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影男の屋根裏部屋

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Nov 7, 2006
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≪中古PSソフト≫ワイルドアームズ【説明書無し】

チマチマプレイし続けて先日クリアしました。
最初の発売時に購入してから10年の時を経て、ようやく日の目を見たといった感じですw

参考までに、総プレイ時間は33時間強。平均レベルは50です。
意図的にレベル上げをしたこともあって、クリアまでの対ボス戦は非常にスムーズに行き
ました。ほとんど全滅を食らうこともなく、初回の戦闘で勝てたと思います。

ご存知の通り古いゲームなのですが、前にも書いたようにビジュアルイメージは当時として
も古くさい印象を受けます。

発売時期から1カ月後に歴史的大作『ファイナルファンタジーVII』を控えているという、
およそ同ジャンルとしては最も厳しい時期でありながら、累計とはいえ40万本のセールスを
記録した実績は、非常に丁寧に作られているという事実も去ることながら、この時期、まだ
まだ良質のRPGが少なかったという証左に他なりません。

或いはポリゴンという新しい技術の多用が、中身が伴う必然ではなく、ただ使ってみました、
といったものが多くを占めていたからかもしれません。

色々な要因はあろうかと思いますが、今見てもよくできた作品であるということは断言できる
と思います。


ストーリーについては特筆すべきものはないと以前にも申し上げました。

キャラクターや事物のネーミングセンスは、いずれも出自が容易にわかることから決して
独自の世界観を構築しているとは言えませんし、主人公キャラクターのロディ、ザック、
セシリアにしても、類型的な設定を大きく逸脱するものではありません。

急速に砂漠化が進んで緩やかな滅びを予感させるファルガイアという世界。

その原因が機械の(人工的な)身体を持つ魔族との戦いにおいて使用した禁断の技術という
設定は、科学技術の発展に伴って環境破壊が進む現在の地球へのメタファーともとれますが、
それすらもどちらかと言えば陳腐な部類に属するでしょう。

機械技術と魔族の関係性を匂わせていながら、フィールドに登場するモンスターがゴブリン
だのリザードマンだのウィル・O・ウィスプだのと言った極めてオーソドックスな
ファンタジー世界の流用であるのは世界設定との一貫性に欠け、ちぐはぐな印象を受けます。

では本作の何が優れているのかと言えば、それはきちんと遊ばせようとする製作者側の配慮
が明確であるということと、シナリオと演出が優れていることが上げられます。

ひとつひとつのイベントボリュームは、いずれもバランスがよく、大体このぐらいで終わる
かなというところできちんとまとめられており、非常に遊びやすいです。

イベントはいずれもダンジョンの探索で遂行されますが、パズル要素が強く、難しすぎるわけ
ではないがちょっと工夫をする必要がある内容で、それなりに達成感もあり、また社会人に
とっては途中で中断する目安にもなります。

反面、あまりにも整理され過ぎていてプレイ内容にやらされ感がなきにしもあらずですが、
隠しダンジョンやボスやアイテムの存在が、やり込み系のニーズにもきちんと応える格好に
なっています。

総プレイ時間も早解きを意識すればもっと短縮できたと思いますし、いずれにしても世界全体
は非常に狭く、良く言えばコンパクトにまとまっていると言え、悪く言えばボリューム不足
とも言えます。

コマンドシステム関連はやや煩雑で使いにくいです。
魔法も表魔法と裏魔法の2系統があって、どれでも基本的にはクレストグラフというアイテム
があれば習得が可能なのですが、進行の関係上、あまりに強力かつ便利な魔法は後半手に
入れられる裏魔法に集中しており、ステータス異常の回復等、かなり後にならないと魔法で
できないというのは少々不便です。

しかし攻撃系の魔法は魔力のステータスが上がることによって威力も増すので、使えない
ことはないです。

一応モンスターにも魔法にも属性があるのですが、種類が多い割にはモンスター自体の種類
が少なく、あまり効果的に活用できているとは言えません。

そのあたりの不備が次作以降にどう反映されているのかは今のところ知りようがないのです
が、現在まで順調にシリーズを重ねている本作のことですから、制作が替わっていなければ
期待はできるのではないでしょうか。

今なら中古で¥500もしないと思いますので、未経験の方は一度プレイされてみては
いかがでしょうか?

ビジュアルがゴテゴテした最近のRPGはもうお腹いっぱいという方には特にオススメです。






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Last updated  Nov 7, 2006 01:38:45 PM
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