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2005.07.26
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ジュリが倒れてディドが駆け寄るシーン。
あれは何か誰の視点という訳でもなく書いたのですが…
試しに最初に作ったディド視点のやつ発見ッ!!
ディドくん人気者だし、載せてみまふ☆



「ジュリッ!おい、大丈夫か!ジュリッ!!」
前、40人くらい殺した時だ。
ジュリらしくもなく学校を休んだのは。

…いったい今日は何人殺したんだ?
土砂降りの雨で作られた世界が、俺の邪魔をする。
走るのに近いはずの距離が遠くて、互いに世界の端にいるよう。

しゃがみこんで体を揺するけれど、触れた温度は凄く冷たかった。
思わず触れた手を、はっと引っ込めるくらいに。
…熱をかきあつめるように、ジュリを抱く。
彼女のではない血の匂いが、とても鼻についた。
返り血と雨に濡れた彼女。
俺は思い知らされた。

…死天使には限界がある。

灰色のアスファルトに投げ出された白い腕。
倒れてもジュリに握られている銃が、この上なく憎かった。
…この銃がなければ、ジュリは唯のDollなのに。
女の子なのに。
そしたら俺が戦って、守ってやればいいだけだったはずだ。
俺が戦えば…
でも、きっとジュリはそれを望まないから。
一緒に戦っている状態に、俺は満足していたのかもしれない。
殺人はジュリにとって辛いことも、苦しいことも全部、分かっていた。
…縛ってでも閉じ込めて、守るべきだった。
倒れてるジュリを見て、後悔がこみあげてくる。
灰色の天を仰いで、叫びたかった。

どうして逃げ道はないのか、と。





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Last updated  2005.07.26 21:10:16
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