144024 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

Kabocha's Diary

Kabocha's Diary

2004年(7月~12月)

◆◆過去の日記より◆◆


◇2004年(7~12月)◇


7月5日(月)

今日は保育園でたなばたまつりがありました。

朝保育園に付くと、年中さんの部屋と隣の遊戯室の間の間仕切りは開けられ、窓はカーテン(暗幕)が閉めてあって、紙で出来た織姫と彦星とたくさんのお星様も飾られ、前に置かれたテーブルにはお供え物もしてあって・・・、準備万端整えられていました。
少し前のゆずきなら、この準備万端がダメで、「これから何か知らないことが始まるらしい。何が始まるんだ、いったい・・・」と、固まってしまっていた。
それが、今日はこれまでとちょっと違った。
「これから何か面白いことが始まりそう。
何が始まるのかな、ワクワク・・・」
不安よりも期待の方が勝ってる!
お友だちも、いつもよりはテンションが高くて、その中に混ざって嬉しそうにはしゃいでいた。

お迎えの時の先生のお話では、「ブラックシアター」で部屋が真っ暗になると、取り乱すのではないかと心配して下さっていたようですが、(前に交通安全の映画の時に、その後しばらく不安定な様子だったようなので)今回はそういうこともなく、暗くなった時に「あっ」と声をあげただけで、あとは落ち着いて見ていられたそうです。

笹飾りとおみやげのお菓子をもらって帰りました。

夜、テレビの上に飾ってあった、しまじろうのたなばた飾りを、さっさと片付け始めたゆずきです。
たなばたまつりは終わったから、もう片付けるの?
保育園のたなばたは終わったけど、本当のたなばたは、まだ終わってないんだよ。


7月16日(金)

昨日初めて保育園のプールに入ったゆずきですが、今日は、朝プールバッグを見たらもう、行く気満々。
プールバッグの中身をのぞきながら、「あらった?」と私に確認します。
ハイハイ、ちゃんと洗って干しておきました。
いつもより随分順調にお着替えその他準備をすませて、プールバッグを手にしっかり持って、ご機嫌でチャイルドシートに収まったゆずきです。
駐車場で車から降りると、いつもはフェンスをつたって、ゆっくりと門までたどり着くのに、今日はプールバッグを片手に、門までダッシュ!
こんなのは入園以来初めてでした。
園庭では皆がしゃぼんだま遊びをしていて、それを見て一瞬固まったゆずきですが、気を取り直して、玄関で靴を履き替えてお部屋へ。
朝のお仕事も順調にすませて、再び園庭へ。
担任の先生が声をかけに来る前に、自分から私に向かって手を振って、そこへ近付いて来たお気に入りの先生に飛びつくようにして、朝のごあいさつ。
朝の「さよなら」がこんなに上手に出来たのも、入園以来初めてのことです。
黙って先生に会釈だけして、その場を離れました。

お迎えに行った時の先生のお話。
先生がフラフープをたて向きに持って、それをくぐる遊びで、大きいフラフープは、下の部分をプールの底に着けても、楽にくぐれるだけの大きさがあるけれど、小さいフラフープだと、顔が水につくくらいギリギリのところで、くぐらなければならないそうです。
昨日は、ゆずきには大きいフラフープだけくぐらせたそうですが、今日は、何を思ったかゆずき自ら、いきなり小さい方に頭をつっこんだのだそうで・・・
先生も、どうするかと思いながら黙って見ていると、極力顔が濡れないように向きを工夫しながら、自分でちゃんとくぐり切ったそうです。
ヤッタネ!!

お昼寝も、「何も声をかけなくても自分から寝ました。」ということで、とっても機嫌の良い顔でお迎えを待っていたゆずきでした。


8月9日(月)

保育園の連絡ノートより

今日のプールあそびではゆずきくん、こんな一言・・・。
「せんせい、みてて!」
始めは誰に言われたのか分からず辺りを見回すと、保育士の足元から「ぷはっ」と顔を出すゆずきくん。
そして「ね!もぐった!」と・・・
びっくりしました。
そして、(給食の時)保育士が(量が多すぎて)残そうとしたそうめんを見て、「ちゃんとそうめんもたべてね!わかった?」とも・・・
そのかわり、お野菜食べてね!ゆずきくん。

先生の声かけがあれば、少しずつ水に顔を付けられるようになっていたようですが、自分からもぐったのは初めてだったようです。
そのうえ「せんせい、みてて」と声で注意喚起も・・・
ダブルで驚かれたようです。


9月9日(木)

10月2日には、保育園の運動会があります。
ということで、保育園はすっかり運動会モードに突入してます。
当日園庭を飾るきれいな旗も作りました。
かけっこやお遊戯の練習も始まりました。

お遊戯はポンポンを持って踊るんだそうで、最初、練習が始まった時には、目をまん丸に見開いて固まってたそうですが・・・
「何が始まるの、いったい?」って思うよね、やっぱり。
だいじょうぶかい?

