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影男の屋根裏部屋

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Sep 22, 2006
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カテゴリ:テレビ番組諸々

さて、今季のドラマ感想も本稿で最後となるわけですが、先日の最終回を見終わっても結局
よく分からなかったドラマでありました。

初回の感想でも書きましたが、突拍子もない導入部分から約3カ月の期間でどう物語が展開
するのか予想もできなかったものでありますが、最終的に何もなかったという腰砕けな
オチは、かなり期待はずれでありました。


厄年を迎えて少々トウが立ってきた全国局の看板アナウンサーが、3カ月間農家で嫁修行
させるというバラエティ番組に出演するハメになり、その農家の人々と触れ合ううちに心
がほだされて本当に嫁に行ってハッピーエンド。


文字にすればたったこれだけであり、それ以上でも以下でもありません。

すごーく薄っぺらいプロットを、無理矢理1シーズンのドラマに仕立て上げたという感じ
です。

しかも、これだけスカスカな内容ならば、登場人物の描写はもっと掘り下げられていたはず
であるにもかかわらず、設定や行動に整合性がないし、細かい部分がおざなりな為に不自然
な箇所が多々あるといった感じであります。

具体的に言いますと、

そもそも主人公である竹富明子がわずかな期間で何故母親にそこまで感情移入するのかが
よくわからない。

劇中では父親が一度だけ登場したが、実の母親に関する描写は一切なく、深読みすれば母親
の優しさを知らずに育ったバックボーンがあるとも取れるが、語られない以上憶測の域を
出るものではありません。
しかもいくら新郎側の地元で身内だけの結婚式とは言え、父親含め明子側の親族が一切登場
しないのはどう考えても不自然です。

それ以外でも、元々アナウンサーという仕事に拘ったが故のことであるのに、その事自体が
無かったかのように意識が変化する過程もきっかけもよく分からない。
中盤までは、このバラエティーの企画を守るために、かなり無茶で強引な事をしてきたにも
関らず、ですよ。

分からないと言えば、新郎である安土一郎が明子を本当に愛するようになる過程もきっかけ
もよく分からない。
バラエティーの企画であったことがバレて、それを知った一郎が実家に乗り込んで「愛して
いる」宣言をするのだが、それまでの明子とのやり取りからは全然そのような雰囲気が
なかったもので、いきなり出てきた時にはもう「ハァ?」ってな感じですよ。

大体タイトルからして別に花嫁が厄年である理由も意味もないし、単に篠原涼子の実年齢で
あるというだけの話である。

役者について、篠原涼子は安定して実績も積んでいるので特にどうこう言う部分はない。
かなり肉付きがよくなっており、特に下腹部を見ると妊娠しているのではないか?と思って
しまうぐらいであるが、現在のところはそのような事実はありません。

矢部浩之は予想通り。…と言うか何故矢部なのか、がよく分からない。
ドラマの出演自体が久しぶりというばかりではなく、演技もどちらかと言えばかなり下手
くそな部類に入ると思うのだが、別にTBS系列で他に冠番組持っているわけでもないし、
起用する意図がよく分からない。
それにしても矢部に関西弁でセリフを言わせる(と言うか関西弁でなければよりヒドいだけ
のことだろうが)為の言い訳もすごかったな、そんなアホなw

あとは別にどうでもいいのだが、小沢真珠のキャラクターは中々面白かった。
そういえば実は訛ってなかったという部分の説明もなかったな。

最終回は完全に蛇足です。と言うか話自体は前話で既に完結しており、後日譚としても
意外性も面白味もまったくなく、これなら全体の総集編にでもしておいた方がいくらかマシ
だったと思います。

振り返ってみればすべてにおいてよく分からなかった本作。
これは役者云々ではなく完全に脚本と演出の失敗であります。
本作の脚本を監修している秦建日子にはちょっと注目しておったのですが、本作に関しては
完全に期待はずれでした。

未練がましくエンディングで”see you...”などとB級映画のラストみたいな文字が入って
いたが、普通にもうないと思うぞw

詰まらなかったです。これなら裏の「不信のとき」を観ればよかった。






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Last updated  Sep 22, 2006 12:40:55 PM
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