カテゴリ:家
小さい頃 私の 家は 大きな下小屋の 上にありました。
下小屋とは 大工さんたちが 家を作るための 木材を加工するところです。 大工さんといえば 皆さんは 真っ先に かんなを かけている姿を 思い浮かべませんか? そうなんです、まさに かんなを かけるところが 下小屋です。 そんな下小屋の上に 家があったので 私の 遊び場は その 下小屋でした。 私は その下小屋が 大好きでした。 大工さんたちが 毎日 かんなを かけて いると くるくると 巻いた かんなくずが たくさんできます。 それを 海苔巻きにしたり、 のみで 木材を 削った くずを おかずにしたり、 おままごとをするのには、材料が豊富で飽きることがありませんでした。 木と木を 組み合わせる穴を 掘るのにも 電動の穴あけの丸いのみが 穴をどんどん開けていき、 後で仕上げを のみで きれいに 穴を 掘っていきます。 あまりにも 手際がいいので いつまで見ていても 飽きることは ありませんでした。 そして いつも 新しい 木材の 香りに つつまれていて、 毎日が 森林浴の ようでした。 そんな 下小屋は 数が少なくなり 今では プレカットと いって すべて 工場で 加工されて 大工さんは それを 組み合わせるだけに なってしまいました。 時代の 流れとはいえ なんとなく 寂しい気持ちがするのは 私だけでしょうか? 昔は 当たり前だった 自然の木で 家を作ることが とても 贅沢に なってしまいました。 でも 何かが 違う気がするのです。 単価を安くするために もちろん 工場の加工も便利ではありますが、 そろそろ 昔の 良さを もう一度 思い出す時代に なっても いいのではないでしょうか? 少しでも 自然のものを 取り入れて、大工さんが 木を 慈しみ やさしい 気持ちで 生活が できる家ができたらいいな と いつも思っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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