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空想作家と専属イラストレーター&猫7匹の                 愛妻家の食卓

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2009.03.14
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カテゴリ:良平
どうも良平です。

毎日、沢山のご訪問とコメントありがとうございますm(__)m

昨日の敦聡のブレイク2のコメントも感謝して参考にさせてもらいます。

本人も僕も嬉しいかぎりですm(__)m

まだまだ沢山の物語が人目を浴びず眠っています・・・

みなさんの応援で僕もまだまだ書けます。

次なる本へつながる様にこれからも応援よろしくおねがいしますm(__)m



ではではつづきで~す。


大感謝企画『願い石~夢猫チャーリーの贈り物・第7話』


〔・・・僕の願い石・・・〕

嬉しさのあまりか、カツの手は震えていた。

「うん・・・願いを念じてみろ」

カツは願い石をぎゅっと握り締めた。

「どうだ?願ったか?」

〔ううん、願いたいこと沢山あって選べないんだ〕

「沢山か・・・うん、何も慌てることはないか・・・ゆっくり選んでもいいな」

〔うん、そうする〕

「じゃあ今日はもう帰ろう」

〔うん。帰ってゆっくり考えるよ、ありがとうね、お兄ちゃん〕

「うん、じゃあまた明日な」

〔うん、また明日ね〕


それっきりだった・・・

カツの元気な姿を見られたのはそれが最後だった・・・

カツは次の日、入院をした・・・

僕がそれを知ったのは起きてすぐ、母さんから聞いた。
僕は耳を疑った。

「昨日、あんなに笑顔で別れたのに・・・」

無理させたのかと気にしたし、何よりカツの事が心配で心配でしかたなかった・・・

本当は学校なんて行きたくなかったけど、母さんが心配するから僕は頑張って学校に行った。
だけど、その日はほとんど呆然と1日を過ごした。そして、やっぱり放課後、僕は裏門に居た。

祈りながらカツを待った・・・
心配で不安で泣きそうになりながら時間いっぱいまで待ったけど、カツは来なかった・・・

僕は帰ってすぐに母さんに病院に行けないか聞いたけど、2,3日我慢しなさいと言われ、

ひたすらベッドで泣いた・・・

悲しくて悔しくて心配だった・・・

何も出来ず、ご飯さえ食べれなくて泣き疲れて寝てしまった。

そして、また夢の中・・・チャーリーが待っていてくれた。チャーリーもまた悲しそうだった。

「チャーリー!」

僕は泣きながらチャーリーに駆け寄った。

「時間がないってこういうことだったの?」

〈あぁ・・・だけどありがとな〉

「願い石?僕はほとんど何もしてないよ・・・」

〈いや、涼がおらへんかったら無理やったよ〉

「そうだけど・・・それよりカツは大丈夫?」

〈・・・あかん・・・〉

「どういう意味?駄目ってこと?ねぇ!どう駄目なの!」

〈・・・〉

「どうして?カツが何したっていうのさ!」

僕は泣き崩れた。

〈わしに言わんでくれ・・・わしも辛いんや〉

「でも、納得できないよ・・・絶対嫌だ!・・・嫌だよ・・・」

〈涼、わしも同じ気持ちなんやで・・・辛いよな・・・悔しいよな・・・〉

チャーリーと僕はただただ泣いた。

そして、涙も枯れるほど泣いて僕は気になっていたことを聞いた。

「チャーリー・・・カツ、願い事はしたの?」

〈・・・〉

チャーリーはさらに悲しげな顔をして下を向いた。

「チャーリー?カツは願ってないの?」

〈願った・・・〉

「じゃあ叶えてやってよ!」

〈前にも言たけど、わしはささいな事しか叶えてやられへんねん・・・それはカツにも重々言ったんやけどな・・・カツは大きな願いを願うんや・・・〉

「大きな願い?どんな願いかは知らないけど、それはきっとカツには小さな願いなんだよ!きっと・・・当たり前の事なんだ!・・・それじゃダメなの?」

〈涼の言ってる事は分かるけどな、とてつもない夢なんや・・・〉

「カツがそんなに無茶を言ったの?」

〈そや。でも、カツは叶わないと分かって願ってるんや・・・わしにもっと力があれば・・・〉

「どうして・・・何を考えてるんだカツ・・・」

カツの無茶が分かっても僕は何もかも納得できなかった。

「どうにもならないの?どうにもならない事ばっかりじゃないか!」

〈・・・わしも何も出来ずにカツと一緒に消えてしまうんかと思ったら、悔しくて苦しい・・・時間の無いこの夢の世界で時間が惜しいのは初めてや〉

「そうか・・・チャーリーも消えてしまうんだね・・・」

僕の何もかもが消えてしまうと考えると体が震え、涙をこらえることができなかった。

「カツの願いホントにどうにもならないの?何かないの?・・・」

〈わしの力だけやったらな・・・〉

「・・・僕が出来ることは何もない?」

〈・・・〉

その時、チャーリーは目をそらした。

「チャーリー・・・あるんだね?教えてよ!」



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Last updated  2009.03.14 06:49:49
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