江戸東京博物館で開かれている北京故宮「書の名宝展」に
行ってきた。
目当てはあの「永和九年‥‥」で始まる王義之の「蘭帝序」である。
今回展示されているのは唐の皇帝太宗が作らせた「八柱第三本」
である。
蘭帝で開かれた宴の様子や人間の普遍的な感動を表した文面、
その中で同じ文字が幾度も使われているが、その場面場面で
文字の形が文意と調和してそれぞれ違うことを初めて知り、
あらためて感動した。
また、この書を愛した方々が押した落款の数々にも思いを
馳せることができた。
悠久のときを経ても、凛とした空気が伝わってくるこの美しさは
いかんとも言葉に変え難い。