2007/11/21(水)00:20
先生、ありがとうございました。
今日は悲しいお知らせが届きました私が以前、茶道を習っていた先生が亡くなりましたここ数年、あまり体調が良くなかったらしくて、先週のことだったらしいのです先生にはたくさんのことを教わりましたし、お世話になりましたこれからはどうかゆっくりとなさってください、という気持ちでいっぱいです でも、周りの状況に少し疑問を感じました 私はお稽古を辞めてからもう5年経ちますが
先生は私が辞めた何年か後に、 少し記憶が曖昧になったりすることがしばしばあったそうで
加えて体調もすぐれないので、お稽古を続けられなくなりました先生は旦那様に先立たれ、ご高齢でしたが
すぐ隣に親しい人も住んでいたし、私たちがお稽古で頻繁に出入りするので
ずっと一人暮らしを続けてましたしかしこれ以上一人で生活して、何かあったら危ないと感じて
子どもが居なかった先生の一番近くにいる身内である弟さんが
先生をグループホームに入所させたとのことでしたこのようなことは、一緒にお稽古をしていた仲の良い人からいろいろ聞いていました
その人はあと何人か一緒に、先生がグループホームに入所してからも
1ヶ月に一度は訪ねていたようです
私もいつかは訪ねようと思いつつ、結局一度も行けないままでした
それはものすごく今、後悔することでしたそのお稽古仲間の人たちは、先生が入所のため家を離れる際に
お茶碗や着物など、どれか好きなものをお分けします、と言われたそうですしかし、先生のものとはいえ、後々は身内である弟さんが処分するなり持ち帰るなりの
権利があるので、いただくのは弟さんにも承諾を得てからにしようと決めたらしいのですが
その弟さん、全て自分で持ち帰ってしまい、先生のお弟子さんであるその人たちには
全く分けてもらえなかったそうです
先生本人からのご好意だったのに、あんまりですよね。。。これは仕方ないのかもしれませんが、先生の住んでいた家も先生が離れて間も無く
さっと取り壊してしまって、もちろんそれを知らない先生はお弟子さんたちに
「家の○○はどうなってる?」 とか 「家に戻ったら・・」 とか、まだ家があるつもりで
お話しをされたらしくて、みなさんも先生が悲しむから本当の事は言わなかったらしいのですが
とてもやりきれない気持ちでした そんな風にして時が経って、先日亡くなられたということが昨日わかり、私は今日知りましたというのも、昨日、その一ヶ月に一度訪ねていた人たちがいつものように先生を訪ねていくと
もう先生は亡くなっていて納骨も済まれた後だったのですその訪ねていた人たちは、先生に何かあったらすぐに知らせてくださいと、先生の弟さんに
何度もお願いしていたそうです
グループホームの方たちは身内以外の人には連絡はできないので、弟さんに・・・でも、亡くなって何日も経つのに全く連絡をいただけなかったらしく
昨日その人たちがホームに先生を訪ねなかったら
今頃はまだ先生が亡くなったことも知らないままなのです 治療のことや、お墓のことなどまだ負に落ちないことはいろいろとありますが
先生を訪ねていたお弟子さんたちも、もちろん先生とは赤の他人です
先生のお世話や身辺整理をするのは、身内である弟さんに権利がありますし
それぞれにやり方があるので、他人が口を挟むべきことではないと思いますしかし、自分の意思で辞めた私はともかく
お稽古を続けていて中断せざるを得なくなったお弟子さんたちに
先生からのご好意の品も分けて差し上げない
毎月訪ねていって先生を気遣っていた人たちに、せめてもの訃報すら知らせない
私はこれにはちょっと納得がいきませんでした
先生のお稽古のおかげで、私は茶道というものを知ることができました作法も一通りは習いましたし、お抹茶や和菓子の美味しさも知ることが出来ました私は趣味程度に習いたかったので、お免状はまだしも茶会や大会のようなものにちょっと方向性の違いを感じて、辞めてしまいましたでも辞めてからも、お茶を点てる機会はないものの、お茶碗や水差し、なつめなどを店頭で見るのが楽しくて、同時に懐かしく見入ってしまいます 先生は亡くなりましたが、教わったことは私の中で生き続けられるよう
大切にしていこうと思います