2004/11/18(木)12:40
シラクが来る
国会終了の前日、シラクが来てブレアに会います。
フランス国民の声がBBCで報道されています。
フランス国民A:ブレアはブッシュの操り人形
フランス国民B:イラク戦争は理解できない。ブレアはバッドボーイ
など辛辣な批判が続きます。
シラクはヨーロッパを統一してマルチポーラ(多極化)を目指します。
この多極化は白人社会の二極化を指し、中国などへ地域覇権を譲り渡すつもりはないということに注意をする必要はありますが(これは西側社会の利益ととらえられている)、本当にヨーロッパにアメリカに対抗する力があるのかという疑問があります。
ワシントンは余裕。ヨーロッパに参加してほしい。特にアフガニスタンなど難しいオペレーションに参加してほしいと言っています。ヨーロッパが力を付けるのは無理だという見解からです。特に軍事力の面でヨーロッパはUNABLEだと言っています。確かにEUが力を合わせても難しいでしょう。一国一国が貧乏だし、科学技術も劣っている。イギリスの特許ランキングが出ましたが、一位はNECでした。イギリス企業はランキング外でした。
こうしたなさけないヨーロッパの状況をドイツのビスマルクはこういっていました。
楽器のないオーケストラだ。
orchaestra without instruments.
東アジアの国際的地位向上を目指す立場(私の立場)からはアメリカのスーパーパワーも多極化も同時に排斥しなくてはならない考え方ですが、後者はシラクがいくら言っても実現は無理でしょうね。
ちなみに英国にいると中国のパワーがSNEAKINGしているなという感じを受けます。バングラディシュなどへ中国が手を貸したりしている姿をテレビで見ると、昔はイギリスの勢力下にあった部分も中国におかされつつあるなと。
イギリスやフランスなどの小国が世界大国を標榜し続けるのは無理でしょうから、この国の舵取りは今後ますます難しくなるでしょう。