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空想作家と専属イラストレーター&猫7匹の                 愛妻家の食卓

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2009.09.18
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カテゴリ:良平&敦聡
第3章『異世界』その3

私達はようやくホバートラックの外に出たが・・・

[しかし、見る度に酷くなっている、これもZEROのせいなのか・・・]

街の姿は本当にアレックスが言ったように瓦礫の街だった。

〈はい。ZEROが蝕み、後はこの異常気象で・・・〉

[そうか、この世の支配者も自然には勝てないということだな]

私が博士の言葉にうなずくと、アレックスは少し悲しげな顔で言った。

〈人が自然にしてきた事を考えると仕方ないと思います・・・
それに支配者だったのはもう遠い昔のことだと・・・〉

この時、私はアレックスが全てを理解しているのかもしれないと感じた。

[そうだな、もう昔の事だな、人がその気になれば守ることもコントロールさえもできたかもしれないというのに最後まで破壊を繰り返し続けた、愚かな動物だな私達は・・・]

他の人々はともかく、博士だけは愚かだとは思えない。

「博士、まだ最後までは行っていませんよ、私達が頑張りましょう」

[分かっている、その為に私達はここに居るんだ]

そうして、私達は近くで街の様子を見る為ホバートラックを離れた。

しかし、街に近づいてみてもやっぱり人が住んでいるとは思われないほど静かで
ZEROの姿も無かった。

「一匹も居ないのか・・・」

博士がつぶやくとアレックスは倒れた街灯を指した。

〈痕跡ならここにありますよ〉

私達が近づくと博士は片膝をついて、歪に折れ曲がった箇所を触って調べ始めた。

[間違いない、倒れたのは強風のせいかもしれないが、
この滑らかな腐食はZEROの仕業だ、この痕跡はまだ新しい・・・]

「博士、じゃあ、あれもそうじゃないですか?」

私が見つけたのは破損した大型の電気重機だった。

[これもそうだ、かなりの数で襲われている・・・]

良く見渡してみるとZEROによる被害がいたるところに見つかった。

しかし、肝心なZEROは一匹も見当たらなかった。

[他の場所に移動したのだろうか?・・・]

また博士がつぶやくと突然、建屋の影から不気味な笑い声が聞こえた。

〔クックックック・・・〕

「誰!」

私は思わずアレックスの後ろに隠れた。

〈大丈夫です・・・おいっ!そんな所に隠れてないで出てくるんだギル〉

ギル?街の住人?・・・

〔大きくなったのうアレックス、しかし、なぜお前がこんなピースエリアの凡人と
一緒に居るんじゃ?〕

そう言いながら出てきたのはボロ布を着重ね、長い白髪で杖をつき、
肌は真っ黒で荒れた気味悪い老人だった。

「ZEROの調査のためです!博士の事を凡人だなんて、しかも初対面で無礼にも
ほどがあります!」

〔ZEROの調査と?クックック、いくら頭が良くて偉くともエリアの外じゃ凡人じゃ、
無理じゃよ〕

「・・・」

[そうかも知れませんね、ギルさん?ZEROはもうここには居ないのですか?]

意外にも博士は丁寧にその気味悪い老人に質問をした。

〔クックック、奴らは風が強く、砂が舞う時には姿を消すのだよ、奴らには分かっている、
だから我らもそれに合わせて身を隠すんじゃ〕

[なるほど、虫特有の予知ですね?]

〔それが何かは知らないが奴らはまたすぐ戻ってくる・・・
アレックスならもう聞こえているんじゃないのか?奴らの羽ばたく音が〕

〈・・・・・・はい・・・もうすぐ襲来します、しかもかなりの数です・・・〉

「じゃあ、のんびりしてられないじゃない!早くホバートラックに非難しなきゃ」

〔クックック・・・〕

[レオナ君、大丈夫だ、ZEROは人には目もくれず鉄に飛びつく]

「はい・・・」

〈来ます!〉

アレックスが空を指した。

すると、すぐに空を黒く染めるほどの大群でZEROがやってきた・・・

[隊を組んでいる・・・]

その大群をよく見ると数10匹の隊にはっきりと分かれて飛んでいた。

そして、獲物(鉄)を見つけるとそれに急降下した・・・

[・・・確かにこれほどの数ではすぐに街ごと食い尽くされてしまうな・・・]

〔クックックッ、我らがそうはさせんよ〕

老人はそういうと首にぶら下げた細長い笛を吹いた。

ピ―――ッ!

