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テーマ:木枯し紋次郎(185)
カテゴリ:本を読む
帰って来た木枯し紋次郎を読む
「大した貫禄の割には、懐が寂しいようじゃあねえかい」 渡世人のひとりが、馬鹿でかい声を出した。 「身に覚えがねえってことは、申すまでもござんせん。ですが、おひろさんとやらがどうしても、そう思いてえってんでしたら、あっしのほうは一向に構いやせん」 のっぴきならない事情があるわけでもないのに、どうして渡世人は争いを求めたがるのか。そのために、むやみに命を失う若い者が少なくない。それだけこの世に、悲劇というものが多い。下女に三両の給料を届けるために、紋次郎に五両の路銀を渡す。そんな幸之丞のように出来た人間ばかりなら、何事もなく無事にすむのかというとそうでもない。 ※小田原(神奈川県)行徳(千葉県市川市)久留里(千葉県君津市) ブログランキング★TV お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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