ツグミの滞在期間の変化
そろそろ、ツグミが渡来する時期となりました。埼玉県草加市に住んでいる鳥友から市の刊行物にツグミの滞在期間が短くなっている(*)と説明があったが柏市、手賀沼と周辺地域ではどうかと質問をもらいました。手元の観察記録を振り返り、柏市でのツグミの滞在期間を掲載してみました。(柏市でのツグミの滞在期間:初認から終認日までの日数)2000-2001滞在143日、2001-2002滞在160日、2002-2003滞在178日、2003-2004滞在160日、2004-2015滞在182日、2005-2006滞在173日、2006-2007滞在167日、2007-2008滞在174日、2008-2009滞在164日、2009-2010滞在172年、2010-2011滞在178日、2011-2012滞在162日、2012-2013滞在185日、2013-2014滞在163日、2014-2015滞在169日、2015-2016滞在161日、2016-2017滞在153日、2017-2018滞在152日、2018-2019滞在142日、2019-2020滞在161日、2020-2021滞在160日、2021-2022滞在131日、2022-2023滞在133日、2023-2024滞在165日最も長い期間滞在した年:2004-2005の182日最も短かったか年:2021-2022の131日最も長い年と最も短い年を比較すると51日短く(71%)なっています。(いつ頃から温暖化が顕著となったか)気象庁がホームベージで公表している内容を見てみると、つぎのように記されています。「2000年前後から2010年代前半にかけて世界の平均気温上昇は停滞しましたが、その後は急激に上昇し、2016年から2020年の5年間は、1850年以降で最も高くなったとみられています(IPCC, 2021)」(温暖化が顕著となった2016年から2020年と2000年から2010年の気温上昇が停滞した期間)温暖化が顕著となった2016年から2020年でのツグミの滞在期間は平均147日、気温上昇が停滞した2000年から2010年でのツグミの滞在期間は平均167日で、約20日短くなっています。(吉川市の報告しているとの比較)鳥友から閲覧した資料の提供をしてもらい、内容に目を通すとつぎのように記載されていました。「最近では気候変動の影響で冬が暖かくなってきているため、ツグミの日本での滞在期間が短くなってきているようです。23年間で40日以上も短くなったと言われています」(そうかいきものだより2023年11月第26号.p2)柏市でのツグミの滞在期間に注目してみると、最も長い期間滞在した年:2004-2005の182日、最も短かったか年:2021-2022の131日で、最も長い年と最も短い年を比較すると51日短く(71%)なっています。柏市での滞在期間が吉川市よりもさらに短くなっていると言えます。(写真)2023年12月20日柏市内で撮影