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空想作家と専属イラストレーター&猫7匹の                 愛妻家の食卓

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2010.02.11
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カテゴリ:良平&敦聡
第6話・・・『初めての同士、初めての下僕・・・水谷』


俺は幻聴に半ばそそのかされ、半ば自分の意思で水谷に話しかけた。

「水谷と言ったな?」

〔はい、何か?〕

「俺と取引をしないか?」

クッ クッ クッ 脅 シ ジャ ナ イ ノ カ

〔取引?応じるわけがないでしょう〕

水谷は俺から目をそらした。

「それはどうかな?お前はここで罪を犯した。だろ?」

〔罪?・・・〕

解りやすく顔色が変わった。

「自分の立場を利用して患者と・・・」

〔やめろ!やめてくれ!〕

半端な動揺じゃなかった。が、付け込めた・・・

「人を殺めた罪は軽くはないぞ?」

〔違う!!彼女は自殺したんだ・・・〕

まだ内容も言わないのに自白した。

「絶望の中、自由を夢みて再び絶望に落ちる辛さが解らなかったのか?

死に追いやったのはお前だ」


〔違う!!・・・これは取引なんかじゃない!脅しじゃないか・・・

そうかこれがあなたの能力・・・しかし、いくら脅しても脅しには屈しません!〕


「まぁ待て、話はこれからだ。俺はお前が知らない彼女の情報を知っている」

〔僕の知らないこと?〕

水谷は目を向けた。

クッ クッ クッ  取引 ガ 上手 ダ ナ

「お前は彼女の家族の事を知っているか?」

〔知らない・・・調べたけど彼女は孤児院育ちで、一人身だったはず・・・

あなたは知っている?〕

「知っている。彼女にもし、双子の妹が居たとしたらどうだ?」

〔彼女に双子の妹が?・・・嘘だ・・・〕

「じゃあこの話は終わりでいいな?」

クッ クッ クッ   ト ン ダ 才能 ダ ナ

〔待ってください!それが本当なら会いたい・・・会って彼女のことを伝えたい〕

クッ クッ クッ  言ッ テ ル 事 ハ 本当 ダ ガ  

彼女 ヲ 求 メ テ イ ル

「それだけか?その妹は彼女と瓜二つで性格も声も同じだ、お前は彼女を病的に愛していた。

そして、今もなお愛している」

〔隠せないのか・・・確かにあなたが言うとおりです・・・〕

「そこで取引だ、俺はどんな事をしてでもここを出たい、助けになれば彼女の妹が今、

何処で何をしているか教えてやろう、俺の下僕となれ」


自分が恐ろしいと思ったのはこれが最初だったかもしれない・・・

クッ クッ クッ  決 マッ タ ナ

〔・・・解りました・・・これから僕はあなたの下僕です〕

「よし、良い判断だ。俺をここから出すということは葛城を裏切るということだ、

一緒にここを出る、いいな?」

〔はい・・・〕

クッ クッ クッ  見込 ン ダ 通 リ ダ  

人 ノ 心 ヲ 操 ル ノ ハ 爽快 ダ ロ ウ

「爽快とまでいかないが悪くはない」

〔・・・〕

俺は踏み込んではいけない所に踏み込んだと思う反面、幻聴が言う自分の素質を感じた。

「なぁ水谷、ここに居たという事は彼女にも何か人と違う能力があったのか?

