一楽章のハープは音が小さく何だか冴えませんでしたが、第2楽章以後は、綺麗に聞こえてきました。)

合唱団の入場やチューニングが完全に終わって舞台上の雰囲気が落ち着いてから、大野さんの合図で独唱者が下手から入場してきました。大野さんも独唱者を招き入れますので、当然のように拍手が少し沸き起こり、独唱者は指揮者のそばに来てから聴衆に一礼し、着席しました。オールドファッションというか、拍手前提の入場方式でした。

そうして始まった第2楽章は、柔らかで優しくチャーミングでした。続く第3楽章も良い感じでした。ポストホルンは、文化会館という比較的デッドなホールにも拘らず、程よい距離感で美しく響いてきました。

第4楽章は、歌そのものは普通でしたが、表情や身振りから、歌の意味を真摯に伝えようとする気持ちが伝わってきて、とても素敵でした。楽章中間のヴァイオリンソロが入る少し前の管楽器群の和音で、ホルンが早いタイミングで入ってしまう小事故がありました。

第4、第5、第6の三つの楽章のアタッカについては、BB方式でした。(マーラー3番のアタッカの○○方式は、僕の勝手な命名です。意味内容については、​「関西グスタフ・マーラー響の3番を聴く(その3 第四楽章以降のこと & まとめ)」​をご参照ください。)
すなわち第4楽章が終わると、指揮者はタクトを挙げたままですぐ合図し、まず児童合唱のみが素早く立ち上がり、第5楽章のビムーバムーを歌い始めました。少し遅れて女声合唱が立ち上がり、歌い始めました。緊張感はかなり保たれたアタッカで、B方式ではありましたが、A方式に近い方のBで、まずまずのアタッカでした。それから第5楽章が終わったときは、指揮者はタクトはあげたまま、合唱団に合図し、全合唱団が着席し、その後にそのまま第6楽章が開始されました。このときは楽章間の間合いが少し長めになり、緊張感はちょっと失われ、客先からも少し咳払いなどが発せられました。咳払いが出るのもある意味無理ないような、多少の雰囲気の弛緩がありました。タクトはあげたままなので一応B方式と言えますが、C方式に近い、ちょっと残念なアタッカでした。

(ちなみに京響とのときは、AB方式でした。すなわち第四楽章の始まるときにあらかじめ合唱団を立たせておくという入念な準備をして第4第5楽章のアタッカを行っていました。第5第6楽章のアタッカも、B方式ではありましたがもっと緊張感が保たれていました。)

なお第5楽章半ば、独唱者は、自分の出番が終わって少しすると、着席しました。楽章半ばではありましたが、心得た所作で、雰囲気を壊さない、良い着席でした。

そして最終楽章は、良かったです。第2主題は少し速く、途中のホルンの強奏を主とする部分も少し速くするという、オーソドックスなスタイルでした。最後の金管コラール(練習番号26~)は完璧に決まり、そこからの盛り上がり(同28)はかなり良かったです。それに続く主題の高らかな歌(同29)は少し速くし、最後のティンパニーの大いなる歩み(同32)もやや速めのテンポ設定でした。危なげのない、均整のとれた、立派な終楽章でした。

最後の和音の余韻が消えていったあと、大野さんの指揮棒が高く上げられている間は拍手が起こらず静寂が保たれました。素晴らしいことです。

そしてカーテンコールが続きました。やがてポストホルンパートを吹いた方が登場し、盛大な拍手を浴びました。手にはトランペットを持っていらっしゃいました。2010年のインバル&都響3番で残念な想いを抱いた僕ですが、今度は大丈夫でした(^^)。ご自分の吹いた楽器を持ってきてくださったわけです。ありがとうございます。僕は心からの拍手を贈りました。(以前のことについては、​「ところでポストホルン?(インバル/都響のマーラー3番追記)」​をご参照ください。)

今日の3番は、楽章が進むにつれてしなやかさが増していく感じでした。大野さんの3番を聴いた個人的な感想は、以前の京響との3番と基本的に同じです。全体の構成の見通しが良く、安定した音楽で、そこが魅力でもあり限界でもある、想定内のいい演奏、と思いました。

このところいろいろと忙しく、それなりにしんどさも感ずる日々ですが、そんな中で今年もまた3番を聴けたこと、終楽章から感動をいただいたこと、ともかくもありがたいことです。

今日はトロンボーン、ホルンともやや精彩をかきましたが、明日の3番はどうなるのか、また楽しみに思いながら、帰路に着きました。






Last updated  2018.04.17 17:05:10
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