2009/12/28(月)01:33
税制大綱を読んでみた
先日発表された、「平成22年度税制改正大綱」をだいたい読みました。
業界の評判どおり、今回のは凄いですね。
いつもは30ページぐらいだと思うのですが(平成21年は26ページ・平成20年は28ページ
・平成19年は24ページ)、今回は100ページ超。
民主党政権の気合の入れようがわかります。
扶養控除の廃止やガソリン税の暫定税率、たばこ増税といった、
どちらかというと瑣末な話題がニュースでは取り上げられていましたが、
今回の税制大綱はよくできてますよ。
まず内容が充実してます。課税の意図が良くわかります。
・チルドレンファーストの考え方に立ち、子どもは「社会の宝」 → 子ども手当
・豊かな地球環境は子どもを育む宝 → 環境税
・男女の働き方を制約している要因を取り除き → 配偶者控除の廃止検討
・「公平・中立・簡素」ならぬ「公平・透明・納得」 → 「中立・簡素」は気にしない?
・「ふるい」による租税特別措置の見直し → 「事業仕分け」に次ぐ流行語?
・租税特別措置は補助金と同じ、外国では「租税歳出」 → 租特透明化法
・「更正の請求」の期間(1年)の延長 → 3~7年?
・歳入庁の設置で税と社会保険の賦課徴収を一元化 → 日本の税負担は重くないことを主張?
・所得控除から税額控除・給付付き税額控除・手当へ
・給与所得控除の上限制
・特定支出控除の対象範囲拡大 → 確定申告の増加
・オーナー課税をあっさり廃止
などなど、書き出すとキリがないですが、気になるところがたくさんです。
こういうわかりやすいのを見ると、政権交代も悪くないなと思います。
これらの税制改正の解説も『会計探偵クラブ 大人も知らない税金事件簿』
(東洋経済新報社・1月下旬発売)にあわてて反映させますね。