2005/09/14(水)23:36
「カネボウ粉飾 会計士逮捕」についての私の見解
うわー。今日の「とくダネ!」の「カネボウ会計士逮捕」特集は
悪意に満ちていましたね(^^;
いや、確かに「監査法人は悪くない」とは言いませんけどね。
ただ、中央青山全体が悪いんじゃないかと報道されていましたが、
ああいう粉飾に加担する監査チームなんてごく一部です。
だって、大手監査法人なんて小さな事務所が合併を繰り返してできた
組織なんですから、数年前まで監査手法も監査の判断基準もバラバラだったのです。
甘い監査をしてきた一部の事務所もあったことでしょう。
また代表社員(←責任者)だけでも数百人いて、出身母体もそれぞれ異なるので、
数人ぐらい代表社員としてふさわしくない人も出てきます。
そういう代表社員でも基本的にはそのチーム内での発言権は強大です。
たとえで言うならば、監査法人は「阪神ファン」と一緒です。
みんな同じハッピを着て、同じ場所に集まっていますが、
基本的には赤の他人の集団です。
「阪神ファンの誰かが不祥事を起こしたせいで、
阪神ファン全員が白い目で見られるなんておかしいやん!」
というのが、いまの中央青山の会計士の心情でしょう。
ただ、これはあくまでも会計士業界内部の見解であって、
世間一般には通用しないでしょうけどね。
しかし、今日の「とくダネ!」で私が述べた、
「(今回の事件が)土壌としては起こり得る」
「経営者と仲良くして情報を聞き出すという監査手法が過去にはあった」
という発言について、あくまでも監査法人の中でも一部の話である、
という前置き部分がカットされたのは残念でした。
テレビでの発言は120%気をつけているんですけど、
気をつけていてもああいう感じに仕上がるので、今後も気をつけたいと思います。
私が元中央青山の人間として、今回の事件で言いたいことは次の3点です。
・ああいう事件を起こす監査チームはあくまでも一部である
・現場の人間はちゃんとやっている(粉飾に加担するメリットも何もないですし)
・ただ、組織内のチェック機能はより充実させるべきだろう
おまけ
・監査報酬が6000万円? あの規模から考えると赤字の監査じゃないかな? お金で動いたってことはまずないでしょう
以上!