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2024.12.08
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先日出かけていた宮城県の鳥友から南三陸湾にコクガン100羽超の姿があったとニュースをもらいました。千葉県内で九十九里沿岸、谷津干潟でその姿を観察したことがあります。
どのくらいの個体数が日本に飛来しているのか、どんな環境を好むのかなどについて文献を調べてみました。
(東アジアに飛来するコクガンは世界の2%)
藤井(2015)が報告しているように、他のガン類と比較して内陸の河川や湖水より内湾や漁港・沿岸などを好む種類です。世界で約50万羽が生息すると推定され、東アジアに渡来するコクガンは世界の生息数の約2%1万羽程と言われてきました。日本では1000羽以下と数の少ないガンと考えられてきました。
(コクガンの個体数と分布)
藤井(2017)は、コクガンの個体数と分布についての調査結果について報告しています。
北海道東部の野付湾に6300羽以上のコクガンが秋期に通過しており、冬期よりも秋期に多く飛来していると述べています。
さらに、日本およびアジア太平洋地域のコクガン個体群の秋期、冬期、春期を通とおした季節的な個体数について調査が行われ、結果の報告を報告しています。
それによると、秋期は各年度共に北海道東部の国後島、野付湾、風連湖、厚岸湾に集中し、冬期は渡島半島東部,函館湾などの北海道南部と陸奥湾周辺、宮城県南三陸などの本州北部に比較的広く渡来、春期は秋期と同様に、北海道東部の国後島,野付湾を中心に合わせて3,100 羽以上が集中的に渡来、主な越冬地である北海道南部と本州北部にも春期の調査時の3月下旬から4月上旬の時点で200-700羽が残留していたと記してます。
(日本に飛来しているコクガンの分布)
藤井(2017)は、日本に渡来しているコクガンの分布の季節変化を3年間の全国一斉カウント調査をもとに概略した結果について報告しています。
それによると、秋期の初認となる10 月中旬以降から徐々に渡来数が増加し、11 月に入ると北海道東部のアマモの藻場がある各湾内を中心に8,600 羽以上が渡来していた。その個体数は、野付湾と国後島南部には83.2-93.4% が集中していた。
その後、12月以降,北海道東部の各湾内の凍結が始まりアマモを採食することができなくなると一部の越冬群を除き徐々に北海道南部や本州北部などの越冬地への南下・移動が本格化していたと述べています。
前記文献に目を通した結果、千葉県で観察したコクガンは、北国の湾が凍結しアマモを採食できなくなった個体が南下してきたものと思われます。
(引用)
藤井 薫.2015.コクガン.Bird Research News Vol.12 No.3.p4-5.
藤井 薫.2017.日本におけるコクガンの個体数と分布(2014-2017年).
Bird Research Vol. 13, pp. A69-A77.
(写真)
一枚目、二枚目:成鳥、2012年1月2日旭市下永井海岸で撮影、
三枚目から六枚目:成鳥2016年1月2日旭市で撮影
七枚目、八枚目:成鳥、2016年3月12日谷津干潟で撮影
九枚目、十枚目:若鳥、2020年11月21日旭市で撮影

























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最終更新日  2024.12.08 16:30:00
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