|
カテゴリ:その他
変な夢、みた。
いつもみたいに朝は家じゃ寝かしてくんないから、行く途中の公園で横になってる時だ。 それにしても朝って寒いのな。びっくりしたよ。 この間きた時とは大違いだ。 上はたくさん着込んでたからまだよかったけど、下は制服のズボン一枚だから風が吹くとすごく寒い。あ、一枚って言ってもパンツははいてるんだからね、勘違いしないでよ。 日が照ってないのと風が吹くのとで、さすがに眠れなかったおれは、それでも意地で横になって目を閉じていた。 ら、おばさんに声かけられた。 「こんな所で寝てると風ひくわよ。ぁ、ごめんなさい起こしちゃったわね…」 と、柔らかい包むような声でおばちゃんは言ってた。おばちゃんと言うよりはおばさまって感じだったかも。なんか上品だったような気がする、ほとんどみてないけど。 当のおれはというと声をかけられてから、とりあえず目開け、ぼんやり目線を上げておばさまの顔をみる。それからだるさに任せて目線を下げると白と黒を適当にちらばらせた色のプードルが見えたのでしばらくそれを眺める。 おばさまはしきりに何か言ってたけど、おれがありがとうございます。とか、はい。とかを何回か無意識に繰り返して、そのまま目を閉じたのでいつのまにかいなくなっていた。 どうせなら、おばさまの家に連れていって寝かせて下さいとか言えばよかったとか思ったけど、それはありえないないろんな意味で。 そんなことをを思っている間も寒さは相変わらずだったから、余裕のある上から学ランを脱いで足にまきつける。だいぶましだ、何もないよりか、全然まし。 横になっていると日が少し射してきたのか、体全体に言い表せないような暖かさが生まれた。 私、太陽だいすき。 太陽にすごく感謝してる。 そんな誰かの言葉を、頭の片隅に思い出して、おれは眠りについた。 変な夢をみた。 透明人間になったのか、なってないのか、よくわからない。死んでたのか、生きてたのかも。夢の中の世界は現実のおれが住む世界と変わらず、おれは学校に通ってた。 でも、学校の人々に知覚してもらえない。 ただのしかとではなくて、本当に見えていない風だった。試しに誰かに体当たりしてみる。 すりぬけた。 驚いて別の何人かに同じことをしてみると、さっき同様すりぬける奴と、ちゃんとぶつかる奴がいた。 ぶつかられた奴は特に驚くでもなく普通に起き上がって…ってわけわかんねぇ。 物には触れることができたので、人が物を落とす度に、拾ってあげたりしてみたが、これも普通に対処された。ためしに話かけてみるけどそれは無視。 わけわかんねぇ。 それからしばらくいろいろあがいてみたけど、結局なんの成果もあがらずに目が覚める。 寒かったから寝汗はかかなかったけど、嫌な気分が汗のようにじっとりと体を覆い尽くしているような感じですごく気持ち悪かった。 でも、それもいつからか照っていた太陽の光を浴びながら風に吹かれていると、ちょっとずつそれが飛んでって、気持ちとか体が軽くなるような気がした。 足がしびれてる。 上半身を起こして足にさわるとびっくりするくらい冷たかった。 しびれる足でよろよろ立ち上がると、太陽の光が一番よくあたっているベンチまで行って体全体を、太陽の光と同調させるつもりで伸ばした。 なんか雲ってて太陽みえなくて、寒かったりしたらやっぱ寂しい気がするよ。ありきたりな言葉で言うなら灰色の世界みたいな。でもぴったりな表現だと思う。 太陽の光はそこにいろんな物を降らすんだ。 まず暖かさだろ、んで陽気な気持ちとか、あとは希望かな…今はそんくらいしか思い付かねぇや。 足をあっためて、体全部あっためたら、なんか実体を持った気がした。 体が寒いと、 心も寒くなって、きっと影になっちまうんだ。きっと、だから…。 だから初めて太陽にありがとうって思った。 あの人が感謝するから、わけもわからないまま感謝してた今までとは違う。 自分でちゃんと考えて、思って、感じて、その結果の感謝だ。 太陽に照らされて、実体を持ったおれがありがとう。と思ったら、太陽はすぐに雲の影に隠れて姿を消してしまった。このツンデレめ。 太陽が隠れて、また世界が灰色になるかと言えば、そうじゃない。 みんな太陽に照らしてもらってるんだ。心に絶対あったかい部分を持ってる。 それが世界を照らせば、世界はきっと灰色なんかじゃなくなる。 自分でも意味わかんないけど、なんとなーくそう思った。 んじゃそろそろ学校行くかな。 …………………………… 日記だけど小説形式。 結構楽しくかけました。 情景描写がほとんどないとかそういうのは勘弁して下さい…。 それでは お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|
|