アマサギ(レッドデータブック 絶滅危惧ⅠB類(EN))について
3月17日に環境省が公表した「第5次レッドリスト(鳥類及び爬虫類・両生類)」の解説版である第5次レッドデータブックに掲載されている種類について注目される種類について紹介します。アマサギは、今回はじめて掲載された1種です。手賀沼とその周辺地域での状況とあわせて紹介します。(概要)環境省(2026)は、「1990年代頃まで各地で多くの個体数が認められたが、その後、確認地点数や個体数が顕著に減少している」と報告しています。近年の状況として「1980年の全国アンケート調査では、37県・79ヶ所のコロニーで確認された集団繁殖性サギ類のうちアマサギは10%(約4,800個体)で、ゴイサギ、コサギに次いで3番目に個体数の多い種だった。1991~92年の全国調査でも、現地調査が行われた国内主要3地域のコロニーにおいてアマサギは22.1%を占めた。(中略)全国鳥類繁殖分布調査では1990年代と2010年代にほぼ同じコースを調査できた全国1,947地点のうち、アマサギの記録は117地点から38地点に大きく減った。茨城県のサギ類コロニーにおけるアマサギの推定個体数は2002〜2012年にかけて減少傾向で、約4,000個体から約2,000個体に半減」と述べています。(手賀沼とその周辺地域)1977年以降、継続して観察されているものの、2020年以降多くが10羽未満が観察されるのみとなっています。2020年以前では、2001年9月に手賀沼で82羽が沼の杭に止まっていた姿や2006年8月に水田で56羽が採餌していた姿、2007年8月に49羽が水田で採餌していた姿、2008年8月9日に水田で63羽が採餌していた姿など群れで観察されていました。その後2010年9月に50羽程度が観察されて以降は、大半は10羽未満が観察されるのみとなりました。(アマサギの羽色について)藤岡(2006)は、形態、分布、生息、食性などに関して知見を整理し報告しています。羽色について「雌雄同色。非繁殖羽はほぼ全身白色だが、前頭部がわずかにオレンジ色をおびる。繁殖羽では、頭部から首と背中の飾り羽がオレンジ色のほかは白色。嘴と虹彩、目先の裸出部は求愛期には朱色や赤紫色になるが、ペアになると色あせ始め抱卵期までには黄色に戻る」と記しています。(サギの婚姻色について)婚姻色について種類ごとに整理してみると、次の通りです。ダイサギ: 目先が青緑色、脚が黒っぽく変化します。チュウサギ: 目先が黄色(黄色が強くなります)コサギ: 目先がピンク色や橙色になりますアマサギ: 頭部から首、背がオレンジ色になり、嘴・目先が赤みを帯びます。アオサギ: 嘴と脚がピンク色〜オレンジ色になるササゴイ: 嘴や目先、脚が赤くなります。(写真)1枚目:2014年4月20日手賀沼沿岸、2枚目:2018年6月16日手賀沼沿岸、3枚目:2020年6月21日埼玉県で撮影(引用)藤岡正博.2006.アマサギ Bird Research News Vol.3 No.4.p4-5.環境省(編).2026.第5次レッドデータブック:絶滅のおそれのある日本の野生生物 鳥類.環境省.東京.911pp.