精神の器を広げるには


メンタルトレーニングの目的はひとりひとりが
周りの環境や人に依存することなく、自主独立の精神で
生きていく力を身につける事にあります。

そのためには、少しの事で感情を乱したり、コントロールが
できなくなってしまう事のないように精神の器を大きくする必要が
あります。

●知性・・知能、知恵、知る力
●感情・・感覚情報、情動反応(喜怒哀楽)
●意思・・意欲、やる気、行動力

例えば、勉強がわからない(知性の抵抗)から楽しくない(感情の抵抗)。
楽しくないからやる気が湧かない(意思の抵抗)。やる気が湧かないから
勉強をしない。勉強をしないから余計にわからない・・・とひとつが
崩れると他の抵抗もどんどん増して行き、最終的にはすぐにキレて
しまうとか、まったく無気力になってしまうかなどになってしまいます。

精神の器を広げるには、精神活動(脳の大脳前頭連合野(前頭葉)が
創生する心の活動)の構成要素である知性・感情・意思のサイクルを
正循環させる事です。その方法はを以下に示します。

●知性を高めるには、意思を強くする事
1.欲求を満たす
 他人に迷惑をかけない範囲内で、見たい、聞きたい、触りたいなどの
 欲求を満たす、自分の意思、意欲を誰かに話して意思・意欲を強める
2.直感即行動
 何かを直感したり、閃いたりしたら、結果を求めずすぐに行動
 してみる。

●感情を豊かにするには、知性を高める事
1.知恵や道理を学ぶ
 物事を捉える視点や価値観が変われば気持ちが楽になる
2.知識を増やす
 物事の仕組み、構造、メカニズムを理解する事で、
 使える・コントロールできるようになれば楽しくなる

●意思を強くするには、感情を豊かにする事
1.プラス感情の人と付き合い、プラスの情報を取り入れる
2.夢や目標を持つことで、心にプラスの感情を生起させる
3.楽しい事を優先し、やる気・元気を高めよう

感情の乱れている人に「落ち着け、落ち着け」と言ったり、
やる気の湧かない人に「頑張れ!」と言っても改善はされません。
落ち着かせるためには深呼吸させるなどの知恵を与えたり、
やる気のない人には、まず楽しい事、好きな事を優先させて
心のエネルギーを高める事をすれば良いのです。

このように、知性の抵抗がある人には意思を強める事を、
感情の乱れやすい人には知恵を与えたり、知識を増やす事を、
やる気の少ない人には感情を豊かにする事を行うなど、その人の
抵抗の高い部分を減らすようにしていけば、知・情・意のサイクルが
正循環し、精神の器が成長していきます。



© Rakuten Group, Inc.