テーマ:猫のいる生活(138968)
カテゴリ:良平&敦聡
第13話・・・『10年の思い』
アパートにはすでに鴉が戻っていた。 [遅かったな・・・お前、何してきた?] クッ クッ クッ 雄 ノ 勘 雌 ノ 匂 イ ガ ス ル ソ ウ ダ 「何も・・・移る場所が決まったぞ、鴉の方は?」 すると、鴉は大きなバッグの中を広げて見せた。 「流石だな・・・一体いくら有るんだ?」 バックの中は札束でいっぱいだった。 [とりあえず5千万、十分だろ?] 「十分過ぎるくらいだ、水谷、クリスの具合は?」 〔はい、さっき目が覚めました〕 「大丈夫か?」 〈ただの立眩みよ・・・〉 寝ていたクリスが身体を起こして答えた。 「無事で良かった、もう少し動けそうか?」 〈大丈夫よ〉 「よし、それじゃあ行こう、前にタクシーを待たせてある」 そうして、俺達はタクシーに乗り、移動した。用意させた場所は俺達に見合わない 閑静な別荘風の一軒家だった。 「よし、入ろう」 家の中に入ると中もりっぱな造りだった。 クッ クッ クッ 始 マ ル ゾ 「待て黒蝿、何が始まる?」 気 ニ ス ル ナ 「・・・よし、みんな気を楽にしても大丈夫だ、ここはしばらく安全だ」 [本当に大丈夫なのか?安全なのか?] 鴉は辺りを見渡した。 「鴉、何か心配でもあるのか?」 鴉の様子が少しおかしく感じた。 [・・・どうやら黒蝿は言ってないようだな] 「何を?どういう事だ?」 [こういう事だ!] そう言った瞬間、鴉は突然、水谷の首にナイフを当てた。 〔うっ!やめてください・・・どうして?・・・〕 水谷は突然の事で固まっていた。 「どうした鴉?何をやっている、放してやれ!」 クッ クッ クッ 無理 ダ ナ [俺とクリス、そしてユリは・・・10年、あの真っ白な箱に閉じ込められていたんだぞ] 鴉は今にも水谷の首にナイフを突き刺しそうだった。 「辛かったのは解るが、ここで水谷をやっても何にもならない」 [誰にも、たとえお前でも解るはずが無い!俺とクリスは14歳で葛城に閉じ込められ、 ユリは・・・まだ10歳だった・・・] 黒蝿が言ったように鴉は止まりそうに無かった。 「クリス、鴉を止めてくれ!」 〈・・・無理よ、2人で決めた事だから、こいつは葛城の次に許せない!〉 [本当はここにユリも居たんだ、こいつが居なければな・・・ 俺達には本当に何も無かった・・・一緒に居た孤児院での思い出と絆だけが 生きがいだったんだ・・・Saepe admonitionibus utere, rarius castiga. (サエペ・アドモニティオーニブス・ウーテレ・ラーリブス・カスティーガー)・・・] 〈耳無、しばしば忠告を用いよ。まれに罰せよ・・・という意味よ〉 「・・・」 俺は何も言えなくなっていた。そして、さらに鴉は続けて言った。 [耳無との約束でユリの双子の妹の居場所を教えるようになっていたようだが 、それも許せない・・・] そして、クリスも続けて言う。 〈あの世がもしあるなら、そこでユリに謝って仕えなさい!〉 止めようがない。俺はこの場にして諦めた。 [耳無、本当はお前に逆らうつもりはない、お前が俺の病室に来た時、 悪魔だろうが感謝した・・・試されたのかもしれないが、この運命を逃すつもりはなかった] クッ クッ クッ ド ウ ダ 耳無 ? 価値 ガ 有 ル モ ノ ヲ 取 レ 「・・・解った、送ってやれ」 そう、俺が言った瞬間、鴉はためらい無く水谷の首にナイフを滑らした・・・ 〔うっ・・・〕 クッ クッ クッ イ ツ 見 テ モ 血 ハ 美 シ イ 「水谷、この世の罰は終わった・・・後はユリと供に過ごせ・・・」 こうして、水谷は逝った・・・ 目の前で水谷が殺され、その血を見ても動揺しない俺は改めて自分の冷血さを感じた。 「運命は突然に繋がり合い、突然に変わる・・・運命は与えたものを すぐに返すよう求め・・・望む者を導き、欲しない者をひきずる・・・」 [Dum fata sinunt vivite laeti. (ドゥム・ファータ・シヌント・ウィーウィテ・ラエティー) 運命が許す間、喜々として生きよ・・・] ソ ン ナ 不 確 カ ナ 物 ヲ 信 ジ 翻弄 サ レ ル ト ハ 愚 カ ダ・・・ つづく。 お疲れ様でしたm(__)m 読んでくれて感謝しますm(__)m こんな早くに水谷がいなくなるとは・・・心して次回もお楽しみに・・・ それじゃあ敦聡よろしくね 良平でしたm(__)m 敦聡です。 昨夜は母から送ってもらった北海道の鮭を使って良さんの好物のかす汁を作りました。 初めて作ったけど美味しいと言って貰えたので嬉しいです♪ 今日は肉厚のホッケ(・∀・)/大阪にも「北海道産」と売っていますが全然違います。 無頭ホッケだったから良かったけど頭が付いてたらグリルに入らなかったことでしょう(汗) さて久しぶりに今日の一曲。耳無に・・で鴉の頭にいつも流れてる音楽です。 こちらをクリック→ドカドカうるさいロックンロールバンド まだ若い頃ですね♪ で、見つけたのがもう一つ。これ近いうちに又見れなくなると思うので載せます。 こちらをクリック↓ 偽善者 ふむふむ・・・懐かしいです。二つ目は未成年は見ないようにね(*'-^)-☆ このサイト段々ほのぼのじゃなくなってるな・・・ さて暖かいのでよく寝るニャンズ。でもニノは・・・ 「お布団はあったかいでしゅね~♪」 ニノ~?猫らしく寝たら? 「そうでしゅか・・・アンジェにーたんとネルでしゅ♪」 「モチモチでしゅ~♪」 「そうらか・・・アンジェモチモチらか・・・」 「モチモチ・・・・寝るら・・・」 アンジェ?落ち込まないでね?少し遊ぼうね? ニノ「行くでしゅよぉ~!!!」 おぉ!みんな張り切ってるね!(私のお見苦しい足は消しました) ニノ「そっちでしゅか~!!」 アンジェ「とったのら~!!!」 ニノ・・・動きが凄いね・・・。 ランキングに参加しています☆宜しくお願いしますm(__)m にほんブログ村 ↑よろしければお願いします。↑m(__)m すばやいニノに☆よろしければお願いします↑☆ このサイトは昨年2月に発売になった「猫のなる木」を記念して作ったサイトです。 「猫のなる木」への想いはここをクリック 楽天ブックス ネットでの猫のなる木の注文はここで。 「猫のなる木」宜しくお願いしますm(__)m お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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