それでも音楽がかかって、何回も繰り返すうちに、先生や他の子の動きを見て、お話しもちゃんと聞いてて、ひじをピーンと伸ばしてポンポンを高く上げて、がんばって踊ってたそうです。

夏祭りの盆踊りもそれなりに踊ってたようなので、ついつい期待してしまいそうだけど、運動会は見に来てる人も多いし、いつもの活動とはかなり雰囲気が違うので、皆が並んでいる列から脱走しなければ良しとしよう。


9月27日(月)

療育手帳の再判定。
結果・・・・・手帳は出ませんでした。

検査の数値が上がったことは喜ぶべきことなのだろうけれど、少々複雑な気分です。
いくらコンディションが悪くても中度になることもないだろうし、そうかと言って、どれだけ調子良く頑張れても、手帳が出なくなることもないと思っていたので。

来年、就学相談の時に、手帳を持っていればごく普通に特殊学級を勧められると、それでいいと、わりとのんびり構えていた。
知的障害対象のクラスになるか、情緒障害対象のクラスになるかは、気になるところではあったけれど。
まさか、手帳がなかったらいきなり通常学級・・・なんてことは・・・
いくら役所の基準でいう「知的障害」の範囲に入らなくても、ボーダー値ギリギリの、しかも自閉圏の子が、通常級で周りの子についていくのが大変なことくらい、就学相談の担当者だって、分かってくれてると思いたいけど・・・

来年、手帳が出るようになるかどうかは別として、就学相談が始まる前くらいに、また発達検査を受けてみよう。
その時の状態を把握する材料の一つとして。


10月17日(日)

今日は、この3月まで通った療育施設の運動会に行って来ました。
その年の3月に卒園・退園した子の所には招待状が届きます。

朝、「今日は○○学園の運動会を見に行きます。」と言った途端、ゆずきの頭の周りにはハテナ・マークが浮遊している気配が・・・
なんとかお着替えを済ませて、お父さんの運転で出かけたけれど、ムスッとした顔のゆずきです。
どこに何をしに行くのかよく分からないお出かけは、気が乗らないご様子で・・・


それでも、学園の駐車場に着くとわりとスンナリと車を降りて、会場(近くにある養護学校)までの道もスムーズに歩いて、そして到着。
会場の様子と、先生が持って来てくれたプログラムを見たら、ここへ何をしに来たか、だいたい分かったようで、いつもの顔にもどりました。
プログラムの退園児も出られる競技を指さして、「ゆずきはこれに出ます。今はここだから、まだだからね。」と言うと分かったようで、出る気満々で待っていました。
ヨーイ・ドン!で走って行って、吊るしてあるお菓子を取るだけなんですがね・・・
その競技が終わると休憩時間で、退園児も在園児と同じようにジュースをもらって、おやつタイムでした。
先生方は忙しい合間を見て退園児の顔を見に来て下さいます。
異動された先生も何人か見に来ていらっしゃいました。
「ゆずきくん、大きくなったね。」と声をかけられて恥ずかしそうにしていたゆずきですが、先生の顔は覚えていたんでしょうか?

退園して半年しか経っていないなんてウソみたいなほど、いろんなことがあって、ゆずきは心も体も随分大きくなりました。
保育園の運動会が終わって、第一関門突破ってとこでしょうか。
次の目標は、3月の「生活発表会」ってことで・・・


11月11日(木)

今日はおにいの話しで・・・

7日の日曜日から高校の修学旅行に出かけていたおにいですが、本日、無事、機嫌良く帰宅しました。

出かける数日前からの表情が、小学校や中学の頃の行事の前に比べると良かったので、「なんとかなるか・・・」と思いつつも、1人になる時間の全くない4泊5日は、神経的にかなり負担になるのではないかと、心配していたのですが、おみやげと、たくさん撮った写真のフィルムを持って、ガラガラ声になって、(友だちといっぱいお喋りしたようです)嬉しそうな顔で帰って来ました。

