『フラン学園』の反省
今年は4年ぶりに小説を出します、という話をこのブログでも書きましたが、11月の発売に向けてただいま初校の手前の作業をしております。今回の小説は、山田真哉作品で言うと『女子大生会計士の事件簿』(2002~2010)『フラン学園会計探偵クラブ』(2010~)の続く、第3シリーズになります。『フラン学園会計探偵クラブ』も1巻までしか出ていませんが、(連載をしていた)『TACNEWS』では2巻目が出せるところまで話は進んではいます。フラン学園会計探偵クラブ(report.1) [ 山田真哉 ]『フラン学園会計探偵クラブ』の続編を出す前に第3シリーズを今回出すわけですが、ある程度『フラン学園』の反省を踏まえたうえで新作を書いています。どういうことかと申しますと、『フラン学園』は自分の中ではとても好きな作品なのですが、・税金知識の難易度が高すぎた・注釈が多く、話のラストではなく、章ごとのラストに挿入されている・話のほぼ全編に渡って税金の話が展開されているといったことがあり、全体的に難しい話になってしまいました。『TACNEWS』ではそれでも構わないと思うのですが、角川文庫という一般向けの書籍でそれをするべきではなかった、と反省しております。『女子大生会計士の事件簿』は、取り扱っているのが「会計監査」と「税金」の違いはありますが、その辺のバランスが比較的上手くいっていたのだと思います。内容も事件8割、会計2割ぐらいのバランスでしたしね。というわけで、第3シリーズでは、『フラン学園』と同じ税金の話を取り扱いながらも・税金知識の難易度を中くらいか低めに・注釈は少なめに、話のラストに挿入する・税金の話は2割ぐらいに抑えて、ストーリー重視にといった違いを意識して作っております。第3シリーズは税金の入門書と位置付けて、その次に『フラン学園』を読んで頂くとちょうどいい勉強になるんじゃないかと思っております。