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お休み處  桐風庵

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2009.09.16
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カテゴリ:本を読む
帰って来た木枯し紋次郎を読む 

若くはない肉体だが、貧弱に衰えてはいない。三十年にわたって生死を分ける街道を、歩き続けて来たことが証明されていた。無宿の渡世人が生き延びるには、強靭な身体であることが第一なのだ。傷跡が多いことも、うんざりするほど修羅場をくぐり抜けて来たという紋次郎の過去を、忘れさせないように物語っている。

天涯孤独の人間は、親密な知り合いがいることを想像したがる。それがいつの間にか、作り話になってしまうのである。特に名の知れ渡った相手だと、むかしからの知り合いだとまわりの者に吹聴する。一種の自己満足であり、それで寂しさを紛らわせるのだ。

「おしなさんは、あっしにかかわりのねえお人にござんした。何ゆえ仏になりなすったのか、あっしには見当もつきやせん。それにまた、そういうことにしておいたほうが、面倒を避けられやしょう」
そんな謎めいた言葉を残して、紋次郎は薄暗い行燈の明かりに背を向けた。

※板鼻(群馬県安中市)

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最終更新日  2009.09.16 09:48:26
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「あいよ、木枯し紋次郎」   お夕 さん
お邪魔致しやす。
おしなさんといい、小平次さんといい、哀しい最期でござんす。孤独で明日が見えない境遇という点では、おしなさんも紋次郎兄貴も同じと言えやす。
生きている間も死んだ後も、自分たちの思惑通りにはならなかった相対死の二人。
堅気の者の保身とエゴが見えやす。
浪人二人を心理作戦で翻弄した兄貴の策士ぶりは、さすがでござんすねえ。
「一粒で二度おいしい」感が味わえる作品でござんした。 (2010.01.11 19:18:36)

よっ!木枯し紋次郎!!!   wakey777 さん
お夕さん
紋次郎さんの冴えた洞察力で事が丸く収まりやした。さすが長年、渡世人やってきただけありやすねぇ。堅気衆とは視点が違いやす。それにしても板鼻の身勝手な住人達には頭きますねぇ。二人の浪人を指一本触れずに仕留めたのは見事でござんした。ぃよっ紋次郎! (2010.01.12 12:42:44)

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