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テーマ:ニュース(100159)
カテゴリ:社会人のゲーム事情
X-BOX360の発表を皮切りに、PS3、任天堂大手三社の次世代ハードに
関する情報がぼちぼち聞こえるようになった。 ハードの継続的な進化は、ゲーム業界にとって必要不可欠であると言えるが、 果たして消費者は本当に次世代ハードの登場を望んでいるのだろうか? 日本のテレビゲーム文化において初の国民機と言えるファミコンの登場から 20年余り。以降スーパーファミコン登場から15年。 PSから10年、そして現在のPS2から5年余りと、 時系列で見ればほぼ5年の周期でもって新ハードが投入されているのがわかる。 従ってこの時期に次世代ハードが動き出すのは極めて自然な流れであり、 特に違和感はないように思われる。 しかしながら敢えて疑問を呈したい。 次世代ハードは一体誰に向けてのものであるのか。 日本のテレビゲーム文化の進化の過程は、常に一定の年齢層を中心に 推移していると考えられる。 即ち、現在25~35歳がそれに該当するのではないかと思われる。 私自身、この年齢層の中でも最年長に位置しており、 進化の過程をリアルタイムに経験してきた一人である。 そして新ハード及びソフトが、常に自分自身の年代に向けて マーケティングされているのを実感している。 それは言い換えれば、ゲームはすでに子供のモノではないという事である。 結局のところ、大部分のシェアを獲得したハード、及びソフトは、 この中心層しか遊んでいないのではないかという気がしてならない。 少子化であるとか、娯楽の多様化であるとか、外的にも様々な要因は あろうと思うが、現在のソフト事業の停滞は、次世代マーケットの開拓を 怠ってきたことにあるのではないだろうか。 少なくともその事に真面目に取り組んでいたのは任天堂一社であると思われる。 過去20年に渡ってゲームの歴史を支えてきた我々の世代は、 最早ゲームごときに大金を使う余地はない。 加えて、次世代ハードが何を売りにしたいのかが現段階では全く見えてこない。 もうテレビモニターに映し出される従来のゲームの形態は、 行き着くところまで行き着いた感がある。 世間的には液晶、プラズマテレビの普及が著しいが、テレビが持つ 本質的な機能に大きな進化はない。 次世代DVDも、現在のところ必要性を感じている消費者がどれくらい いるというのだろう。 単に私自身のオッサン化が進んでいることによる杞憂なのかも知れないが、 ハード技術の進歩に伴う投資金額の高騰に見合う回収能力が 今のソフトに備わっているとはとてもじゃないが思えないのである。 思い出してほしい。 現在の国民的シェアを獲得しているPS2が登場した時、 ソフトの販売数が本体の販売数を下回ったことを。 そして一番売れたゲームよりも、マトリックスのDVDソフトの方が はるかに売れたことを。 我々の世代以外では、「DVDも見られるゲーム機」ではなく、 「ゲームもできるDVDプレイヤー」という認識であったのは明白である。 そういった側面もあって、現行のPS2は所謂中心層以外にも 浸透していったとも言えるが、結果としてゲームソフトのマーケットを 拡大できなかったのは大いなる誤算であったのかも知れない。 PSPやNDSはそれなりに好調なようだが、特にPSPは既存のソフトの 焼き直しにすぎず、一通り出揃った段階で頭打ちになるのは目に見えている。 結局、我々いい大人がいつまでもゲームを買っているのが、 結果的に業界全体の衰退に繋がっているのではないだろうか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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