出かける前から、かなり緊張もしていたようなので、疲れと、緊張の糸が切れたのとで、これから多少は何かあるかも・・・とは思うけれど、とりあえず、今年度のビッグ・イベントは終了しました。

おみやげ話しは、ゆっくり聞くからね・・・


11月16日(火)

小学校の特殊学級の授業を見て来ました。
地元の小学校には先月行って来たのですが、そこは知的障害対象の学級しかありません。
今日行った所は隣の隣の校区になるのですが、情緒障害対象の学級を見て来ました。

担任はベテランの女の先生。
特殊学級在籍のお子さんが2名に、今日は通常級のお子さんが1名、特別支援で特殊学級の部屋で勉強していました。
知的にはさほど重くないお子さんばかりということもあって、落ち着いた雰囲気で学習が進められていました。

感想・・・
こういうのを、自閉症を考慮した支援というんだなぁ・・・

本人が自分なりに見通しを持って主体的に取り組めるように、事前に、必要な情報をその子が取り込める形で入れてやれば、こんなに集中して取り組むことが出来るものなのかと感じました。
言葉かけも簡潔な表現で、言葉でたたみ掛けるようにならないよう、タイミングもその子に合わせて考えられていたと思います。

学習の進み具合など、まるで小学生の時のおにいを見ているようで、本来ならこういう支援が必要だった子に随分無理をさせたものだと・・・

勉強の区切りのいいところで、先生とお話しすることも出来ました。
その中で、うちの子が療育手帳が更新出来なかったことを話すと、「それならある程度の力があるということだから、通常級を希望したら?特別支援でみてもらえばいいでしょ。」とおっしゃいました。
私自身は特殊学級と決めてかかっていたのでちょっと意外・・・
あの先生は適切な支援が出来て伸びたお子さんをみていらっしゃるので、そう思われるのでしょうけれど、通常級となれば地元の小学校ということになって、そこでは今のところ通常級在籍の子に対する特殊学級の部屋での支援は、積極的には行われていなさそうな雰囲気だったので、ちょっと躊躇してしまいます。
地元の小学校も情緒障害の学級の立ち上げを申請中のようなので、来年の就学相談で知的判定でも情緒判定でも、たぶん学校は選べません。
(地元に対象の学級があれば越境は許可されません)

小学校の就学前検診では引っ掛かりもせず、中学1年の時点での発達検査の数値はボーダー値より上だったおにいさえ、早い時期に特殊学級に移すべきだったかと思うような状態だったのに、知的障害のラインをやっと1歩踏み越えただけのゆずきを、通常級に入れたらどういうことになるのか・・・
発達検査の数値と学業の成績とは直結しない部分もあるし、何のフォローも出来ていなかったおにいと、早くから一応は療育(らしきこと)をして来たゆずきとは、違って来る部分もあるだろうけれど、学校生活はそれだけではないし、大きい集団の中で過ごすことで本人にかかる負担もあるので、ここは時間をかけて慎重に考えないと・・・

特殊学級と決めていたはずなのに、私はいったい何を迷っているんでしょう。

ともかく、有意義な学校訪問ではありました。


11月17日(水)

本日も「おしまい」の切り替えは少々失敗気味。
本人の気持ちが切り替わり始める前に、次の指導時間のお子さんが入って来てしまって、(時間が時間なので当然なんですが)先生がその子に「○○ちゃん、ちょっと待っててね。」と声をかけたとたん、キレた・・・
少々うろたえて、目が泳いでいる状態のままの「さよなら」。

私が先生に、
「適切な支援が出来て、パニクらずに場面の切り替えが出来るのが理想なんですが、最初からいい方法はみつからないので、失敗を恐れずに、遊びの場面とか、切り替えてみて下さい。」
と言うと、
「大丈夫。失敗だと思ってませんから。」
とおっしゃる。

ちがーーう!!!
失敗は失敗として認識して頂かないと困ります。
そうでないと、次の機会にむけての改善が成されませんから。


11月21日(日)

昨年に引き続き、今年も行って来ました。
しまじろうのクリスマス・コンサート。

昨年は、電車もコンサートも初挑戦で、親子とも無茶苦茶緊張して出かけましたが、昨年が思いの外うまく行ったこともあって、今年は親もちょっと余裕の表情で、ゆずきも結構リラックスした表情でいられました。

電車も幸い込んでなくて座れたので、ゆずきは嬉しそうに外の景色を眺めていました。

コンサートの内容も、昨年に比べると、分かって見ている部分が多くなって、1年の成長を感じました。

ただ、ロビーの壁に貼ってあった戦隊ヒーローのイベントのポスターに目が釘付けになっていて、もらったチラシも大切に手に持っているゆずきを見て、おとうさんが、「来年はもう来なくていいね。」
そういえば、しまじろうのビデオを以前程見なくなったような・・・
そろそろヒーロー・ショーとか映画の方がいいのかな?

