広汎性発達障害―概念とその沿革
最後に広汎性発達障害の概念編ですこの障害を精神障害なのかそれとも発達障害か今までは管理人には良く分かりませんでしたしかし、現在は精神障害のカテゴリーに入っているようです因みにカナーKanner,L.さんは自閉症では超有名人ですこの人が初めて小児自閉症を報告したのですから当たり前ですが(笑)こころのencyclopedia 百科事典 - 広汎性発達障害(PDD)広汎性発達障害-Pervasive Developmental Disorders,PDD- 概念とその沿革 現在、広汎性発達障害は、乳・幼児期の精神障害における1つのカテゴリーをなし、ICD-10では小児自閉症[自閉症]Childhood Autism、非定型自閉症Atypical Autism、レット症候群Rett's Syndrome、他の小児期崩壊性障害Other Childhood Disintegrative Disorder、精神遅滞および常同運動に関連した過動性障害Overactive Disorder Associated with Mental Retardation and Stereotyped Movements、アスペルガー症候群Asperger's Syndrome、他の広汎性発達障害Other Disorders of Psychological Development Disorders、広汎性発達障害、特定不能なものUnspecified Disorder of Psychological Developmentを含む概念である。 またDSM-IV-TRでは、自閉性障害Autistic Disorder、レット障害Rett's Disorder、小児期崩壊性障害Childhood Disintegrative Disorder、アスペルガー障害Asperger's Disorder、特定不能の広汎性発達障害(非定型自閉症を含む)Pervasive Developmental Disorder not Otherwise Specified(Including Atypical Autism)を包括するカテゴリーとなっている。 小児自閉症はカナーKanner,L.により1943年に初めて報告された、1)自閉、2)同一性保持*の欲求、3)言語発達の障害を主な症状とした早期幼児自閉症例から発展した概念である。当初は、統合失調症の最早発の可能性があるとされていたが、1960年代にRutter,M.らによる言語および認知機能障害仮説が注目されるようになり、現在では脳機能障害を基盤とした発達障害とされている。 ICD-9においては、幼児自閉症として「特に小児におこる精神病」に分類されていたが、1980年、DSM-IIIにおいて自閉症として広汎性発達障害に分類され、ICD-10においても広汎性発達障害として分類された。 他の小児期崩壊性障害は、1908年ヘラーHellerによって幼年痴呆の名称で報告された幼児例から発展した概念であり、Heller症候群、崩壊性精神病とも呼ばれてきた。レット症候群はレットRett, A.により1966年に初めて報告され、アスペルガー症候群はアスペルガーAsperger, H.が1944年に報告した自閉的精神病質から発展した概念で、いずれもICD-10とDSM-IVで広汎性発達障害のカテゴリーの1型として導入された。