剱岳の山頂に立つ
壁紙をDLする カレンダー入りの壁紙をDLする 日本百名山・剱岳山頂です。 剱岳の標高は2,999m。 わずか1mの差で3,000m峰に仲間入りできていません。 しかしながら、他の3,000m級峰と比較して決して引けを取らないばかりか、むしろ多くの3,000m峰を凌駕する剛健な山であることは、万人の認めるところでしょう。 かわいそうだからと、標高2999mと記された標識を1m程持ち上げて記念写真を撮る登山者がいました。 なるほど、それもありか。 その行為が、周りの登山者たちから笑いを誘っていました。 苦難の末に登頂を果たした人たちの緊張がほどけたひとときです。壁紙をDLする カレンダー入りの壁紙をDLする 剱岳山頂から望む白馬連峰です。 この後、雲が湧き上がって周囲の山々を視界から消してしまいました。 剱岳登頂は今回で2回目です。 前回は1983年でしたから、実に32年振りとなります。 その時は職場の仲間6人で登ったのでした。 剱岳本峰に取り付いたあたりで、同年代と思しき4人組の登山者に追いつきました。 彼らと途中で休憩も一緒となりましたが、そのうちの一人が「失礼ですが、何年生まれですか?」と問いかけてきました。 私が「○○年です」と答えると、途端に「同い年だ!」と、びっくりした様子。 思わず2人でハイタッチです。 『お互い、この年齢(とし)で頑張ってるなぁ。』と、仲間意識が芽生えた一瞬でした。 東京からきたという彼らは、仲間の一人が亡くなったので追善の意味を込め、かつて一緒に登ったこの山に再挑戦したのでした。 私が秋田人だと知ると、「先月、秋田駒ヶ岳に登って来たよ。」と、別の一人がそのときの様子を話してくれました。 彼らとの会話ははずみ、何十年も前から知り合いだったような、妙な親近感が湧いたのでした。 もしかしたら、高山には、見知らぬ人同士を結びつける霊力があるのかも知れません。