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テーマ:野鳥好きっ♪(16765)
カテゴリ:識別について
一昨日、横浜市で観察できたクビワキンクロ雌と近似種キンクロハジロの違いを復習してみました。 (後頭部の高い頭の形と目の周囲の白色部) クビワキンクロ雌の特徴について、主な文献には次のように記されており、 後頭部の高い頭、目の周囲が眼鏡状の白色部が大きな特徴と言うことができます。 写真一枚目は前記2点の特徴をご理解いただけると思います。 写真二枚目をご覧になると、クビワキンクロとキンクロハジロの頭の形の違いがご理解いただけると思います。 (文献の報告内容) 桐原(2000)は、クビワキンクロ雌の特徴として「後頭が盛り上がっている。(中略)全身が褐色だが目の周囲の目立つ。嘴は鉛色で先端付近に白帯があるが基部は雄のように白くなっていない」の報告しています。 叶内(2011)は、クビワキンクロ雌の特徴として「頭の形については特徴があり、顔の全面と喉、アイリングは白い。嘴は鉛色で先端は黒く、基部と先端近くは白い」と述べています。 氏原(2015)は、クビワキンクロ雌の特徴として「後頭部の高い頭の形と嘴基部周辺の大きな白色部、目の周囲の眼鏡状の白色部」を記しています。 (近似種との識別) 近似種キンクロハジロ、ホシハジロとの違いを主な文献では次のように報告しています。後頭部の高い頭、眼の周囲の眼鏡状の白色部にくわえて、虹彩の色の違い、冠羽、頭のピークの違いをあげています。 桐原(2000)は、近似種のキンクロハジロについて「嘴基部は白くない。頭は額が出ていて後頭は盛り上がらない。後頭に長い冠羽がある。脇は白い。虹彩は黄色」と解説をしています。 氏原(2015)は、近似種キンクロハジロとの違いについて「腹部などを除き全身褐色から黒褐色でキンクロハジロに似るが、後頭部の高い頭の形と嘴基部周辺の大きな白色部、目の周囲の眼鏡状の白色部」「虹彩は褐色から黄褐色でキンクロハジロ雌の黄色と異なる」、 また、翼帯の色が似ているホシハジロは頭の中央部にピークがある」と記しています。 (嘴基部の厚みと先端の細長く伸びている点) 氏原(2015)は、「嘴基部は横から見ると基部が厚く、先端がやや細長く伸び」と指摘しています。写真2枚目でその特徴が理解いただけると思います。 (近似種キンクロハジロ) 五枚目から七枚目の写真はキンクロハジロです。参考としてアップします。 五枚目はクビワキンクロが飛来しているフィールドと同じ池で観察した雄一年目と思われる個体、六枚目は水元公園で撮影した雄個体、七枚目は不忍池で撮影したキンクロハジロ雄と思われる個体です。 (引用) 桐原政志.2000.日本の鳥550水辺の鳥.p135.文一総合出版. 叶内拓哉.2011.山渓ハンディ図鑑 日本の野鳥.p79.山と渓谷社. 氏原巨雄・氏原道昭.2015.日本のカモ識別図鑑.p197-202.文一総合出版. ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2025.01.05 15:42:54
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