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カテゴリ:個別銘柄研究
株式相場は10月以降急落。一時はバブル後の最安値を付けるなど急速に冷え込んでいます。私もかれこれ約20年株式投資をしていますが、今回は下落のスピードが速く、自分のリスク管理が甘かったせいもあり、年初来-20%近い水準まで低迷しています。
個別銘柄を見ても特に国際優良株などこれまで相場を引っ張って来た銘柄の下落が目立っており、個人的にはソニーの2000円台割れなどには衝撃を覚えました。 こういった相場になって来ると、パニック的な動きから困惑したり、投資スタイルがあやふやになりがちですが、逆にこういう時こそ本当の投資チャンスとも言えます。特に最近はかつてはほとんど消滅したと言われるネットネット株が多く出現しています。ネットネット株と聞いてご存知の方も多いと思いますが、ご存じない方のために説明すると下記のような公式になります。 ネットネット株=(正味流動資産-総負債)>時価総額 これはバリュー投資家の間では有名なベンジャミン・グレアム(1894-1976)氏の投資スタイルとして多くの投資家に知られています。ネットネット株は安全域が大きく、下落リスクも低い事から私も非常に有効な投資手法として認識しています。 ただ最近は金融恐慌、世界同時不況の恐れもある事から、私なりにさらに基準を厳しくして計算してみましたが、それでもネットネット株になってしまう株があって驚きました。まさに異常事態です。 具体的な例をあげると (例)6896 北川工業 時価総額115億(時価909円) (現金132億+受取手形売掛金46億+有価証券34億+投資有価証券7億+長期預金5億)-(総負債42億)=182億 時価総額115億<非常に換金性の高い流動資産-総負債=182億 非常に換金性の高い流動資産(ほぼ現金に近い)のみで計算しても会社の資産は時価総額より約67億も上回っている状態です。本来なら土地も40億円、商品なども34億持ってますからそれをゼロと査定してますから、相当厳しく見積もってます。これほど厳しく見積もってネットネット株になった例は記憶にありません。(※一時的な特別利益の出た赤字企業、管理銘柄など特殊な要因をもった銘柄は除きます) 他にも (例)6134 富士機械製造 時価総額362億(時価739円) (現金323億+受取手形売掛金241億+有価証券112億+投資有価証券126億)-(総負債280億)=521億 時価総額362億<非常に換金性の高い流動資産-総負債=521億 こちらも大きく資産価値割れです。 こういった銘柄はめったに出現する事がなく、バリュー株投資の私にとっては大変嬉しいお買い物です。いずれも減益ながらも赤字ではなく、フリーキャッシュフローもプラスです。 今後もかぶ1000流のネットネット株の発掘に努めて行きたいと思ってます。こういう時こそ銘柄の発掘に時間を割いて行きたいですね! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.11.18 01:52:12
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