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不良中年・天国と地獄

2006年04月27日
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カテゴリ:映画

4月26日(水)新宿東急にて

近未来のイギリス。第3次世界大戦の結果、アメリカは植民地と化していました。イギリスは独裁政権が支配し、国民は厳重な監視下の元に暮らしています。個人情報は国家に把握され、報道は操作されていて、真実は国民に伝わりません。

最近、似たような設定の映画を何本か観ました。しかし、本作はその中でも頭ひとつ、いやふたつくらい抜け出た作品になっています。理由は、近未来のフィクションが、過去の歴史に立脚して創られているからでしょう。

カトリックが迫害されていた17世紀初頭、政府転覆を狙うべく、イングランドでおきた上院議場爆破未遂事件の、実在した実行犯ガイ・フォークス。実行直前で逮捕され、激しい拷問のあと、11月5日、処刑されたました。

この映画は、その事実をモチーフにして、‘V’という主人公が造形されています。荒唐無稽な存在ではありません。単なるテロリストではなく、メッセージが籠められたレジタンスの闘士としての側面が強く出ているような気がしました。

監督=ジェームズ・マクティーグ。制作・脚本=ウォシャウスキー兄弟。出演=ナタリー・ポートマン、ヒューゴ・ウィービング、スティーブン・レイほか。

主人公‘V’は一貫して仮面をかぶっています。素顔はあきらかにされませんが、扮しているのは「マトリックス」でエージェント・スミスを演じたヒューゴ・ウィービング。顔はわからなくても、鮮やかなナイフさばきで、存在感は抜群でした。

対するはわがナタリー・ポートマン。前半は悲しい過去を背負った薄倖の美女。後半は‘V’に秘かに想いを寄せ、官憲の拷問に耐えるスキンヘッドの強い女。「レオン」以来の強烈視線美女に失神しそうになりました(爆)

画面はゴシック調で絵画的です。重厚な撮影、といえるでしょう。チャイコフスキーからローリング・ストーンズまで、音楽も私の好みでした。イギリスの象徴ビッグベンをはじめ、ロンドンの名所もきれいに撮られています。

世界的にテロの脅威が高まっている現在、日本では<共謀罪>なる法案が提出されようとしています。戦前の治安維持法を見るまでもなく、こういう法律は国家権力の拡大解釈と恣意的な運用によって、いくらでも罪状が作られます。我々の未来には、恐怖社会が待っているのかもしれません。

ここに描かれた独裁政権による管理社会は、近未来のSFでもなく、絵空事でもないでしょう。小泉内閣のような強権政治が続けば、近い将来、現実になることは間違いありません。そうなる前に、死んでいく中年ジュリーは、ある意味では幸せです。







最終更新日  2006年04月27日 19時46分31秒
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