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テーマ:徒然日記(22682)
カテゴリ:コラムなどから
本日の読売の書評「本よみうり堂」で、冨隆辰一郎著「なぜうつ病の人が増えたのか」の評を
春日武彦氏が行っているが、その最後に核心をついた言葉が‥‥‥! ”ここで製薬会社による啓発活動(一般市民および医師への)がクローズアップされてくる。 軽い「うつ」の多くは、以前であったならうつ病と認識されることはなかったし、したがって 医療機関を訪れることもなかった。だが製薬会社はプロモーションを行う。「うつ」は病気で あり早期治療が望ましい、と。これはメタボリック・シンドロームの場合と似た構図である。 以前だったらただの「小太り」が、今では病院受診や保健指導の対象となる。早期治療という 考え方もあろうが、いたずらに多数の「病人」が作りだされたともいえるだろう。 軽いうつ状態にある人が、これはうつ病であり早期の服薬が大切だと思うようになったからこそ、 うつ病患者数は劇的に増えた。それは悪化を防いだり自殺予防の観点から望ましいこととする 考え方もあろう。 だが啓発活動が逆に病気でもないものを掘り起こして病気にしているといった視点もある。 「病気の押し売り」と称され、‥‥ ‥‥「まだ病気でない」と「もう病気かもしれない」との間には、莫大な利益が埋もれているのである。” 現代はストレスの多い社会であり、うつ病も増えているのは確かなのだろう。が、上記の ような側面があるのも見逃せない。 医学全般については、製薬会社のプロモーションと医学の実験台にさらされていることも、 半面、考えていなければ、片手落ちというものであろう。 これには、権威あるものに対して、全てをうのみにせず、「不自然なもの」と「自然なもの」を よく自身で見極めていくよりすべがない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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