ささやかな日々を楽しみながら‥‥‥

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2018年07月13日
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カテゴリ:読書から
このタイトルがなんとも魅力! それに、著者自身が自分が越境者との立場で論を進めていて、その経験の中での幅広い見識がきっとためになるとの思いで購入。

目次
第一章 「越境する人間」の時代
1 「知の越境者」が求められている
2 政治と経済の越境
第二章 私はこうして越境してきた
1 逆境は独学で切り抜ける
2 自分の足りないものを点検し、補う
第3章 リベラルアーツは越境を誘う
1 画期的アイデアが生まれる背景
2 すぐ役立つものは、すぐに陳腐化する
第4章 異境へ、未知の人へ
1 使える「ゆるやか演繹法」
2 この人びとに惹かれる
3 人こそ異境である
第5章 「越境」の醍醐味
1 守られているものは弱い
2 歴史への越境、歴史からの越境
3 南スーダンと戦後日本の共通項
第6章 越境のための質問力を磨く
1 愚かな質問はない、愚かな答えがあるだけだ
2 想定外の質問を投げかける
終 章 越境=左遷論
1 「事実」が揺らいでいる
2 ムダなことが後で生きてくる

 “アメリカではプロ野球選手が現役を退き、第二の人生を歩みだしたとき、医学部に入って医者になったとか、大学院で経営学を学び始めたとかいうニュースを耳にすることがあります。そのたびにずいぶん向こうは生き方に幅があるなという印象を受けます。”

 “リベラルアーツという言葉を聞いたことがあると思います。これは専門の世界に入る前に、いろいろなことを横断的に(越境的に!)身につける学問のあり方を言います。東京工業大学で同僚だった上田紀行教授は、「リベラルアーツは人を自由(リベラル)にする」と言っています。また、リベラルアーツはいろいろな知を相渉る、という意味でも、越境です。”

 “一見、すぐには役に立たないかに見える哲学が、やがて量子力学を発展させることに役立つ。「すぐに役に立たない」ことは、「いずれ役に立つ」のです。
 第二次大世界大戦後、湯川秀樹博士が中間子論でノーベル物理学賞とったのは、基礎に中国古典、漢文の素養があったからではないかと外山滋比古氏は指摘します。湯川博士の弟の環樹氏は中国文学の大家でした。”

 “戦前の日本では旧制高校でリベラルアーツ教育が行われていました。戦後は、旧制高校が4年生の新制大学の教養課程になり、ここでリベラルアーツを教えることになりました。また一部に、欧米型のリベラルアーツ専門の大学を設立されました。
 しかし学生から大学の一般教養に対して「高校の延長で面白くない」「早く専門教育を受けたい」という声が上がり、文科省は、大学での教育内容に関して細かく指示を出すのを止め、大学の自主性に任せるようになりました。「教育の自由化」の一環と言っていいでしょう。その結果、多くの大学で教養課程を解体したのです。
 ところが、今度は学生を受け入れる企業側が文句を言い出しました。教養や常識のない新入社員が増えた、というのです。ちょうどオウム真理教に大勢の理工系の学生や卒業生が入信していたことも分かったころのことです。しっかりした教養があればそういうこともなかったのではという反省もあって、文科省の中央教育審議会が2002年、教養教育重視を再び掲げました。
 それがまたここに来て、一般教養批判が文科省から出されたわけです。教育は国家百年の計と言います。こうネコの目のように方針が変わるようでは、いい人材など育ちようがありません。
 日本のリベラルアーツ教育は何度か恣意的な波に洗われたというのは記憶しておくべきことではないでしょうか。”


 “フランスの大学入学資格試験には「哲学」が出題されます。たとえば「不可能を望むことは不条理であるか?」といった試験問題に4時間もかけて答えるのです。
 フランスのエマニュエル・マクロン大統領はこうした試験を通ってきたのです。およそ哲学のことなど考えたこともなさそうな日本の政治家たち。議論で太刀打ちできるのでしょうか。
アメリカでも学会や会議があると、夜にはたいていパーティーが催されます。そこで仕事の話をするのは無粋だとされています。オペラを話題にしたり、印象派の絵画について蘊蓄を披露したり、教養の幅と深さが求められます。
 日本人はそういうパーティーの席でも仕事の話をするので敬遠されます。それはほかに話題を持たないからです。”

 “私がゆるやかな演繹法と呼ぶのはこのことです。
 常に取材は、ギリギリのスケジュールで進みます。だから、心に余裕がないと、目の前にある宝も見逃してしまいがちです。先のセルビアの難民の話で言えば、公園でたむろする難民の様子を映像に収めれば、それで番組は成立しますが、難民たちに「夜はどこで過ごしているの?」と聞いたことで、全く予想もしていなかった映像が撮れたのです。
 この ”ゆるやかな演繹法” というのは、実は応用範囲が広いのです。狙いを定めておくものの、そこで発生する偶然の果実は取りこぼさない。事前にものを調べておくというのは、仕事のいろはです。しかし、ただ思い描いた通りのものを持って帰ってくるだけでは、発展がありません。見知らぬ何か、予想もしなかった何かを掴んでこそ、事前準備は生きたことになるのです。”


 “知は横につながると面白いということは、人と話をしていても分かります。意外な発見があり、それが次の燃料となって話が展開していく。あまり話が転がらない、という場合、お互いに燃料としてくべる材料の持ち合わせが少ないか、あまりにも同質の燃料しか持っていないかのどちらかです。
 異質なものが出会って、化学反応が起き、火花を散らす。そういう対話、あるいは知の交流が理想的です。複数の人がいて、話し合いの場が生き生きとしているときは、たいてい中心にいる人が適度に異物をその場に投げ込んで、火に勢いをつけているのです。”





 

 越境、、
 あまり意識しないで安穏と過ごしていると、従来のフレームから出ることを忘れ、ついその中で過ごしてしまいそうになるが、やはり、越境すると視点が変わる、こんな生き方があったのか、こんな見方があったのか、そんな感動に触れることが多くなるし、そんな発見があった方が面白いし楽しい。

 リベラルアーツ、、
すぐには役立たないが人生後半に効いてくる、そんな感じがする。「若いとき、もっと勉強しておけば良かった」という声をよく聞くし自身でもそう思う。それは主にこのリベラルアーツの範疇ではないかと思う。幸せな気持ちで過ごすために、リベラルアーツの果たす役割は大きいのでは?


 この本での印象深いキーワードは、「生き方に幅がある」と「リベラルアールは自由」この二つかな? そして、ちょっと飛躍があるかもしれないが
結論
 1. 越境して幅のある人生を過ごそう
 2. 横串しを差して面白いことをしよう
 3.  リベラルアーツに親しんで自由になろう
                  こんな感じで、、、、、、、

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最終更新日  2018年07月14日 10時35分54秒
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