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不良中年・天国と地獄

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読書

2015年08月27日
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カテゴリ:読書
有名らしいデザイナーの盗用事件。
一向に収まる気配がありません。

以前、作家の盗作も日常茶飯事と書いたことがあります。
その中から、特に世間を騒がせた例を。


骨太な社会派小説で人気を博した故山崎豊子女史。
作品の多くが映画化、ドラマ化されています。
現実の事件を題材にしていますが、
現実以上に、波乱に富んだストーリーが読者を引きつけたのでしょう。

事件と人間ドラマ。
力技、手腕が必要な作業です。
同時に、綿密な取材も。

この人は、毎日新聞に勤めていました。
学芸部員だったようです。
作家として独立してからも、毎日との関係は続きました。
取材は毎日の記者が担当していたのです。

ここにひとつの陥穽がありましたね。
執筆と取材の分担制。
盗作騒動は、その狭間で起こったようです。

山崎女史の場合は、与えられた資料をそのまま作品に使う。
あるいは、有名作品からそっくり盗用する。
けっこう、悪質でしたね。

一時は、文芸家協会を脱退したこともあります。
時の会長、丹羽文雄先生は、これで作家生命は終わった、と言いました。

引用された作家と、山崎豊子が、直接対峙したこともあります。
法廷で対決したわけです。
非常に珍しい事例ですね。
ある意味、山崎女史は悪びれない人だったのかもしれません。

丹羽文雄会長の予想に反して、この人は復活しました。
不死身の作家、と言えます。
売れっ子、人気作家ですから、救いの手を伸ばした人がいたのでしょう。
都合3回の盗作事件を乗り越えて、最後まで作品を書き続けました。
モラルより、商売が優先するのは、どの世界でも共通の現象です。

こういう例は、山崎さんだけではありません。
大藪春彦も、その一人でした。
次回はその話を。






最終更新日  2015年08月27日 08時51分04秒
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2015年08月18日
カテゴリ:読書
五木寛之に「盗作狩り」という短編があります。
前に読んでいますが、詳しい内容は忘れました。

再読しようと、図書館や古書店で探しましたが、見つかりません。
おぼろげな記憶を頼りに、ストーリーを再現すると。

現職の文部大臣の盗作から、話がはじまります。
文部大臣が作詞したある中学の校歌が、盗作ではないか、とテレビ局に投書が。
盗作されたのは、地方の市制何周年記念で公募された佳作作品でした。
作者は地方在住の主婦。

テレビ局の記者は、主婦を訪ねます。
応対した夫が、この問題は取り上げないでくれ、と言います。
理由は、家内の詩も盗作だった、というのです。

記者は取材を続けます。
次の人も、その次の人も、盗作していました。
玉ねぎを剥いても、剥いても、なかなか芯まで届かない。

まあ、こんな内容でしたね。
ここからは、さらに記憶が曖昧です。

文部大臣は、高名な作詞家に依頼しました。
忙しい作詞家は、弟子に丸投げ。
その弟子が、盗作して師匠に渡したのです。
ほとんど人の目に触れることはない、地方都市の佳作作品。
盗作しても、バレることはない、と判断したのでしょう。

このエピソードに関連して、裏マチ詩人、という存在があることを知りました。
レコードのB面専門の無名作詞家のことです。
名義は高名作詞家で、裏マチ詩人は、いくらかの小遣いをもらう、というシステム。
代作、ゴーストライターでしょうか。

若いとき、五木寛之は、歌謡曲の作詞をしていました。
業界に詳しい人ですから、事実でしょう。

五輪エンブレムのデザイナーに起こった盗作問題。
トレースかコピーか、によって、盗作の是非が違うようです。

いずれにせよ、世間の耳目を集めているこの問題。
実は小説の世界でも、よくあることなのです。
後日、機会があったら、取り上げてみますね。
 
今回の主旨。
盗作は、どの業界でも、日常茶飯事に行われている、ということです。 






最終更新日  2015年08月18日 09時11分23秒
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2015年06月20日
カテゴリ:読書
品川生まれの小生。
子供の頃は、浅草、上野、五反田などが、マイ盛り場でした。