昨年よりちょっと余裕で楽しめたお出かけでした。


11月22日(月)

今まで保育園でのトイレは、活動の変わり目に皆がゾロゾロと行く時に、いっしょになって行っていたゆずきです。
ところが今日は、お帰りの会の前で皆で並んでいる時に、自分だけトコトコと先生のところに出て来て、ズボンの前の部分を押さえながら、「せんせい、おしっこにいきたいです。」とはっきり言えたんだそうです。

尿意を感じて、他の子が誰も行かなくてもトイレに行こうと思えたこと。
それを自分から先生に意思表示できたこと。
今までにはなかったことで、それを、ゆずきの一つ成長した姿として、いつもの若い保育士さんが、大切にとらえて、嬉しそうに報告して下さいました。


11月27日(土)

先日、療育施設で一緒だった仲間とランチの機会がありました。
継続して今もそこに通っている子もあれば、幼稚園に通ってる子、保育園の子と、親も子も、それぞれの場所で頑張っています。

そこであるお母さんが、「(幼稚園の通園の)バスに乗り遅れたりしたら、『親がしっかりしていないから、こういう子になる。』とか言われるような気がして緊張してた。」みたいなことをおっしゃった。
私があまり深く考えずに、「そういうことを言う人は、その人の方が間違ってるんだから、無視、無視。」と言ってしまったら、他の人が、「でも、実際に言われると傷付くよ。」と・・・

私は幸い、ゆずきの言動についても、私自身のゆずきへの接し方についても、外で他人から指摘されたことがない。
ゆずきは多動でもないし、知らない人が短時間見ているぶんには、たぶん、普通の大人しい子に見えてしまうから。
(他の人ほど積極的に外に連れ出していないだけかも知れないが)
だからこんな風に思えるのかも知れないけれど・・・

健常の子のお母さんにも器用な人も不器用な人もいて、きっちり上手に子育てしてる人から大雑把な人まで、きっと色々な人がいて、それと同じに、障害のある子のお母さんにも色々な人がいて良いんだと思う。
何か落ち度があると、「親がそんな風だからこういう子に」っていうのは、
やっぱり間違ってる。
確かに、障害のある子でも親の接し方の上手下手で差が出る部分もあるだろうけれど、それは健常の子の子育てでも同じことで、障害そのものとは全く別のことなのだから、そこに結び付けないでほしい。

障害のある子のお母さんにも、きっちり上手に子育てしてる人から、不器用だったり大雑把だったりして、子育てもちょっと苦手な人まで、いろいろな人がいても良いじゃないですか。

これって、もしかして、きちんと頑張れない自分への言い訳でしょうか・・・


12月2日(木)

保育園では、明日行われる「作品展・お見せやさんごっこ」のために、二階の年少、年長の部屋や廊下には、すでに作品が展示されていました。
年中の部屋は遊戯室との間仕切りを開けて広く使えるので、今日は年少、年中、年長の3クラスがそこで一緒に過ごしました。

今日も、いつものようにちょっと遅めの登園になってしまって、部屋に入ろうとすると、そこでは年長さんの手話教室が始まっていました。
ゆずきは、部屋に入れず廊下をウロウロ・・・
目が泳いでるし・・・
「だいじょうぶだから、後ろの方から行ってハンコ押しして来よう。」とさそって、なんとかハンコ押し終了。
「タオルとコップかけて来よう。」と声をかけて、なんとか朝のお仕事終了。
いつもと違う状況の中で、時間はかかっても自分でちゃんと出来ました。
たいしたもんです。

お迎えの時に保育士さんから聞いたはなし・・・

3クラスいっしょの活動でも、自分のクラスに向けての指示をちゃんと聞き分けて、落ち着いて過ごせていたようです。
ただ、給食が終わる時に、食べ終わるのが遅くなったゆずきが、廊下にあるワゴンに食器を置きに行っている間に、年少さんから順番に歯磨きに行くという指示が出されたようで、それを聞き逃したゆずきは、年少さんが歯磨きに行った時にいっしょに行ってしまったようです。
歯磨きを終わって部屋にもどったところ、それから年中さんが歯磨きに行くのを見て、自分が皆と違う行動をしてしまったことに気付いたゆずき。
その様子に保育士さんが気付いて側に行って下さったのでしょう。
ゆずきは、目が泳ぐ・・・という状態は通り越して目線も固まって、保育士さんのエプロンをギュッと掴んで体も固まっていたそうです。

