あばよダチ公
ロマンポルノ路線をスタートさせていた日活が久々に衝動的な行動を描くアクション映画を制作。1974年公開の映画「あばよダチ公」で主演は本作で映画初の主役となる松田優作である。中野刑務所から出所し3年ぶりに刑務所から帰って来た夏木猛夫(松田優作)は海で釣りをする梅(佐藤蛾次郎)トラックの運転手・雅(河原崎建三)パチプロの竜(大門正明)と再会し竜の部屋を拠点に四人で街に繰り出す。ところがストリップ劇場の次に寄ったキャバレーで高額な料金を請求された猛夫たちは無銭飲食、暴行傷害、器物破損で警察の留置場に入れられる。留置場から出たはいいがパッとしない生活が続きそんなある日の晩、家出中の女・シン子(加藤小夜子)が竜の部屋に現れた。そこで猛夫たちはシン子の村がダムの底に沈み立ち退きを迫られてる事を知り竜は婿養子の跡取り息子になり保証金を頂くために猛夫とシン子の結婚を提案する。五人は荷物をまとめシン子の故郷へ向かいあらゆる手を使いシン子の父・源太郎(山本麟一)に結婚を認めさせ、小屋から父親を出し立ち退きの反対運動を引き継ぎ四人と女一人での共同生活が始まる。そんな中、梅が手紙でおびき出され半田建設に権利書と引き換えに監禁され助けに行った竜も痛めつけられ戻ってくる。猛夫は権利書をシン子に返し離婚を告げ半田建設に梅を引き取りに行く。立ち退きは諦めたが金をせしめるべく半田建設の事務所に乗り込み社長の半田(郷英治)を人質に篭城する。警官に取り囲まれ催涙弾に追い詰められた猛夫たち果たして・・・この映画は制作費が低予算のため、浦安駅、錦糸町駅など許可を取らずに撮影に踏み切りエンディングで猛夫たちが多摩川を歩くシーンなどはパトロールする警察が来る前に早く撮るというゲリラ的な撮影を行っていた。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村[DVD] あばよダチ公