ちょっと大人になると、銀座、神田、新橋などへ。
いわゆる下町を徘徊していました。
明治時代の江戸っ子も、大体同じ場所が遊び場だったようです。

漱石と熱く東京.jpg

「漱石と歩く明治の東京」という本を読みました。
著者はカメラマンです。
漱石の作品にあらわれた東京を案内してくれます。
ある種の懐かしさを覚えました。

東京は変貌の激しい街です。
大半は空襲で焼け野原に。
明治の面影を残している所は、ほんのわずか。

明治どころか、大正も昭和も遠くなりました。
そして江戸っ子も希少価値に。

降る雨や明治は遠くなりにけり(詠み人知らず)






最終更新日  2015年06月20日 09時55分25秒
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2015年06月03日
カテゴリ:読書
中央図書館で、日本の文豪展が。
過日、覗いてきました。

日本の文豪.jpg

今回は、谷崎潤一郎、佐藤春夫、永井荷風の3人です。
いずれも明治の末から、大正、昭和と活躍した文豪。
文学史的には、耽美派と言われた人たちです。

写真を撮ろうとしたら、係員に注意されました。
よって、資料の写しはありません。

私的には、若いとき、3人とも愛読しました。
特に佐藤春夫には、夢中になった時期があります。
私の世代としては、変わった嗜好と言えるかもしれません。

もちろん、志賀直哉、芥川龍之介、川端康成、なんかもよく読みました。
こうしてみると、芸術派の作家が多いようです。

10代の終わりになると、興味は、外国文学に移っていきました。
これもまた、しごく自然な変遷でしょう。

これらの作家については、ブログの種がなくなったら、折に触れて書いていくつもり。
乞うご期待?






最終更新日  2015年06月03日 07時57分24秒
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2014年11月19日
カテゴリ:読書
志賀直哉は短編の名手です。
多くは、身辺の出来事を簡潔な文章で彫り上げたもの。
小説の神様、文豪と仰ぎ見られた存在でした。

今回読んだのは、「城の崎にて」という短編。
山の手線の電車に跳ねられた作者が、
療養に訪れた温泉地での見聞録、といったらいいでしょうか。

戦前の日本には、歩道橋がありませんでした。
山の手線には、ほとんど踏切もありません。
急ぐときは、線路を横断するしかなかったのです。
現在のようにダイヤも過密ではなく、渡る余裕がありました。
作者が跳ねられたのは、そっちの方が珍しかったんでしょう。

閑話休題。温泉で退屈な日々を過ごす主人公。
窓の外を眺めたり、散歩をしたり。
隣の屋根瓦に蜂の死骸がありました。
夜半に降った雨で、死骸は流されます。
あの死骸はどこへ行ったのだろう。

ある午前、主人公は散歩に出かけます。
川っぷちを歩いていくと、人々が集まって騒いでいます。
大きな鼠が泳いで逃げようとしています。
鼠の首に、7寸ばかりの釘が刺さっていました。
石垣に登ろうとしても、釘が邪魔して登れません。
見物人は面白がって、石を投げたりします。
いずれ鼠は死ぬだろう。
主人公は、鼠の最後を見る前に、その場を離れます。

別の日、町から小川に沿って歩いて行きます。
薄暗くなってきました。
引き返そうとした時、半畳ほどの石の上に、
一匹のイモリがへばりついているのを見つけました。
何気なく石を投げると、それは見事にイモリに当たります。
絶対に当たるはずがないのに、偶然にも当たってしまったのです。
イモリは死にました。 

自分は電車に跳ねられたが、偶然にも死にませんでした。
蜂は原因不明で死骸になりました。
鼠は首に釘を刺されて意志とは反対に死の運命を迎えます。
イモリはまったく偶然に石が当たって死んでしまいます。
生き残った自分と、死んだ禽獣との差はどこから来たのだろう。

生と死は、両極ではありません。
それは隣り合わせのものでしょう。
偶然が、死と生を分けたのです。
それはフェータルなものかもしれません。
運命に感謝しなければ、と主人公は思います。
しかし、喜びの感じは湧き上がってきませんでした。

生とは何か、死とは何かを問うた、傑作短編です。
未読の人には、強くお薦めします。






最終更新日  2014年11月19日 09時43分27秒
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