ここで保育士さんが、ゆずきが指示を聞き逃していたことに気付いて、もう歯磨きをして来たのか、ゆずきに聞いて確かめて、ゆずきは年少さんといっしょに歯磨きをしてしまったけれど、年中さんは今歯磨きをしているから、年少さんといっしょに先にブロックで遊んでいても構わないと、ゆっくり話して下さったそうです。
遊んで良いと言われても、不安で遊べずにいたゆずきですが、年中さんのお友だちが歯磨きを終えて戻って来て遊び始めると、やっとホッとした顔になっていっしょに遊び始めたそうです。
保育士さんは、「最初に指示が出た時にもっと気を付けているべきでした。」と言って下さいましたが、ゆずきの様子が変わりかけた時点で、すぐにフォローして頂けただけで十分です。
ゆずきが不安になった時に、保育士さん自身がシェルターになって下さっているので、その場から逃げ出すこともなく、集団の流れから大きく外れることなく、気持ちを立て直すことが出来ます。


12月6日(月)

保育士さんからお聞きした話しです。

今日の給食はハヤシライスでした。
保育士さんが「おかわり、いるひと。」と言うと、ゆずきと同じテーブルの子が皆「いる。」と答えたので、ゆずきもつられて「いる。」と答えるかと思いながら、「ゆずきくん、おかわりいる?」ときくと、きっぱり、「いらん!」と答えたそうです。

おやつは、他の子よりも食べ終わるのが遅くなったゆずきです。
後ろの方のテーブルでまだ牛乳を飲んでいるうちに、ノート(出席のハンコを押すもの)が配り始められました。
順番に名前が呼ばれて、「○○○ゆずきく~ん。」と呼ばれた時にも、まだ飲み終わってません。
保育士さん曰く、「今までならそこで固まってしまって返事も出来なかった」のに、なんとゆずきは、「いま、ぎゅうにゅう、のんでま~す!」と答えて、飲み終わると保育士さんのところに行って手を差し出し、「ぎゅうにゅう、のんだ。のーと、ください。」

パターンで覚えた言葉やお友だちの真似ではなく、自分の言葉で、その時の自分の気持ちや状況を伝えることが、少しずつでも、出来るようになっていくんですね。


12月9日(木)

昨夜からおにいは発熱しました。
朝少し下がっていた熱がまた上がり始めて、ゆずきを保育園に送って行っている間に、何回も携帯に電話して来ました。
「早く帰って来て・・・」
そういう時に限ってゆずきは私から離れないし・・・
私の気持ちが半分おにいの方に行っていて、腰を据えてゆずきと付き合う体勢になっていないのを、ゆずきは感じるのでしょう。

かかりつけの先生のところが休診日なので、公立の総合病院の内科を受診しました。
熱で歩くのも辛そうで、自主的に車椅子を使用しました。
待っている間も辛そうではあったのですが、診察の途中で痙攣を起こしてしまって、年齢的に熱性痙攣では無いかも知れないということで、内科で検査用の採血と、点滴を入れて(脱水気味でもあったので)、解熱剤の注射をして、そのまま脳外科を受診しました。
頭部のCTを撮って、脳波の検査とMRIの予約をしました。
「てんかん」の疑いということで検査を進めるということです。
似たような痙攣があっても「てんかん」でない場合もあるし、「てんかん」であっても、頻繁に発作の起こる人から、
一生に1回しか発作の起こらない人までいろいろなので、診断も投薬も、慎重に判断してからということでした。

自閉症の子で、小さい時に脳波に異常がなくても、思春期以降に「てんかん」が起こってくる例があるとは聞いていたので、気になってはいたので、丁度良い機会ではあると思います。


12月18日(土)

伸び放題伸びていたゆずきの髪を切ってもらいに床屋さんへ。
スーパーに行くつもりで車に乗ったのに道が違うので、「どこいくの? とこやさん?」
ピンポ~ン!
「イヤ! とこやさん、いかない!」と叫びながら到着したら、駐車場がいっぱい。
先にスーパーに行ってから再び床屋さんへ。