すると何処からともなく人々が出てきて火炎放射器で鉄に群がるZEROを焼き払いだした。

〔我らが自衛団じゃよ・・・〕

「自衛団?」

[ギルさん!こんなことで奴らに立ち向かっても無駄です、
全てを退治できる訳ないのです!]

〔・・・博士か何かは知らんが、我らがする事はほっといてくだされ、
奴らには天敵がおらん、増えていくばかりじゃ、だから我らがそうなっておるのじゃよ、

黙って指をくわえておってはそれこそすぐに食い尽くされてしまう、
エリアの人間のように頭で考えているばかりではのう・・・〕

確かに抵抗も必要かもしれないと思った。

[・・・そうですね、全ては無理としてもこの辺りだけで守れる・・・
よけいな事をすみませんでした、しかし、私達も考えているばかりではありません、

ZEROを撲滅できるヒントを捜しているのです]

〔クックックッ、本当に本気のようじゃのう・・・
それもアレックスを連れているということは相当じゃのう〕

[そういえばギルさん、アレックスとはどういう知り合いなのですか?]

私が凄く気になっていた事を博士が聞いてくれた。

〔クックックッ、わしで無くともアレックスの事なら誰もが知っておるわ〕

[誰もが?・・・]

博士が驚いたのはアレックスの存在が秘密にされていると思っていたからだった。

つづく。


*言葉の解説とコメント*

*ブロークンシティー・・・ピースエリアの建設と同時に作られた街。しかし、
             ピースアリアのように耐久力がなくすぐに崩れてしまった。

*異常気象・・・普通ではない気象状況。この頃の気象は致命的な被害をもたらした。

*電気重機・・・電気エネルギーで動く働く建設機械。

*特有の予知・・・特有とは他になく、そのものだけに特別にそなわっていること。
         予知とは物事が起こる前にそれを知ること。

お疲れ様でしたm(__)m 今日も読んでくれて感謝しますm(__)m

不気味な老人の登場で街の事もアレックスの事も明らかになるか・・・

次回もお楽しみにウィンク・・・と、言いながらあまりの
バタバタ状況でしばし
皆様の要望に応える事が出来ないかもしれませんが、長い目で見てやってくださいm(__)m

良平でしたm(__)m それじゃあ敦聡よろしくね手書きハート




敦聡です。

沢山のコメントありがとうございました(*- -)(*_ _)ペコリ

お返事もかけないし訪問も出来ないのに・・・嬉しいです。゜(>д<)゜。



今日は市役所や合同庁舎や郵便局などで色んな手続きをしてきました。

昨日は一日中電話してたな~雫

う~ん。県外に行くのは大変なんですね~(汗)

ほんの数日前まで歩くだけで大変だったのに今日はちゃんとテクテク歩きました(・∀・)/

自分でもビックリ!気合で動いてるんでしょうね(^_^;)

ニャンズに必要な物も沢山買い込んで来ました!

片付けていて気づいたのは いらない服が多いことと漫画の本が多すぎますΣ(゚ロ゚;)!


大量のゴミが出そうです・・・アセアセ・・・。


大阪は取り合えず吹田に住みます。

猫カフェも吹田で出来ればいいな~と思ってます(・∀・)/

近隣の方は(いや遠くても!)オープンしたら是非来て下さいね~♪

さあ!今日もあとひとふん張り!頑張ります!



reonn


「レオンはすること無いのだ~♪」

うん。そうなんだけどね?



nino


「レオンにーたん・・・踏まれるでしゅよ?」

そうそう!ってニノが一番危ないよぉ~雫


少しの間 訪問が出来ませんがコメントはありがたく読ませていただき励みになっています。

皆さん本当にありがとうございます!本当に感謝していますm(__)m

落ち着いたら皆さんの所にお邪魔しに行きまーす手書きハート




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Last updated  2009.09.18 18:40:48
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