「電送人間」の合成
2015年に発売されたDVD「電送人間」の映像特典として制作されたのが、「川北紘一監督が語る電送人間の合成」である。電送人間の物体電送機は、本作品以前のアメリカ映画「ハエ男の恐怖」に同様の機械が登場しており、特技監督の円谷英二は「物体が電送される原理を観客に眼で見て解らせる」という映像作りを上げる事に拘った。そのヒントとなったのが、当時多くの映画関係者が電気紙芝居と呼んで馬鹿にしていた「テレビ」である。当時のブラウン管方式のテレビ映像は、画面上にある「走査線」と呼ばれる細かい横縞模様に沿って管内の電子ビームが映像信号をスキャンしていく事によって映像を再生していたが、送受信の不具合によっては乱れた縞模様が発生する場合があった。円谷はこれに着目し、電送人間役の中丸忠雄の上に光学合成で青白く光る細かい横縞模様を焼き込み、「脳天から足の爪先へと徐々に消えていく」という映像を完成させた。また、電送機で瞬間移動した直後の犯行中でも、ときどき全身に横縞模様が走ってバリバリと雑音を発するという、芸の細かいところを見せている。【正規品】ソーマ SOMA SEIKO セイコー RUNONE100SL ランワン100SL ミディアムサイズ デジタル 腕時計 DWJ09-0001