2009/02/18(水)08:33
セプティミウス・セウェルス帝の凱旋門-ローマ
世界遺産フォロ・ロマーノの一角にあるセプティミウス・セウェルス帝の凱旋門です。
高さ21m弱で、ローマに残る三つの凱旋門の中では二番目の大きさです。
セプティミウス・セウェルスは初のアフリカ出身の皇帝です。
ペルティナクス帝が暗殺された後の193年、軍団兵から推されて皇帝の地位につきました。
皇帝は211年、ブリタンニア遠征中に病に冒されます。
病床で息子達に「互いに仲良くせよ。兵士たちに金を与えよ。」と言い残して死の床についたのでした。
しかし、兄のカラカッラは父の戒めを無視し、弟のゲタを殺害して支配権を独り占めしてしまいます。
凱旋門の碑文には、この凱旋門がセプティミウス・セウェルス帝と息子カラカッラ帝に奉献されたことが記されていますが、もともとはゲタの名前も刻まれていたのを、カラカッラ帝の代になって消され、その上に別の文字が書き加えられてしまいました。
この凱旋門には、醜い骨肉の争いの痕跡が、深く刻まれているのです。
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