この国の方向性
文部科学省は22日、小5~中3を対象に、昨年1、2月に行った全国一斉の学力テスト(教育課程実施状況調査)の結果を公表した。学ぶ内容を大幅に削り、「ゆとり教育」に大きく舵(かじ)を切った現行の学習指導要領のもとで学んだ子どもたちの学習達成度を測った調査は初めて。前回(2002年1、2月に実施)と同一問題では、約4割の問題で正答率が上回り、学力改善の兆しがうかがえた。ただ、国語の記述式問題の正答率が低いなど、国際調査で指摘された弱点と同様の課題も浮かんだ。テストは、全国から抽出した国公私立の小中学生計約45万人を対象に、小学校は国語、社会、算数、理科の4教科、中学は英語も含めた5教科で実施。前回と比較するため、全1939問中557問を同一問題にしたが、02年4月から指導要領が変更され、教科書も薄くなったため、出題範囲は狭くなっている。同一問題で正答率が前回を上回ったのは約43%、同程度は約39%、下回ったのは約17%。教科別では、中1の国語、社会、数学を除く全教科の平均正答率が前回を上回った。前々回(1993~95年度に実施)も含めた3回の調査で同一の問題(162問)で比較しても、小学校の国語、社会、理科と中学の国語、理科、英語で、今回の平均正答率が最高だった。これについて、文科省は「基礎を徹底する現場の努力で成果が上がりつつあるが、想定した正答率と比べると不十分なものもある」と評価は避けた。また、同省では、学習指導要領の到達度を見るため、正答率について、事前の想定と実際を比較。この結果、中3の英語を除く全教科で、正答率が想定を「上回る」か「同程度」となる問題が、過半数に上った。これに対し、国語の記述式問題では、計59問中31問で正答率が想定を下回った。文章の内容を読み取る問題や、自分の考えを表現する問題が苦手であるなど、読解力の低下が判明した国際学力調査と同じ傾向が見られた。数学的にものを考える力や、英語でまとまった文章を書く力にも課題が見られた。一方、同時に行われた意識調査では、「勉強が好き」と答えた子は、小5で前回比5・5ポイント増の45・3%になるなど、すべての学年で増加。「授業以外に全く勉強しない」子も、全学年で減少し、学習への意欲でも改善が見られた。中山文部科学相は22日の会見で、全国学力テストの結果について、「学力低下傾向に若干の歯止めがかかった」と述べる一方、「安心できない。緊張感、スピード感を持って教育改革に取り組む」と“脱・ゆとり教育”の方針に変わりないとの見解を明らかにした。(読売新聞より勝手に抜粋)・・・・何がしたいんですか?と思わず言いたくなるような内容だ。改善されているなら、下手に変えるよりは、間違って機能している部分を排除していくだけでいいのでは?この国の方向性を疑いたくなる今日この頃であった。これで誰が儲かるんだろうね♪考えなくても皆さんお分かりでしょう。