思ったよりもスンナリと車からは降りたのに、お店の前でウロウロウロウロ・・・・
それから、やっとお店の中に誘い込んだら、待合室で自分で絵本を取り出しておとなしく読み始めた。
待っている間に後から2人お客さんが来て、それからやっとゆずきの番。
お店のご主人が呼びに来てくれた。
マ、マズイ・・・

一言言葉をかけてすぐ、まだゆずきが本を片付ける体勢にもなっていないのに、「さあ、いこうか。」と、自分でゆずきの手を引いて連れて行こうとする。
ご主人の手がゆずきの手に触れる前に、私がその手を制止して、
「すみません。自分で行くつもりになる前に引っ張ると動揺しますので、少し時間がかかりますが、待ってもらえますか?」
「土曜日は込んでいるので・・・」と気に入らなさそうな顔のご主人。
次の瞬間、ゆずきはお気に入りの本を2冊だけかかえて、他の本は自分で本立てに立てて、ひとりでトコトコと奥へ向かって行った。

壁際にある棚の中に、手に持って遊ぶおもちゃが何個か置いてあるのも知っていて、そのおもちゃを物色して1個選んで、それも持っていつもの席へ。
前回までは私がだっこしていたのだが、今回、自分ひとりで座らせてみたら、なんとか座っていられそう。
またまたご主人が来て、一応ご機嫌をとろうとして、「いいこだね」と頭をなでたりしながら、首にタオルとケープを着けようとするが、ご主人が何かするたび、何か言うたび、ゆずきの表情が固まる。
「お願いだから触らないで、声かけないで。」とは言えないし・・・
タオルもケープも今までも着けられなかったので、「いやがったら、着けないままでもいいですから・・・」と言ったところで、タオルは肩にかけただけ、ケープは膝にかけただけの状態で、ご主人から息子さんにバトンタッチ。(ホッ・・・)
鏡越しに息子さんの顔を見たゆずきの表情も和らいだ。
ケープを膝にかけたまま払い除けずにいられただけでも進歩なので、着けられなくてもいいかな・・・と思っていたら、息子さんがゆずきの様子を見ながらゆっくりとやってくれたら、タオルもケープもちゃんと着けられました。
大進歩!!

ひとりで座って切ってもらうのは初めてだったので、息子さんも最後まで切れるとは思っていなかったようだったけれど、ちゃんと最後まで出来ました。
せっかく綺麗に切れたので、首筋の部分にバリカンを使いたかったようだけれど、「シェーバーの音も苦手なので、バリカンを見せながら音だけ聞かせてみてもらえますか?」と言うと、バリカンを自分の手に当てて見せながら、「ほら、いたくないよ。」
ゆずきは即座に「イヤ!!」
即刻取り止め。
ヘヤードライヤーも、そこに手が伸びたとたん「ダメ!!」
で、これもパス。
ゆずきの気持ちのペースを尊重して、決して無理はしない。
とってもありがたい床屋さんが近くにあってよかった・・・

かくして、ゆずきはとってもスッキリした頭になりました。

夜、仕事から帰ったお父さんの「ゆずき、カワイイ!!」という言葉に、ゆずきは両手を頭に持っていって、大テレ・・・
その顔がまた可愛くて、何度も「カワイイ!」って言うものだから、お終いにはゆずきはちょっとご立腹でした。
ゴメン、ゴメン・・・


12月24日(金)

保育園で12月生まれの子のお誕生会がありました。
年中さんでは12月生まれはゆずき1人だけです。

保育士さんから聞いた話し

その月のお誕生日の子は、全園児が集まっている前に並んで、ひとりひとりマイクを向けられて、自分の名前と年を言います。
12月のお誕生会を前にして、ゆずきがちゃんと答えられるか、保育士さんも心配していらしたそうで、今日も、答えられなければ側に行かなければ・・・と、一瞬身構えられたそうですが、保育士さんの心配をよそに、大きな声でしっかり答えられたそうです。

「お名前はなんですか?」
「○○○ゆずきです!」
「いくつですか?」
「ごさいです!!」

今まで同じクラスのお友だちのすることを見て、その真似をしながら動いていた部分が大きかったけれど、クラスの中で自分だけ違う場所に立って、自分だけ違うことをするという、今までにはなかった場面でも、立派に振る舞えたゆずきです。

保育士さんのお話しを聞きながら、つい、ウルウルしてしまいました・・・


© Rakuten Group, Inc.