彼女の事を聞かせてくれ」

〔はい・・・彼女はここに来る前、仲間から黒百合と呼ばれていました。僕はユリと・・・

ユリは葛城が経営する孤児院で葛城に魅入られ、ここに連れてこられた3人のうちの

1人でした。

ユリはあなたや他の2人とは違って心身共に弱く、いつも泣いていました・・・

そんなユリを僕は・・・自分の感情で特別扱いしてしまい・・・それが愛へと変ったのです

そして、やっと心を開いてくれた頃、ユリは絵を描きたいと言いました。

僕は望み通り必要な物を用意しました。

そして、ユリが描いた絵を見て彼女の能力が解ったのです。

ユリは知るはずもない僕の家族の絵や僕の家、部屋を描いたのです。

ユリには見たことが無くても知らなくても人の心に描くものが描けたのです・・・

でも、描いている姿はまるで絵筆に操られているようでした〕


「透視とも違うようだが・・・そうか話してくれてありがとう・・・

やはり憎むべきは葛城だな」

全 テ ノ 黒幕 ダ

〔僕も憎しみはありますが、ユリの想いがまだ強くここを離れることが

できませんでした・・・それに僕も医学を学ぶ者としてあなた方は興味深い〕

クッ クッ クッ  確 カ ニ 興味 深 イ

「実験なしに発達はないか・・・しかし、俺は特殊であって病気だと決まっていない・・・

俺は奴を許さない」

〔・・・僕はどうしたらいいのですか?〕

「まずは体力を戻したい。そして、ここに居るあと二人も連れて行く」

〔えっ!!〕

「葛城に借りを返す」

クッ クッ クッ  マ タ 楽 シ イ 事 ヲ 思 イ ツ イ タ ナ

〔あなた一人なら何とかなるかもしれませんが・・・あの二人を連れて行く事は

無謀な考えだと・・・〕

「何か問題があるのか?」

〔はい、あの二人はとても危険です〕

クッ クッ クッ  誰 ガ 一番 危険 カ モ 知 ラ ズ ニ

「・・・少しその二人の事を聞かせてくれ」

〔はい・・・彼らはユリと同じ孤児院出身者で同じ時に葛城に連れてこられました。

一人は男で一人は女です。男の方は本名が無く、鴉(カラス)と呼ばれています〕

クッ クッ クッ  ソ ノ 鴉 ト イ ウ 奴 ハ  俺 好 ミ ナ 奴 ダ

「・・・その鴉という奴も何か特別な力があるのか?」

〔はい、手にした物全て頭の中で構造を把握し理解できるのです〕

「どういうことだ?」

〔例えば何にどう使うか解らない機械でも彼は触れるだけでそれを理解し、

操ることができるのです〕

「どんな物でもか?」

〔はい、触るもの全てです。とにかく触れた物の構造が分るのです。

しかし、私が危険だと言うのは能力の問題ではないのです。

彼は感情のコントロールが出来ないでいる、感情がいつも最大限で・・・とても危ない〕


「よし、そこまで聞けば十分、後は俺に任せろ。それで?もう一人は葛城の娘だな?」

〔はい、葛城 舞。仲間からは黒猫、クリスと呼ばれています〕

ソ イ ツ ハ 本当 ニ 危険 ダ ゾ 注意 ガ 必要 ダ

「黒猫のクリス・・・どんな能力者なんだ?」

〔人が見えない電波や電磁波を見る事が出来て操れるそうです・・・

残念ながら彼女は心を閉ざし、詳しいことは未だに解っていません・・・

ただ、その能力で人も殺せるそうです〕

「そいつは少々困難だな・・・だが、やはり二人とも連れて行く」

〔・・・解りました。僕はあなたに従います〕

コ ノ 俺 デ サ エ  オ前 ノ 行動 ハ 見 エ ナ イ

「俺自身も見えてはいない、今はただ・・・」

本能ダ

「俺の本能?」

〔えっ?〕

「幻聴に言ったんだ・・・」

〔あ、はい・・・〕

「これからますます、ややこしいな・・・名前を付けるか?」

俺 ノ ?

〔幻聴に?〕

「そうだ、俺もこれから違う名を使う」

ミ ミ ナ シ

「耳無か・・・いいだろう、俺はこれから耳無だ。お前はどうする?」

ク ロ バ エ ダ

「黒蝿か・・・ぴったりだな」

俺 ニ 相応 シ イ

〔黒百合、鴉に黒猫・・・耳無に黒蝿・・・〕

「運命的なものを感じるな、とにかく、これからはそう呼んでくれ」

〔・・・・はい・・・〕


      つづく。



お疲れ様でしたm(__)m 読んでくれて感謝しますm(__)m

どんどん主人公が変っていってしまう・・・何も解らぬまま・・・

次回も心してお楽しみに・・・

それじゃあ敦聡よろしくね手書きハート良平でしたウィンク




敦聡です。良さんは休日関係なくお仕事でした。

今日の大阪雨で寒かったです!いつもならガスストーブや電気ストーブでいいのに

ニャンズが寒がってベットからよけてくれないので仕方なくエアコンをつけました。


昨日買った「良平junior」良さんは気に入ってくれたようで抱えて歩いていました。

寝るときも抱き枕にしていました。


日中のメールで「ジュニアどうしてる?」・・・・。気に入ってくれて嬉しいです。


今日のニャンズはニノです♪



nino

「パパ何食べてるでしゅか?」

ニノは細いのに食いしん坊なんだよねぇ?


nino


良さん「食べる?」

ニノ「むむむ・・・辛そうな匂いでしゅ!」

ママ「ハバネロのお菓子だから辛いよ?」


nino


「猫ベットに入るでしゅよ!」

あは。ニノ怒ったの?


kurisu


クリス「前通るにニャ!」

クリス・・・・


nino


「クリスにーたんは相変わらずでしゅね・・・ニノは気にしないでしゅよ・・・」

ねぇ?普段は写真撮らせてくれないのにね?ニノは怒らないんだね?





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Last updated  2010.02.11 19:17:36
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