続 時空を超えて 第6章 14
カーレンの港からヘリが向かってくるのを、USV(無人艇)のカメラが捕えた。護衛艦いずもの指令室でその映像を観ていた相原三佐が言った。 「三木さん、始まりますよ。」 突如、そのヘリが爆発し撃墜される。 「USVに搭載されているRー73ミサイルですよ。」遠山艦長が説明をする。 モニターの映像がカメリルのミサイル発射台に切り替わる。そして、次々と爆破されていく。しばらくすると、またモニターの映像がカーレンの港に切り替わって、戦艦が爆発する映像が映る。 モニターの映像に音はない、まだ音声のある戦争ゲームの方が臨場感がある 。淡々と破壊されている。現実が現実でないような錯覚、まるで作成された戦闘シーンのプロモーションを見ているようだ。 ゴオーゴオー 護衛艦いずもから2機の改造Cー2爆撃機が順に飛び立つ。積み込んだ爆弾をすべて落として、ガーゴ国際空港に帰る予定だ。空港での着陸許可はすでにおりている。 ・・・・・・・・・・ トロル軍務大臣がカメリルの軍務省の大臣の椅子に座って、伸ばし始めた髭を触っていると、血相を変えた職員が報告にくる。 「ミサイル発射台が破壊されました。」 「何だと、どうして?敵はどこから?レーダーにかかっていないのか?」 「分かりません。ミサイルのようだと、全ての発射台に1発で命中しているとのことです。」 「近くの海にいるはずだ。戦艦はどうした。」 続いて別の職員が報告にくる。 「軍港が破壊されました。全ての軍用船舶が沈没したと連絡がありました。」 「空軍に出動命令をだせ。空母があったはず、戦闘機は飛び立ってなかったのか?」 「真っ先に空母が攻撃され、飛び立つ間もなかったそうです。」 「空港は大丈夫か、軍港の近くにあった空軍基地に連絡をとれ。出撃命令だ」 2人の職員が大臣室を飛び出していく。 トロル軍務大臣の脳裏に二ホンという国は浮かんでいない。トーベの戦艦をすべて撃沈したという報告はイカサスに届いていて、陸軍にいたトロルには入っていなかった。だから攻撃したのは、トーベの戦艦だと思っていた。 ミサイルを搭載しているのは、カメリルで造られたその艦以外は考えられないからだ。 (ユカルの奴が指揮しているに違いない。あの能無しでも、カメリルのミサイルを使えば攻撃できるということさ。奴の指揮なら、簡単に追っ払える。)トロルはそう思った。 トロルは陸軍と海軍の違いがあるが、何度も海軍に出向いていったのに、自分に一切ナビかなかったユカルを毛嫌いしていた。もともとユカルの出身地トーベとトロルの出身地ナーイは隣接していて犬猿の仲なのである。注) 小説「時空を超えて」をハーメルンという小説投稿サイトに載せていますので、先にご覧ください。PCでもスマホでも「ハーメルン」と検索し、「時空を超えて」と小説検索すれば閲覧できます。もちろん無料で、ログインしなくても読めます。この拙い小説もハーメルンに投稿しています。